詩 動きが止まる
路上を歩いて
手が重い
足も重い
とりあえず進んでみる
この 重さから外れるために
体があるから重いのか
ないなら軽いのか 重くないのか
本当に、嫌になってきて 駅で電車に乗ることも
何か買い物することも嫌になって 時計ばかり見る
ビニール袋しかない生活していて
何か物体のようなものに囲まれている
私のせいだが、目がほんとうにかすれたようになって
気ばかりが弱ってきて
太っているから 目が覚めない 起きているのにぼんやりとしているような
焦点の合わない 目的のない道を進んでいるようだ
ここはどこで、つまり 病が終わりを設定してくれるから
それまでの辛抱だから、歩いている 走ることもある
重さばかり見ていて大切なことが見えていない
これはただの都会の話か
自ら選んだ地点の話なのか
そうではないのか
その場所に置いてきたものはなにか 薄暗い
灰色の 体が重くて動かない時間を過ごしている
だからこうしている このこと
指し示すことのできない 事柄が