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ブラウザの「戻る」ボタンで広告を差し込んでくるダークパターンUI
最近Webサイトを見ていてすごい腹立つことがあります。
それは、最初のページまで戻ろうと思って、「戻る」ボタンを連打したりすると、みたことない広告のページにいくんですよね。
あれ?こんなページ来たっけなぁーってなります。
よく見ると、自分が飛んできたページの1つ前に勝手に知らない広告のページが差し込まれていてそのページが表示されているみたいなんです。
これ、めちゃくちゃ邪魔な動きなんですけど。
あんまり僕の周りやXとかで文句言っている人いなかったから、なんか僕だけ感じているのかなぁと思ってたけどやっぱり他の人も感じていたみたい。
以下の人が詳しくブログで解説してくれていますので、技術的に興味ある人はどうぞ。
つまりは、ページに行った時に裏側で、ブラウザのヒストリーを操作して広告をページ一番最初にわざわざ差し込んでいるわけです。
まったく見たこと無い、広告だけのページが表示されるのである。
もちろんブラウザー側でも対抗策はうっているのですが、こいつらはあの手この手で迂回しながら広告ページを差し込んできます。
いや、いらんそんなページ!
踏んだ覚えもないし、クリックもせんよ。
やめてくれ、変な挙動は。
ダークパターンUI
これもまさにダークパターンUIの1種ではある。
「ダークパターンのUI」ってのは、意図して悪いデザインや騙すデザインを取り入れてユーザーを誘導する表示のことである。
例えば、見たいページのリンクに飛ぶと全面ポップアップが出てきて、広告が勝手に再生。それを見ないと次に進めないとか。
注意書きを意図して文字を小さくしたり、わかりにくいところに設置したりとかもあります。
アカウントの削除やサブスク解約などがわかりにくい場所にあるやつとか。最悪の場合、電話しないと解約できないみたいなのもある。
もういろんな種類のダークパターンがありすぎて追っかけられないくらい。
しかも、これって悪意のある、悪いサイトやサービスだけがやっているんじゃなくて、GAFAみたいなテックの巨人もやってたりするから困ったもんであります。
Webサイトもアクセス数によって広告の収入が大きく変わってきますので、広告がより表示されればされるほど、収入が増えるわけです。
なので、できるだけ表示させたいのはわかります。
が、ダークパターンを取り入れることによって、そのWebサイトの信頼は下がります。少なくとも僕は見たくなくなります。長い目で見ると良くないんですが、それでも採用しているサイトやサービスはたくさんあります。
実はあんまり気にしない人は一定数いるし、引きのあるニュースサイトの記事なんかは自然とアクセスが集まってしまう。
結果そのダークパターンUIが利益のためには最適解になってしまうという、なんとも残念な結果になってしまっているのが現状だと思います。
これだけ広告がアグレッシブになったのも、皮肉なものでブラウザー側の進歩もあるのかなぁと思います。
最近はブラウザー側で広告を最初から自動で表示しないようにしてくれるものも増えてきているせいもあって、広告会社は前みたいにバナー広告などでは効果が無くなってしまいます。
そのせいで、どれだけバナー広告を付けていてもそもそも表示されないことが増えてきました。
それなら無理やりなんとか表示してやろうって感じで、広告がユーザーの動きを全面的に止めてしまうみたいなのがここ数年で増えた気がします。
もちろん、各国で独自の規制を設けたりしていますが、今回みたいなブラウザーの最初に広告を無理やりぶち込んできたり、広告動画を再生させるまでブロックしたりと、どんどん新しい手法が出てきていて、もういたちごっこではあります。
まぁ、それでも昔よりはだいぶマシにはなったと思いますが。
僕は技術者として、今までダークパターンっぽい感じを直接実装したり関わったことはないのですが、会社の方針がそうだったら断れるのかなぁとかは考えたりします。たぶん抗議するだろうと思うがどこまで言い切れるだろう。が、たぶん会社への信頼はなくなるだろうし、きっと辞めるだろうな。
ということで
こちらは以前行ったあるレストランのタブレット注文機です。
この店は追加の注文はタブレットで注文することになっています。
そのタブレットのメニューには、いろいろなミニゲームみたいなのも組み込まれてあり、子供とかが待っている間に遊べるようになっています。
そのゲームの1つをクリックすると次のポップアップが表示されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1723775702908-E905KrazBN.jpg?width=1200)
大きなボタンで「Let's Play」とあります。
思わず押してしまいそうになりました。
一応注意深く見てみると、小さなボタンの方は「Cancel $2.99 Purchase」と書いてあります。しかもなぜかAccess grantedで、もうすでに買ったことになってるし。
つまり「Let's Play」を押すと、逆に言うと「Cancel」を押さないと、自動的に2.99ドル課金されてしまうわけです。
キャンセルボタンをよく読んで初めて気が付きました。
これはかなりダークパターンUIだと思うんですが、どうでしょう?
子供とかだったら余裕で押してしまうし、大人でもパッと見てLet's Play押してしまうよね、これ。
しかも、金額も大したことないから会計しても気づかない場合の方が多いだろう。
「なかなかお主もワルよの〜」
ユーザーを騙すダークパターン。やめてほしいものです。
ではでは。