私立大歯学部への道1(現役生:志望校選択と英語の具体的な学習方法)
1、私立歯学部受験の特殊性
一般に、私立歯学部受験は予備校偏差値が低いため軽んじられがちだが、偏差値上位校に入学しなければ、国家試験に合格することが危ぶまれることにより、選択肢が絞られるため、厳しい受験であることを肝に銘じておかなければならない。
また、
①(市場が小さいため)私大歯学部受験のための予備校等の指導機関が極めて少ない
②いざとなれば、(国家試験合格がほとんど不可能である)フリーパスの私大歯学部(以下、Fランク大)という逃げ道がある
③親が歯科医師であり、比較的裕福な家庭であることがほとんどであることから、受験生本人の危機意識が低いことが多い
が、2浪以上の多浪生を生みやすい原因となっている。
当ブログでは、最悪でも1浪で、後述するAランク大以上の私立歯学部に合格し、ひいては、国家試験にストレート合格できるための自律的学習及び基礎学力を身に付けるための方策について、家庭教師歴20年超のわたくしが考えるところを申し上げたいと思う。
なお、本稿は私立歯学部専願受験生を対象としており、国公立大学歯学部の併願としての受験を考えている方は対象としておりませんので、悪しからず。
2、現役生の皆さんへ:どの歯科大学を目指せばいいか
昭和大学、または、東京歯科大学を目指す
国家試験のことを考えると、上記2大学(以下、Sランク大)は外せません。
特に、学費がリーゾナブル、もしかしたら医学部へ転部も?、国家試験ストレート合格率高い、等々の理由から、現在においては、昭和大学が伝統校たる東京歯科大学と肩を並べ、または、それ以上の地位を占めていることに注意が必要です。
国公立大学を第一志望としている受験生のほとんどが、上記2大学(以下Sランク大)を受験するので、競争はGマーチ入試並みに厳しく、前期入試日程で合格できなければ、その年のSランク大への入学はないと思ってください。
さて、学習計画ですが、遅くとも高3の夏休みまでに理科を含めた英数理3科目はひととおり終わっておきたいところです。
秋からは、Sランク大の過去問を時間内で解答し、点数が採れなかった分野の補強をしてください。
なお、日本歯科大学と日本大学歯学部(以下、Aランク大)と、
大阪歯科大学、愛知学院大学、明海大学、福岡歯科大学、日大松戸、朝日大学(以下、Bランク大)から2~3校、も受験しましょう。
Bランク大のみの合格の場合は、浪人という選択肢もあります。
3、具体的な学習法(英語:階層別)
英語
最重要科目である英語については、階層的な学習が必要である。
つまり、英単語・英熟語(イディオム)→英文法→英文解釈→長文→英作文、という順に学習しなければ学習効果が薄れる。
また、Sランク大については英作文までフルコースで学習しなければならないため、相当時間がかかることを肝に銘じておかなければならない。
●英単語・英熟語
先ずは、2冊のうちいずれかを9割程度暗記する。
イディオムはこれ。英文法の確認にも使えるので、必携。
●英文法
英文法は、いずれかがおススメ。
最低3回は回すこと。
●英文解釈
英文解釈の問題集の解答の際、判らない単語が多い場合は、単語・熟語力が足りない可能性が大きいので、単語帳や熟語集を復習しなおすこと。
●長文読解
●英作文
英作文に時間をかけすぎてはいけません。
●辞書替わり
問題集の解説を読んでもわからない場合は、辞書替わりの参考書で疑問点を解決すること。間違っても、辞書替わりの参考書を頭から解こうとしてはならない。
英語は参考書類が多いので、高3の秋までに終わる分量を計算のうえ、購入することが重要である。
上記を2~3回復習すれば、Sランク大の過去問でも難しく感じないであろう。
2に続く