真ん中のところ。
真ん中。
新しい恋の始め方がわからない。
ずっと、何年も彼が好きだったし。
このままずっと、このままだったらどうしよ。
ぼんやりとそう思いながら。
目の前のことに全力で打ち込んできた。
毎日へろへろだった。うん。
そこでタイミングの良い飲み会のお誘い。
知らない男の人と飲むのはいつぶりだ。
構える。
でも、まぁ、行ってみようかなって。
別に誰も何も思わない。
期待、してなかったけど。
仲良くなれそうな人がいた。
話しているとつながりが多くて。
共通点が多くて。
そんな人とご飯に行ってみた。
会っている最中には彼のことは考えなかった。
うん、楽しかった。
けど、帰り道、一人になって、ふと、思い浮かんだ。
満面の笑顔の彼。
彼をもう諦めようって決めたとき。
彼の楽しそうな顔は思い出せなかったのに、
なんでそうやってまた笑うんだろう。
彼は何も悪くないんだけど、
あぁ、ずるいなぁって。
いま、真ん中にいる。
ちょうど今の季節のような。
水が冷たく感じるようになって。
ドライヤーの風があたたかく感じるようになって。
季節が変わっていく。
私もきっといまそんな変わり目にいる気がする。
これがどう転んでいくのかはわからないけれど、流れに乗っていこう。
乗っていくね。
乗っていこうと思う。
それではね。
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