
アイドルとのチェキ会に行ったはずが、なぜかハイキングをしていたハナシ
6月18日土曜日。私はハロー!プロジェクト(以下 : ハロプロ)のグループである、アンジュルムの為永幸音(ためなが しおん)ちゃんと、チェキを撮るべく大阪に向かっていました。
コロナが流行ってからは遠征に行くこともほとんどなくなっていたので、3年ぶりくらいかな。ハロプロ現場としては約5年ぶりとなる遠征です(近場はちょいちょい行ってるよ )。
もう8年近くハロオタをしていますが、アンジュルム単独の現場もハロメンとチェキを撮るのもじつは初めて。
緊張でどうにかなりかけながらも、白いロングワンピースに袖を通して、最近サボりがちなまつ毛もビューラーでクルンとあげて、合皮のワンストラップシューズを履いて家を出ました。
そして、朝イチの高速バスに揺られて数時間後、大阪駅で乗車位置の色分けに大苦戦しながらも会場最寄駅であるトレードセンター前を目指している最中で公式から発表された「開催延期」の4文字。
理由は、メンバーの1人がコロナに感染してしまったため。ほかのメンバーも濃厚接触者にあたるとのことで全日程延期です。
もちろん感染拡大をしないことと、メンバーの健康が第一ですので延期になったこと自体には、当たり前の対応という気持ちです。はやく元気になってくれるといいなあ。
とはいえ、往復で購入した高速バスの帰りのチケットは手元にあります。帰りの時間は8時間後!これからどうしよう!!
とりあえず、ユニバーサルシティに行ける電車に乗り換えられるみたいだしUSJでも行ってみるか〜と目的地を変更。
幼少期に一度来たきりのUSJを目の前にしてテンションが上がりつつ、ふと「1人で入場して8時間もやることあるのか?」という疑問がわいてきました。
ユニバーサルシティに到着したのがお昼時。お腹もすいたので、パンケーキを食べながら1人会議を開催することに。

「大阪 観光」でGoogle検索をして、1番に出てくるのはやはりUSJ。その次に海遊館や天王寺動物園などの王道なお出かけスポット。カワウソいるらしいし、海遊館でも行こうかな〜と思いながらスクロールする手を止められないでいると、目に留まった「あじさいフェア」の文字。
これだーーー!!!
そういえば、2年前くらいにTwitterでバズっていた花手水(はなちょうず)の写真を見たときにいつか絶対に見にいこうと決めていたことを思い出しました。
あじさい、とくに花手水が見られるところにロックオンをして検索を進めていると、京都の楊谷寺(ようこくじ)が有名らしいことがわかりました。乗換アプリで調べてみると1時間くらいで最寄である西天王山駅には行けるっぽいので向かってみることに。
会社の人には大阪行ってきますって意気揚々と告げたにも関わらず、土産話が京都観光になっちゃうけどまあよしとします。
ユニバーサルシティから大阪駅に戻ってきて、歩いて梅田駅へ。阪急線を目指すも、梅田ダンジョンで案の定迷いまくり心折れながらもホームに到着しました。
阪急京都線は初めて乗りましたが、6本のレールが横一列にフラットに並ぶホームがとても素敵でした。車両もボルドーのような色味でレトロな雰囲気がかわいいですね。
そんなレトロ電車に揺られながら、西天王山駅から楊谷寺へのアクセスを調べていると気になる文字が。
毎月縁日(17日)は、当山のシャトルバスが「阪急西山天王山駅」東口、「JR長岡京駅」西口の2カ所から発着しております。
※平日はハイキングで歩きかタクシーになります。
ハイキング??
学生時代からインドアを極めている私にとっては小学校の遠足ぶりに聞く単語です。
楊谷寺へのアクセスは何パターンかあって、私が向かっている西山天王山駅からはハイキングで1時間か、タクシーで10分で到着できる模様。
徒歩じゃなくてハイキングで1時間というのがやや引っかかりますが、限界オタクなのでタクシー代がもったいなく感じてしまい、曇っていて気温も高くないし1時間くらいなら歩けるっしょとハイキングを選択しました。
でもこれが本当に大間違いで、タイムリープでこの瞬間に戻れるなら絶対に迷わずタクシーにします…。
話を戻して、西山天王山駅に着いたのが14時14分。マップアプリを開いて川と高速道路の間のゆるやかな歩道を歩き始めます。到着予定時刻は15時24分です。
川のせせらぎと子どもたちが高架下の公園で遊ぶ声が聞こえてくる、のどかなこの町を早くも気に入りながら40分ほど歩いていると、今までの道からは想像できないほどの急な坂が聳え立ちます。

あまりの勾配に今からでもタクシー呼ぶか…?とビビり散らかしながらマップアプリをチラりとのぞけば約半分ほど歩いていることがわかり、歩き続けることにしました。
坂を登り始めること10分。やばい。すでにギブアップしたいほどツラい。
学生時代のマラソン大会で心臓破りの坂とかあったじゃないですか(なかったらごめんね)?マジであれなの。10分間登ってたとこ全部心臓破りの坂。心臓の早打ちが止まりません。帰りは絶対タクシーと早くも心に決めました。
楊谷寺のサイトに書いてあった通り、正しくハイキングです。この道はただの坂ではなく山。舐めてましたハイキングを。
さらに歩みを進めること10分。いくら曇りとはいえ時期は梅雨です。じっとりとした湿気と若干の太陽光がオタクの体力を削り、滝のように汗が流れます。顔も赤くなってきました。タクシー乗りてぇ。
そんな私の心情を汲み取ったかのように、すれ違う数台のタクシーの運転手全員に「乗ってく?」と憐れみを含んだ表情(たぶん気のせい)で声をかけられます。
それもそのはず。私の格好を思い出してほしいのですが、白のロングワンピースに合皮のワンストラップシューズ。とてもじゃないけどハイキングに適した格好ではありません。すみませんね、チェキを撮りに来ただけなもので。
ついでに言うならリュックもごく普通のリュック。背中にメッシュ加工が施されているなんてことはなく、通気性皆無なリュックと背中の接地面は汗でビショビショです。
しかし、ハイキング場違い女に声をかけてくれた運転手さんの優しさを断り登り続けます。せっかくここまできたから登りきりたいという意地と、これだけ頑張ったあとに見るあじさいはもっと綺麗かもしれないという期待が勝っちゃったんですよね。愚かな人間です。
そこからさらに10分が経過。そろそろ当初の到着予定時刻の15時24分を回りますが、なんとまだ到着しません。なんだか気分がハイになって楽しくなってきました。
実際楊谷寺に到着したのは、また10分後の15時33分。計1時間20分で到着することができました。ここまでめちゃくちゃしんどかったはずですが、お寺の凛とした雰囲気のおかげか疲れも吹き飛びました。観音様パワーすごすぎ。

拝観料700円を支払い境内へ入ると、左手にメインの花手水が!今の時期はレインボーなようです。龍とお花の取り合わせ、いいですね。

あじさい回路なるものもあるそうで、案内に従って本堂へと入ります。
お寺のお参りの仕方を勉強しておけばよかったなあと後悔をしつつも、ふだんはご縁がありますようにという語呂合わせにかこつけて5円ばかりを入れているお賽銭箱に奮発して100円を投げ入れて、アンジュルムのみんなが健康でいられますようにとお祈りをします。
そして、本堂から出て上書院に続く廊下を歩いていると、これまた素敵な庭園が。

お庭に置かれている花手水も、はじめに迎えてくれた龍手水とは色合いが違ってかわいらしいです。

奥之院に続く階段はライトアップが美しく、思わず撮影しちゃいました。

奥之院から外にでると、あじさいが咲き乱れる道へと繋がります。
個人的にはこのエリアがすごくおすすめで、いろいろな種類のあじさいを見られるのももちろんですが、あじさい越しに阿弥陀堂や本堂を捉えることができます。
境内も一望できて眺めもいいですよ。



そしてあじさいに囲まれた階段を降りて一周となります。
花手水を目当てに訪れましたが、たくさんのあじさいが見られて癒しの時間を過ごすことができました。
癒されはしたものの、行きのハイキングはかなりこたえたので帰りは心に決めた通りタクシーで西山天王山駅に戻りました。タクシーだとガチで10分で帰れます。
楊谷寺のあじさいウィークは6月上旬〜7月上旬とのことで、もうすぐ終わってしまうのですが、秋には紅葉ウィークがあるそうですよ。
公共交通機関で訪れる際は絶対にハイキング装備で山に挑むか、タクシーを使いましょう!オタクとの約束です!生きて帰れてよかった!!
更新履歴
・2024/1/24 : 一部文章を調整、表記揺れを修正しました。