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教会建築|旧手賀教会堂

旧手賀教会堂
所在地:千葉県柏市手賀666-2
竣 工:不明
改 築:1881年(明治14年)
設 計:不明
施 工:不明
構 造:木造一階建、寄棟造、茅葺屋根
千葉県指定有形文化財(建造物):2012年3月16日

2019年4月14日撮影

沿革・概要

1873年(明治6年)、信教の自由が交付されるとともに、ニコライ大司教により日本ハリストス正教会の布教活動が北海道函館より始まりました。 千葉県には1875年(明治8年)法典教会(船橋市)、つづいて大森・船穂(印西市)、布佐(我孫子市)にそれぞれ教会が設置されました。1879年(明治12年)3月22日に手賀に教会が設立され、12名が洗礼を受けました。

旧手賀教会堂は1881年(明治14年)、民家が改造され教会堂が作られました。また、1897年(明治30年)に教会堂東側が増築され聖堂が作られました。聖堂の壁は漆喰で塗られ、十字に区切られた洋風の窓から教会堂であることがわかります。

明治期に民家を教会堂として改造し現存する例は全国的に珍しく、明治初期から同教会が当地で活動を展開していたことや、幕末から明治に至る過渡期の信仰のあり方など、千葉県の近代化を物語る上で貴重な例といえるます。

堂内には山下りん(女流画家、茨城県笠間市出身)の手で描かれた「機密の晩餐」「至聖生神女(マリア)」「主全能者(キリスト)」というタイトルの手賀教会堂聖画(千葉県指定文化財)の複製画が掲げられています。

日本ハリストス正教会の本山は、東京・御茶ノ水(神田駿河台)に建つ壮麗な大聖堂「ニコライ堂」ですが、旧手賀教会堂の方がニコライ堂より古く、現存する首都圏内の教会堂としては最古のものとなります。

旧手賀教会堂へのアクセス

住所:千葉県柏市手賀666-2
最寄り駅・バス停:JR常磐線柏駅東口より東武バス布瀬行き 手賀下車、徒歩5分

旧手賀教会堂フォト

旧手賀教会堂(リニューアル前)
教会堂内(リニューアル前)
最後の晩餐

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