会社には倒産という憂き目がある。
社長さんよう。
お主は、社員さんや関係者から尊敬され、人間として憧れの存在になれているか。
それとも軽蔑され、侮られているか。
それとも、単なる腰掛け、会社のお飾り的存在か。
これ己の人間性次第。
日頃の経営に対する姿勢、社員やお客様、取引先に対する姿勢や言動を全部見られている。
日頃から己の人間性を高めるための努力を心掛けているか?
善悪への分別を付け、完善な会社運営が出来ているか?
社員やその家族、お客様、取引先に、夢や希望を与えられているか?
本当に厳しい時に、お主のことを、社員やお客様、取引先や銀行は助けてくれるか?
そのことを今熟考せよ。
会社には倒産という憂き目がある。
“倒”は、人が至らぬという意。
社長が人間として至らないから梯子を外されるのだ。
世の中の所為でも、環境の所為でも、関係者の所為でもない。
会社の倒産は、社長が人間として至らなかったからという真実を推して知るべし。
「いやあ、厳しいこと言いますねえ。でもウチは大丈夫ですよ。目一杯儲けさせてもらってますので会社は盤石です。人間性とかなんとかの前に、市場でどう競争に勝つか、仕入れ業者を叩いて叩いて原価を下げて、社員にはっぱを掛けて生産性効率性を上げるか、そしていかに儲けを増やすか。そのことで頭が一杯です。結果を出してりゃ銀行さんもどんどん貸しますよ。今の時代、ビジネスは勝てば官軍ですわ」
…このような思考の社長さんが世の中いかに多いことか。
これ末法の世を加速させている最悪な原因。
社員さんや業者さん達も、さぞ大変なことだろうに。
そんな社長さんに対して、本音でどのような思いでいるのか容易に想像できるわい。
社長さんよう。
何のために会社をやっているのか?
お主、この世における社長の真の役割を本当に分かっているか?
それは、己の損得、儲け、名声、財産などの我欲を満たすことではない。
社長は、天から預かった会社を、世の為、人の為に活かす管理者であり、それを世の為人の為に活かすには、社長自身の人柄と人間性を如何に高められるかに掛かっている。
好もうが好まざろうが、最終的な結果によって、その真意を思い知らされることになるであろう。
そのことを肝に銘じ、今一度、自分自身の未熟さを認め、人間性を少しでも高められるよう尽力し、地に足を着け、世の為、人の為に会社運営を行わせて頂きます。
有難う御座います。