解剖学実習の試験の失敗談10/27改稿
こんにちは、すい@医学生です。
今回は、解剖学実習のテストで失敗した話をしたいと思います。
「成功談より失敗談から学べ」ということで、私自身の話を聞いてくださる方がいらっしゃるとうれしく思います。
そもそもですが、解剖実習とはどんなものかというと、計15回くらいご献体を実際に解剖して、最後に口頭試験と紙の試験とがある科目です。
では、これを踏まえて、私の解剖実習の話をしていきます。
私は、早速解剖学実習が始まって、非常に焦っていました。
何故かというと、普段勉強をしていないような友人がみな、知識を披露しているのです。
テスト前であればまだしも、初日から医学科全体のモチベーションはすごく高いように感じました。
「あれ?私こんなに勉強していないっけ?」
最初に抱いた印象はこれでした。
自分の中では、予習を全範囲して挑んだつもりでした。
しかし、解剖実習では座学では学べないことも多く、予習だけではなかなか難しい部分がありました。
また、他の医学生が知識が豊富で置いて行かれているような気がして、途方に暮れていたのが記憶に残っております。(笑)
ところで、なぜ他の医学生は解剖学の知識があったかというと、医学生と言えば、「解剖」というくらい解剖学は基礎医学の花形ですよね。
みんな楽しみにしてきて、入学した人が多いようなのです。
つまり、解剖学だけはしっかり勉強してきている人が多かったのです。
以前、基礎医学の優先度についてお話をしました。
ここにあるように、私の中では、将来役に立つ度合い1位は「解剖学」です。つまり、優先度が高いのです。
「みんな要領よいし、重要なところは外さない。すごいよな~」
そう焦った私は実習についていけるように必死で勉強しました。
解剖学実習も終わりに近づく頃には、誰にも負けないくらいの知識を詰め込んだ自信が持てるくらい勉強しました。
「これで大丈夫だ」
そう思って、実習最後の口頭試験に挑んだのですが、、、
失敗しました(笑)
まず、解剖学実習の口頭試験とはどういう試験かというと、ご献体の前で、先生に聞かれた部位を指して、説明をするというような試験です。
例えば、心臓を指されたとしたら、「心臓について知っていることを教えてください」だとか「これは何という心臓の血管ですか?」と聞かれたりするのです。
私は試験直前は、「過去に聞かれたのはこんなのだよ」と先輩に聞いたのを中心に猛勉強しました。
では、なぜ失敗したかについてですが、私が試験を受けた時は、先生から「この血管は何か?この神経は何か?この部位は何か?」という質問ばかりで、一つも知識を聞いてこなかったのです。(笑)
私は知識はありましたが、逆に言うと知識以外はありませんでした。
過去問とは異なるものばかり聞かれてしまったこともあるかと思います。
焦って知識ばかり入れてしまって、肝臓についている管を指されて、「これは何か?」と聞かれても、
肝臓に門脈、肝動脈、胆管から肝静脈につながっていることは知っていましたが、どれがどれかまではわざわざ確認していなかったのです。
また、猛勉強したといっても、家で勉強を沢山したということです。
勝手に解剖教室に行くことは許されません。
つまり、実習そのものの勉強はできず、解剖学を勉強しただけに過ぎなかったのです。
ご献体は、個性もあり、どれがどれかはあらかじめ確認しておかないと分からないです。
実習中においても、先生が注意した部分はしっかり確認しましたが、「肝臓とか心臓とか大事だからしっかり確認しておけよ」と言われても、お腹を開いて、「これが肝臓か~」で終わってしまうだけなのです。(笑)
もっと細部にまでこだわってどれがどれかを確認する必要があったのですね。
これから「解剖学実習のテストをするよ」という方は、脂肪を取り除いたり、血管を剖出したり作業が多くて、確認する時間はあまりないと思いますが、
肝門部の管の確認
肺門部の管の確認
筋肉の確認(起始停止から)
主要な血管の確認
脳神経の確認
その他、解剖学的な名前がついている部位の確認(卵円孔やランツ点など)
あらかじめ、これらの確認したいことをメモにしておき実習で確認しておけるようにしておくと良いと思います。
知識を詰め込むことも大事ですが、ぜひ実習での時間をより有意義に、かつ試験対策になるような勉強をしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。