10/26世界仰天ニュースで紹介された病気まとめ
こんにちは、すい@医学生です。
10/26にたまたまテレビをつけていたら、仰天ニュースで医学に関する話題をやっていました。
今回はテレビを見て、メモしたことを紹介します。
1.カプノサイトファーガ
まず、テレビの内容のメモを紹介します。
患者は犬に指をかまれて来院。
骨も砕けるほど傷口が深かったため、入院して様子見する。
血液検査は異常なしで、外傷は菌が体内に入って、感染症になりやすいため抗菌薬投与を行った。
数日は何事もなく、順調に回復し、まもなく退院かと思われる。
しかし、ある日の夜に突然に高熱、チアノーゼ、呼吸困難になる。
これより、医師は敗血症になっていると診断。
原因菌が特定できず、病態が悪化し、このままで死んでしまう危険な状態になる。
とりあえず応急処置として、指を切断し、菌が体に回るのを遅くする。
その間に、医師が論文からカプノサイトファーガという似た症状の病気を見つける。
血液培養検査でカプノサイトファーガが見つかり、原因菌が特定される。
カプノサイトファーガに合わせた抗菌薬投与し、後日、無事退院する。
というような内容でした。
なんと、ほとんどの犬や猫がカプノサイトファーガを保有しているとのこと。
噛まれたりした時は、気を付けなければならないですね。
ちなみに、このカプノサイトファーガと言う菌は、最近になって発見された菌でお医者さんでも知っている人が少ない菌だそうです。
実際、私もこれで初めて知りました。
個人的には、血液検査で異常が無ければ原因菌の特定は難しいので、実際にこういったことがあったら、とても大変だろうということは想像に容易いです。
先々が不安になりながら見ていました。
*敗血症とは、感染症でショック状態に陥っている状態。菌が体全体に回って危険な状態であると考えていただくと良いです。
2.重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
次に、12歳の男の子がかかったSFTSについての話です。
ある日、草取りをしていた男の子が頭に違和感を覚えて、見てみると小さな虫がいた。
急いで振り払い、家に帰宅。
翌日、頭痛や発熱をきたし、病院に行くも、風邪薬の処方。
高熱が何日も続くので、さすがにおかしいともう一度病院へ行き、詳しく検査する。
発熱以外にも下痢や血小板減少が見られたことから、検査をしてSFTSであることが判明。
90%が高齢者に起こるため、小児では珍しい病気であるそう。
特効薬はなく、治療が難しい病気。
何とか自分の免疫力で回復し、後日退院。
ちなみに、SFTSはSFTSウイルスによって引き起こされる病気で、2013年に国内で初めて見られた感染症のことです。
現在は600人以上が感染し、80人以上が死亡しています。
マダニによって媒介され、今回は小さな虫というのはマダニのことだったということになります。
マダニとはダニとは違って、山に生息する大きなダニのことで、全然珍しくない虫です。
実は、私も一度山に出かけたときに、マダニに刺されたことがあるんです。(笑)
こうした重篤な病気が起こる可能性があることを知っていましたので、急いで病院に行きましたね。(SFTS以外にもあるんですよ)
何にもなかったのですけどね。(笑)
ほんとに、山に少し入ると簡単に見つけることができます。
西日本に多く生息しているので、暖かい地域の山に行くときは絶対に気を付けてくださいね。
3.エキノコックス
最後に、エキノコックスになった成人男性の方のお話です。
ある日、顔が黄色くなっていることを友人に指摘される。心配になり、一応病院に診てもらいに行く。
エキノコックス症だと診断される。
主に、キツネや山の水を飲むことで感染するので、そうした経験があるかを尋ねられるが、患者にそういった経験はなし。
実は、エキノコックスは潜伏期間は10年以上あり、15~20年前に感染したことが疑わしいと言われる。
そして、感染部位が肝臓であり、肝臓に病巣を作って増殖する寄生虫である。
とりあえず、原因は不明だが、治療として肝臓の60%の切除を行う。
後日、良くなり退院。
まず、エキノコックスは治療をしないと90%が死ぬと言われている病気です。
肝臓に病巣を作るため、この方は黄疸が見られ、顔や目が黄色くなったということです。
以前は、北海道だけに見られる病気でしたが、最近では愛知県など本州でも見られるそうで、注意が必要です。
「キツネを見つけても容易に触らない。山の水を飲まない」など、しっかりとした知識と対策が必要になりますね。
以上が、仰天ニュースで説明されていた内容でした。
私自身、大変勉強になりました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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