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AI時代にホワイトカラーに求められることは?

ロボティクスの進化より、圧倒的に現場に入る速さの早いChatGPTやCopilotをはじめとした生成AIのおかげで、知識を覚えておく必要はなくなるはずの人類。
ただ、そんな中でもそもそも専門的な質問を行うためには一定の専門知識(少なくとも単語の理解)とファルシネーションを見破るための専門スキルは必要となるのは見えています。
そのほかでもどのようなスキルは継続的に必要か、ここ何世代かのChatGPTに毎回聞いていますが、出してくる答えはほぼ同じです。となるとやはりこのあたりになる、という論文や記事が多いのでしょうね。

  • ビジネス洞察力と戦略的発想
    単純なデータ分析から、分析結果をビジネスの文脈で解釈し、戦略的な意思決定につなげる能力が鍵となります。業界特有の知見や顧客行動に対する深い理解をもとに、AIツールを使っていかに競合優位性を築くか、ビジネスモデルを再構築するか、といった視点は依然として人間の強みです。

  • 抽象的思考・クリティカルシンキング
    AIによって定型的・反復的な業務は自動化されやすくなります。一方で、課題の本質をとらえ、問題を定義し、論理的に分析し、新たな価値を生み出すための「思考力」はAIでは代替が難しい領域です。ビジネス課題を上位概念で捉え、改善策を導出する批判的思考力は引き続き重要です。

  • コミュニケーション能力・ファシリテーションスキル
    クロスファンクショナルなチーム(エンジニア、データサイエンティスト、ビジネスアナリスト、顧客サイド等)と密接に連携しながら成果を出す必要が高まります。異なる専門性を持つメンバー間の橋渡し役となり、合意形成や説明責任を果たすためのコミュニケーション力、ファシリテーション能力は、AI時代においても不可欠です。

  • 「AIリテラシー」とツール活用能力
    全てのホワイトカラーがデータサイエンティストやエンジニアになる必要はありませんが、AIがどのような原理で動き、どこで強み・限界があるかを理解する「AIリテラシー」が重要です。また、既存のAIツールを的確に選択・活用し、業務プロセス改善や効率化に結びつける応用力が求められます。

  • 倫理・ガバナンス・レギュレーションへの理解
    AI活用が進む中で、データのプライバシー、偏り(バイアス)、透明性、説明可能性などが社会的な関心事となっています。こうした面に関する基礎知識や、コンプライアンス・セキュリティ基準への理解、組織としてのAIガバナンス体制に貢献できる知見は、今後さらに重要視されるでしょう。

  • 創造性・イノベーション創出能力
    ルーチンワークや予測的な分析はAIが得意とする一方で、新たな発想やクリエイティビティによって新市場を開拓したり、新たなユーザー体験を生み出したりする能力は人間特有の強みです。発想力やデザイン思考といった創造的問題解決スキルが組織の差別化ポイントになります。

大枠上記の整理は適切にも見えており、従来高く評価されたり重宝されてきたそれなりレベルの専門性を持ち、そのテーマで手を動かせる程度のスキルはあっという間にAIができてしまうのを実感しているので、ジェネラリストとして幅広い知識の組み合わせで戦うしかないのでは?と思うのです。(最先端や高度な領域はファルシネーションも高度になると思うので、まだ専門性も活きると思いますが、それなりレベルまではあっという間にファルシネーションも発生しなくなると見ています。)
特に何が価値なのかを言語化し、その価値を得るための戦略的思考、すなわちゴールを決めることはAIではできない領域でもあるので、まずはここをどこまで磨き込めるか、が若いビジネスパーソンには重要ではないか、と考える次第です。

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