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たまには海外競馬勢?らしく英インターナショナルSの雑感を書き散らす回

皆さん、こんにちは、今晩は。
暑い日々が続きますね。馬券、買ってますか?僕は最近競輪ばかりです。
あっ、札幌記念だけ3千円ちょい買ったわ。夏競馬なんてそんなもんっしょ。
今回は給料日前に札幌記念や浦和で脳を焼かれてしまった皆様の為に、せめて脳みそは使わずに海外馬券購入できる一助として役立てられる記事を粉骨砕身で書かせていただきました。ええ、これを作っているのは火曜日の業務中です。それでは、まず出走馬を馬番順に簡単に解説していきたいと思います。

Alflaila
 前走はこのレース前哨戦ヨークSを連覇している。昔はトワイスオーバーがそれを走って本番も連勝なんてこともあったが、ローテ自体は近年のトレンドではない。父ダークエンジェルの適性がぶっちゃけよく分からず、この馬もそのクチで古馬となり徐々に距離を伸ばしてきたタイプ。但し、去年は愛チャンピオンSで一線級に完敗。鞍上のJ・クロウリーは、出すか溜めるかの2択になったらとりあえず溜める乗り役なので、後方からどれだけ伸ばせるか系でしょう。

Docklands
 アスコットの直線競馬に戦績が集中している馬。2着が多い。前走のクイーンアンSも2着。今年は何故かロンシャン遠征しているが、そこでも2着。正直ここらのリステッドで何故か勝ちきれないのは馬の癖の影響が考えられるので、急に目が醒めて大駆けなんてことはまず考えられないでしょ。力はあるんだろうけど。おまけに初距離だし。

Durezza
 日本馬なので省略。

Hans Andersen
 エイダンの所のペースメーカー。今回は愛ダービーではないので残り目はまず無い。買うだけ点数の無駄。

Israr
 シャドウェルもう一匹の方。J・クロウリーが乗れないからW・ビュイックってなんだよ。つーかノーブルスピーチ以外の他のゴドルフィンはどこ行ったんだ怒。あ、この馬自体はトップレベルでは足らないです。はい。

Maljoom
 この馬は2年前のG1・St ジェームズパレスSで上位人気の馬だった(結果は僅差4着)。その際に無茶なレースをやって長期休養、今年からようやくレースを使えるようになってきた。故障の遠因ともなった位置取りは相変わらず悪く、テン遅めエンジンの掛かりもスローなことから、距離延長の直線レースは歓迎だろう。鞍上も日本でお馴染みのT・マーカンド。やはり競馬はトム、トムを愛せよ。

Royal Rhyme
 つい先日、我らが海外競馬クラスタのアイドル、園部花子のご亭主様 R・ヴァリアン厩舎との手切れを発表したオバイド殿下所有。
この馬については特段何か言いたいこともなく、普通にG1ではちょっと足らない馬です。単に花子って言いたかっただけです。すみません。
花子。

Zarakem
 今回妙に出走頭数が増えた原因はこいつか?
フランス系の生産界は詳しくないが、エトレアム牧場(アルマンゾールとか繋養してる所)と連名があるので恐らくそっち系の資本なんだろうけど。
前走のG1プリンスオブウェールズSでは、おそらく皆が想像していた以上によく走っている。オーギュストロダンが走る馬場であそこまで駆けていることから、似たような良馬場で走れるヨークは絶対に合うので軽視は危険。

Bluestocking
 昨年までは若干足らない印象だったが、今年は愛カラのプリティーポリーSでG1初勝利。前走のキングジョージでも2着善戦し、混合戦でも戦えることを証明した。一応、翌日のヨークシャーオークスにも登録しているので、どっちに出てくるかは直前まで分からないが(※記事を書いている途中に英国際出走が決まりました!)、切れ味ありでヨーク適性もあるのは既に実証済。この馬も道中結構遊んでしまうことから、集中して走れる流れになるかが好走の鍵か。

Ambiente Friendly
 今年の3歳勢の物差しになっている馬で、英ダービー2着、愛ダービー3着。2戦ともエイダンの馬にやられているので、正直この馬単体の能力でこのメンバー押し分けて勝つイメージは湧かない。3歳馬なので使いつつである以上、現状で上積みも疑問であるから、上手く斤量差を生かして着取りができれば上々程度の評価しか出せない。

Calandagan
 この馬が前走勝ったG2キングエドワード7世Sは、今年のロイヤルアスコット開催のハイライトのひとつ。クールモア勢がガチャガチャとやっている中で外から一気に突き抜ける脚は鮮烈だった。今回もある程度の流れが見込まれることから、展開が紛れた場合で当馬の突き抜けは充分に考えられる。

City Of Troy
 英ダービ―馬。今更説明することはないでしょう。

Ghostwriter
 善戦はしてるものの、明け3歳からどうもピリっとしない馬。3歳馬が圧倒的有利なサンダウンのG1エクリプスSで早め先頭に立つも、同期のシティーオブトロイ、古馬のアルリファにも最後交わされてしまった。前から行っても後ろから行ってもあまり良い結果には繋がっていない。前述のアンビエテフレンドリーもそうだが、突出して強い武器か何かをもっている訳ではないので、馬券検討的にも難しい評価を出さざるを得ないかな・・・。

 今年はなんと13頭も出走。この頭数はレース始まって以来最大の頭数らしいですね。欧州なので、もしかしたら何頭か直前スクラッチ可能性がありますがそれでも多い。普段は5~6頭でちまちまスローなレースやっている印象が強かったのに。

基礎データ(過去10年)
・年齢は3歳が4勝、古馬が6勝(牡セン9勝、牝1勝)
・英調教8勝、愛調教2勝。英愛以外の調教馬は0勝。
・ほぼ人気通りの入り方(1人5勝、2人2勝、3人2勝、4人1勝、5人1勝)
・勝ち馬が通ったところは内ラチ4勝、馬場真ん中4勝、外ラチ2頭。頭数が 
 増えるほど直線で馬群が広がる傾向。

 おそらく色んな媒体でこの傾向データは出てきているとは思いますが、凱旋門賞の様にぱっと見の数字で優位不利の判別ができる情報を拾うことはできないです。
 まず年齢性別に関してですが、20年以上遡っても大体3:7で古馬が優勢です。3歳馬については 1.ほぼ無敗レベルのダービー馬 2.エクリプスSもしくはキングエドワード7世Sを勝ち負け 3.キレ負けするタイプは勝ちきれない この3つの特徴が挙げられます。
 近年このレースについては賞金の上昇も相まってか、8F~10F路線の数使う馬よりも、長めの高額賞金レースを一発一発大事に使う系に勝ち鞍が寄りつつあります。如何せん3歳馬は2000ギニーから使うとなると冬場から乗り込んでいますし、何よりニューマーケット8F自体がスピード持続からそのまま押し切るレース体形になり易いからです。ギニーから連戦連勝で来る人気馬がコケる傾向にあるのも、後ろから行っての巻き返し可能なヨークシャーが舞台であるからに他ならず、前掛かりの競馬で実績を残してきた馬の頭買いは正直言って危険。今回人気のCity Of Troy は比較的後ろから攻める馬なので、ペースメーカーの引っ張りを加味してもそんな極端に前で勝負はしないと想定される(というかキングジョージがハイラップを演出してしまいバリードイル勢が総崩れを起こしてしまった以上、今回は下手に早い展開は作らない?)ことから、上手く斤量と末を生かすレースをするでしょうね、負けることはあっても馬券外から消えるのはちょっと想像しづらいです。一方で⑩や⑬あたりはモロに前述のタイプですから、下手に点数を増やすぐらいなら思い切って切っちゃってもいいかなって感じ。
 牝馬についてなのですが、はっきり言って母数が少なく分からないというのが本音。何故なら、翌日に牝馬限定戦12Fのヨークシャーオークスがあり、よほど距離不安がない限りはメンツの軽いそちらを選ぶ傾向にあるからです。最近では唯一の牝馬勝ち馬であるアラビアンクイーンが勝った年は、あのゴールデンホーンが出走しており、直線最後まで牽制し合って斤量差で前を押し切るという自転車トラックのスプリントみたいなレース展開でした。今年はそんな形になることはまず無いので、ある程度底力も試される競走の経験を持つBluestockingは出るなら面白い存在だと思います。実際に今回はこちらを選択してきましたので、陣営もかなり自信があると見ているのでしょうね。
 次に国別の管理調教馬ですが、英愛以外はほとんど勝っていません。毎年大量に出走馬を送り込み半分英国所属状態のエイダン・オブライエンを除いてしまうと純粋なアイルランド馬は過去20年でSea The Starsのみ。フランスの仏の字も無し。そもそもフランス系は8月にドーヴィル開催がある関係で、わざわざ英国際に遠征してくるほど暇じゃない。いや、暇ではなかったと形容した方が正確ですか。フランス競馬の番組体系は、秋になるほど中距離の賞金高い番組が無いので、アルマンゾールやヴァデニのような自国は無視して積極的に英愛に出走して種牡馬価値の向上に努める勢力がたまに出現します。CalandaganとZarakemは馬主のスタイルを見てもまさにそれで、近年競争が激しくなっている愛チャン英チャンよりも更に前倒しで勝負しに来ているとみて良いのでは。データ的には裏付けが無いので、馬券戦術としても初物の頭一発狙いと割り切っていきましょう。
 最後になりますが、このインターナショナルSの特徴である「どこを勝ち馬が通るのか?」を予想したいと思います。一言でいえば、「多頭数ほど馬場の中外を通る傾向にある」です。ヨーク競馬場は直線だけでも約900mあるのはご存知の事と思いますが、内ラチをインベタで走るのは、少数頭でほぼマッチレース状態になるか、過去にジャパンが勝った年のような極端にトラックバイアスが内に寄っている時だけです。武豊キャリア屈指のクソ騎乗と名高いゼンノロブロイのインターナショナルSですが、あれ実は武ちゃんが一番馬場の良いところを走ろうとあの位置選択をしてしまったゆえに詰まっているのであって、馬場読みそのものは悪くなかったんですよね。そこそこの頭数だと前馬群が徐々に外へ移動していく流れを知らずあそこに居てしまったから巻き込まれた(というか我々海外競馬ファンですらアーカイブを繰り返し見れる環境となりようやく気づくレベルなので、ましてや天下の武もテン乗りでは知る良しもなく…)というのが実際のところでしょう。まぁ今何度見てもあの馬なら外ぶん回していれば普通に勝てたと思いますけどね(笑)
ドゥレッツァは去年の競走を見る限りでは現代の日本馬らしい末がキレるタイプなので、下手に小細工せずに外選択するレースをして欲しいかな。鉄砲だし、ワンチャン狙うレースで良いと思います。鞍上も恐らくそのつもりでしょうし。
 今開催はどういう馬場傾向になっているのか、正直なところ当日の前半レースを観てみないと分かりません。ペースメーカー付で尚且つそこそこの位置も取れるバリードイル勢は、内ラチ優勢の場合、2019年ジャパンのようなインベタで高速レースを確実に組んできます。しかし、例年通り馬群全体が中段〜外ラチを行く展開となった際は、古馬特有の長いキレ味が生きる可能性が高いので、最後の最後まで目標にされるCity Of Troyは前走のサンダウンより苦しい戦いを強いられてしまうんじゃないかなと私は既に胸騒ぎが止まりません。

結論
◎Calandagan
○Bluestocking
▲Zarakem
△City Of Troy , maljoom , Durezza , Alflaila
買い目 
3連単フォーメーション
8,9,11→8,9,11,12→1,3,6,8,9,11,12(45通り)
馬単ボックス
6.8,9,11,12(20通り)

※8月20日夜22時半時点
※馬場の傾向により実際の買い目を変更する場合があります。

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