ちびまる子ちゃん
ちびまる子ちゃんのナレーションを務めるキートン山田さんが来年3月に引退されるとのこと。
ちびまる子ちゃんといえば、キートン山田さんのナレーションだ。物心ついた時から聞いていたあの独特なナレーション。ナレーションと言われて一番最初に思い浮かぶのは、キートン山田さんのあの声だ、という人は私だけではないのではないだろうか。
後任のナレーターが誰になるのかはまだ決まっていないらしく。あの世界観が壊れないか、とても心配で夜も眠れない(というのは言いすぎて、毎日ぐっすり眠っている。)
我が家はアラサー夫婦二人暮らしにもかかわらず、今でもちびまる子ちゃんを毎週見ている。(そして夫と大声を出して笑っている。)
丸尾君は死ぬほど真面目だし、花輪君は死ぬほどお金持ちだ。まる子とたまちゃんが二人で仲良く遊んでいるシーンは、見ていてすごく心がふんわりするし、孫の一挙一動に振り回される友蔵は、面白おかしく描かれているけど、孫に慕われ、奥さんは大人しく、飲んだくれの息子(ヒロシさんごめんなさい)もちゃんと結婚し、その嫁が身の回りの世話をしてくれ、、、、現実にいたら幸せ者以外の何者でもないんじゃないのかと思う。34にもなっておじいちゃんっこの私は友蔵が大大大好きだ。
話は変わるが、私はさくらももこさんのエッセが大好きだ。初めてさくらももこさんのエッセを読んだきっかけは、本好きな父親に子供の頃買ってもらった「あのころ まる子だった ももこの話」シリーズの「ももこの話」である。
「ももこの話」はさくらももこさんの幼少時代のエッセイだ。体操服を忘れて、ヒロシが届けにくる話や、焼き芋が食べたかった話など当時小学生だった私は共感しかなく、とにかく面白くて笑いながら一気に読んだのを覚えている。
それから、大人になった今でも定期的に図書館で借りたり、自分で買ったりして読んでいた。
仕事で辛くて辛くてしょうがなかった時、ふと本屋で立ち読みをして笑ってしまった、私の心を救ったのは「睡眠学習枕」(もものかんづめの『明け方のつぶやき』より)だったし、「ももこの話」はあまり親子で共通の趣味がなかった父との大事な思い出だ。父が亡くなった今は形見になってしまった。そして、毎週夫と笑いながらちびまる子を見る今の生活はとても幸せだ。
さくらももこさんは誰かを救ったり幸せにしたいと思って、漫画やエッセイを書いていたとは思えない。笑
けどここに、さくらももこさんの作品のおかげで、今とても幸せな主婦が一人いる。
さくらももこさんが今も生きていらっしゃったら、コロナで混乱している今の世の中をどう感じて、何を書いただろう。