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出会いと別れ、そして最後が腹立たしかった開幕3戦|8月のアーセナルについて

※アーセナルファンの方と、アーセナル愛を共有するための記事です。
他クラブを応援している方向けには書いていないので、先は読まないでください。

移籍ウインドウについて

出会いと別れの8月だった。

ヘイルエンド組、Fan favoriteな選手たちとの別れは寂しい。
あの怪我がなければ、あのチャンスを活かしていれば・・・
そんなifルートを想像してしまう。

けれど、売却により相応の移籍金を得られるのは、多くのクラブから需要がある選手である。
別れが惜しくないレベルの選手は高値で売れない。
お気に入りの選手の売却には痛みが伴うけれど、そこは情に流されず合理的な判断をしていくしかない。
我々にできるのは、アーセナルを去った選手たちを見守り、応援することだけだ。(スミスロウの活躍は心の底からうれしい)

今夏の選手売却の動きを見ても、毎年エドゥらフロント陣の成長も感じる。
アルテタ、エドゥ、メルテザッカー、(ウィルシャー)といったかつての選手たちが、クラブスタッフとしてアーセナルの未来を創っている。
このストーリーを楽しむことこそ、アーセナルを応援する醍醐味である。
他のビッグクラブには決して真似できない。

別れだけでなく、出会いもある。
エキサイティングな選手たちが新たに加入した。

まずはEUROで大活躍したカラフィオーリとメリーノ。
2人とも接触した段階からアーセナルだけを望み、移籍はスムーズに実現したという。それだけで非常にうれしい。もう大好きだ。

余談だが、EUROで活躍してアーセナルに加入した選手と言えば、アルシャヴィンが思い出される。顔が好きだった。

そしてデッドラインデーのサプライズ加入はスターリング。

来たからには全力で応援する以外はない。
彼にとっても、30歳を前にしてキャリアの分岐点になるようなシーズンだろう。
ここからV字の軌道を描けるか。
とりあえずチェルシーを見返してほしい。
アルテタとの関係性もあるし、期待しかない。
昨シーズンのバイエルン戦2nd legで痛感したが、流れを無視できるようなウイングの理不尽な突破力が、今までのスカッドにはなかった。
良いときのスターリングにはその力がある。
苦しいときにチームを救ってくれるはずだ。
右のサカのバックアップ要因と見られているが、案外左のファーストチョイスになったりするかもしれない。

あとはGKネトとセットフォードもやって来た。

が、GKのニュースで言うとシュチェスニーの引退が残念だ。
アーセナルにいた時は、なんだか頼りない、もう一歩安定感が欲しい。
そう思っていたが、ユベントスではまさかあのブッフォンの後釜という大役をしっかり果たしてきた。
まだまだやれる年齢だし、アーセナル復帰も想像したけれど、彼の決断を尊重したい。
現役生活お疲れさまでした。

しかし、アルムニア→ファビアンスキ→シュチェスニーというGKの流れ。
ライバルチームのGKとは明らかに格が落ちると、当時は頭を抱えたが、やっぱり嫌いじゃない。

開幕3戦について

試合結果に関しては、2勝1分け。
良いスタートと言えなくはないが、非常に腹立たしい形でホームで勝ち点2を落とした。
ペップシティとのタイトル争いには「完璧」が求められる。
もったいない引き分けだった。
引き分けでスマホを投げつけてしまうほどは怒りが湧く。
数年前までは、負けても「まあしょうがないか・・・」という感じだったのに。
チームが強くなると、我々の望みも高くなる。

3試合いずれも危険なシーンもあった(特にヴィラ戦)。
気になるのがトーマスのボールロスト、最終ラインの連携ミスなど、軽さが度々見られること。
ブライトン戦の失点も集中していれば防げたようにも見える。
再び昨季のバイエルン戦を蒸し返してしまうが、1st legでサカが先制点を挙げた直後に、ガブリエルのミスから失点しまい、勢いが完全に止まってしまった。
今シーズンは、大事な場面でこういう軽さが出ないように、チーム全体を引き締めたい。
(トーマスもガブリエルも大好きだ)

もちろん3試合でポジティブな要素もたくさんあった。

まずは、ほぼ新戦力・ティンバーだ。
昨季の左サイドの不安が全くなくなった。
それでいながら、保持時は真ん中でボールをさばいたかと思えば、するするとドリブルで突破したりする。
カラフィオーリが見たいという気持ちもあるけれど、しばらく左SBのファーストチョイスはティンバーだろう。
もしかしたら、今後右SBとしてホワイトの定位置を脅かすこともあるかもしれない。

そして怒りのトロサール
年齢的な部分やクラブの期待値的に、マルティネッリが優先されている感も否めないが、パフォーマンスをフェアに判断したら、昨季に引き続きトロサールの序列が上になるべきだろう。

小柄で両利きの背番号19と言ったら、わたしのアイドルだ。
彼とサインしたのが2012年の8月7日らしい。
もう12年も前なのか。

最後に何と言ってもラヤが素晴らしい。
昨シーズンは度々不安定なパフォーマンスを見せたが、完全移籍となった今シーズンの彼はまるで別人だ。
3試合全てでビッグセーブを連発。
ブライトン戦の失点シーンも1本目のシュートはストップしている。

昨シーズンのゴールデングローブは、サリバ・ガブリエル・ホワイトたちバックラインの鉄壁さのおかげ、と言われても言い返せなかったかもしれないが、今シーズンはラヤが完全にチームを救っている。
長短の正確なキックはもちろん健在。
スーパーGKが本領発揮してくれるだろう。

さて、次節ノースロンドンダービーでライスがいないというのは不安である。メリーノもいない。
ただ、昨シーズンほぼフル稼働、EUROでも出ずっぱりだったので、流石のライスでも、今季の3試合はそこまでのインパクトは残していない。
だから彼の穴は出場可能な選手たちで埋められるかもしれない。
(そう考えると、サカの鉄人ぶりがすごい)

ハヴァーツを左IHに降ろして、CFトロサールになるか。
それとも、アンカーにジョルジーニョ、左IHにトーマスか。
しかし、今のジョルジーニョの状況は昨季のノースロンドンダービーと被る。久しぶりに出場したジョルジーニョが失点直結のミスを犯し、結果はドローだった。

(いきなり出すのも難しいだろうが、ヌワネリがスターになったりしないだろうか)

※腹立たしい引き分けであったが、選手たちの反応には胸を打たれた。
数的不利になった後のハヴァーツとサカは凄まじかったし、
試合終了後のウーデゴールの悔しがり方からは、2シーズン連続であと一歩のところでタイトルを逃している中で、今シーズンに懸ける思いの強さが伝わってきた。
キャプテンは、前半の決定機逸や、後半カラフィオーリへのパスを通せなかったシーンを思い返しているのだろう。

一夜明けて流れてきたライスのコメントは非常に誠実だった。
何も問題ないし、2試合に素晴らしいライスが戻ってくるのを待っている。
わたしたちは、戦う選手を信じてサポートし続けるだけだ。

今季もレフェリーに期待できない

今季は、主審の判断を最大限尊重しながら、明らかにサポートが必要な場面のみVARが発動するという形らしい。
本来あるべきVARの形のようにも思えるが、ここ数年VARありきで遅めで曖昧な笛を吹いてきた主審たちが、うまくやれるとは思えない。

また、今シーズンから @PLMatchCentre のTwitterアカウントで、各試合におけるピッチ上の審判の決定とVARの関与、意思決定プロセスにおけるテクノロジーの関与についての説明がなされるということで、透明性の工場に期待していた。
けれど、結局は彼等が確信を持ってジャッジしたのであろうシーンのことしか説明されず、スルーしたいのであろうグレーなシーンはそのままスルーされる。

果たしてモスケラは裁かれないだろうか。
カードが出ないにしても、あのシーンの審判団のコミュニケーションを聞いてみたいものだが。
都合の悪い音声は公開されるわけがない。

そしてライスに2枚目のイエローが出たのも到底納得がいかない。
一貫性の無さに腹が立つ。
シーズン終盤に「あの引き分けがなければ・・・」とならないことを祈る。

審判団を非難・攻撃してはいけない。
頭ではわかっているが、あまりにも質が低すぎる。
ずっと問題が指摘されているのに、一向に改善しない。にも関わらず、抗議には即カードを出すようになったり、自分たちを守ることだけ考えている。
プレミアリーグの審判団を非難するなと言われても難しい。

だからTwitterのように、そのとき一瞬の感情で、すぐに投稿できるSNSは試合中にやらないのが一番だ。
ある程度頭を冷やす時間が必要である。

ジャッジが試合を決める。
シーズンの行方を決める。
選手・スタッフの血の滲むような努力が、一瞬で無駄になる。
そのくらい、審判の質の低さは大きな影響もたらす。
それはサッカーに限らず、どのスポーツも同じだろう。
パリ五輪でも、柔道やバスケで疑惑の判定がいくつもあった。
スポーツを楽しむにあたって、我々は人間の審判とどう折り合いをつければいいのだろうか。

新フォーマットのCL

CLの抽選会が行われた。
今季こそはベスト4くらいまでは勝ち上がってほしい。

しかしグループリーグの新フォーマットがよくわからなくて、どんな戦いになるのか予想がつかない。
あの順位表がどういう展開になるのか、何戦目が山場になるのか。
初年度は全チーム手探りで難しい戦いになるだろう。

しかし、試合が多すぎる。
多くの試合が観れてうれしいと思う反面、選手の負担が年々増大する事実が心配だ。
拝金主義のフォーマットに嫌気が差す。

そして、平日早朝の試合が増えるというのは、日本の社会人サポーターにとってはハードだ。
寝不足出勤の日が増えるのは、全く喜ばしくない。
アーセナルには、できるだけ早めに決勝トーナメント進出を決めてほしいものである。

おわりに

しっかりやり返す漢・ホワイト。
味方で良かった。

ブライトン戦、メリーノは恋人と手を繋ぎながら観戦していた。
とてもキュート。
契約の日には、受付のスタッフにも握手して挨拶を交わす、礼儀正しいメリーノ。大好きだ。

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