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大切な事はみんなさだまさしが教えてくれた
こんばんは。週の真ん中水曜日の夜、いかがお過ごしでしょうか。
ここのところずっと朝はスタンドエフエムでとある配信者さんの音声配信ライブを聴いて朝の支度をしているのですが、最近はラジオ体操の後、
「今日の花」
「今日は何の日」
などを教えてくださいます。
まぁ毎日のように配信していると、「今日は何の日」に頼る気持ちは、私も海苔文字弁当をやっていた頃は、散々お世話になったので分かります(汗)
大体何年もやってると、それも何巡もしてしまいますが(経験談。思い当たる人多数)、今日の花はチェックしてなかったので、とても新鮮です。
そして今日の花は馬酔木でした。
「馬酔木」と書いて「あせび」。
私はこの言葉をさだまさしさんのアルバム『夢供養』の中の一曲「まほろば」で知ったのでした。
小学生の高学年くらいから、自分の部屋で古びたお下がりのラジカセで深夜ラジオを聴くことを覚えた私は、すぐに「さだまさしのセイ!ヤング」に夢中になり、ラジオ内で流れるさださんの曲をカセットに録音し、よく分からない歌詞も辞書を引きながら、全てテープ起こしするようになりました。まだレコードも買えなかったので。
という熱狂ぶりで。
やがて、ラジオ内で流れるライナーノートなどまで、テープ起こしする様になる始末。まぁ、大体中2位の頃ですから、病気の類かもしれませんね(笑)
おかげで、語彙とその背景となるものの歴史と、文学的素養みたいなものを色んな本を調べながらこの頃うわーっと身につけていったと、今思えば感じます。
国語の授業で万葉集を習えば、
(ああ、これはさだまさしの「まほろば」の歌詞の本歌取りにあたる和歌だわ)
と思い、『方丈記』の冒頭を学べば
(この「淀みに浮かぶ泡沫」ってまさにまほろばの世界。この無常観!!)
となり、
修学旅行で関西方面に行けば、
「ここがまほろばの舞台か!ひょえーー!(←オタクのアレ)」
と奈良で聖地巡礼気分。
まぁ正直、歌詞の本質のどこまで理解してたかは分かりませんが、男女のすれ違いと別れについて、これほど奥深く歌った歌は無い!といたく感動していた中学時代なのでした。
↑過去の漫画ですが(笑)
で、そうそう。
馬酔木ですね。さださんはこれを「まほろば」の中でこう歌っているんです。
春日山から飛火野辺り
ゆらゆらと影ばかり泥む夕暮れ
馬酔木の森の馬酔木に
たずねたずねた 帰り道
飛火野というのは奈良公園のこと。春日大社を見た後、奈良公園を散策すると鹿に会えますね。しかしこの馬酔木の咲いている小道はわざわざ訪ねないとちょっと見つからない、そんな迷いながら行くような小道なのです。
そこには馬酔木がうわーっと春彼岸の頃に咲くそうです。見たい。辞書だか便覧だか資料集だかで見て、その可愛らしい花の群生しているところを想像するだけの中学生でした。
あせびを馬酔木と書くのは、馬がその葉を食べると、毒に中りフラフラと酔ったようになるからそう書くようになったとか。これをさださんは
「あせびのもりのまよいぎに」
と歌っていて、「まよいぎと読ませて迷っている気味の男女と掛けているのだな」と当時の私でも考えました(ダジャレ脳だから)。
そんな馬酔木の花言葉は
「危険」「清純な心」
なんだそうで。なるほどね〜。歌詞が更に深まったわ。奥行きがほんとすごい(私は語彙崩壊気味)。
大体、歌謡曲の中に「あおによし」なんて枕詞入れる人他におるん?(いや、いるかもしれないけども)
私が家で子どもたちに事あるごとにいつも言っている言葉があるのですが、それは
大切な事はみんなさだまさしが教えてくれた
です。
はい。
という訳で、今日の花は「馬酔木」でした。
おしまい
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