起業家にとってブームよりも大切なこと
コロナが流行してからはIT化、オンライン化が一気に進みましたし、飲食業でもテイクアウト、デリバリーの割合が高まりました。
何かがブームになれば、それに乗っかろうとする人が一気に増えます。そして、ネットや雑誌で「これからは○○の時代」というポジショントーク丸出しの意見が溢れたり。
少し前はフルーツサンドでの補助金申請を連発して叩かれたコンサルもいましたね。
クライアントがフルーツサンドに対して熱い情熱があれば良いと思うんですが、どうだったんでしょうか。
ブームよりも理念を大事にする
どんなビジネスであれ、時流に乗れば稼ぎやすいというのは事実です。
一昔前のタピオカもそうですが、設備投資が安く済む業態に参入して数年で稼ぎまり、ブームが去れば撤退という戦略を取ることもできます。
最近では唐揚げに参入している人も増えていますが、
・利益率が高い
・初期投資が少ない
・固定費が少ない
という構造はタピオカと同じなのかな、と。
タピオカも唐揚げもブームに乗った以外の何かがあれば生き残って行けるでしょうし、全てを否定するつもりはありませんが。
ただ、どんな仕事であれ目に見える成果の背後には、目に見えない技術や想いがあるはずです。いや、「なければいけない」とすら思っています。
西村佳晢さんの「自分をいかして生きる」という本の中にこのような図が出てきます。
自分自身のあり方がベースにあり、そこから考え方や価値観が固まります。これが事業を行う上での「理念」になります。
そして技術や知識を積み上げた結果、目に見える成果が生まれるということなんですよね。海の上に浮かぶ島は「目に見える成果」であり、島全体の一部でしかない、と。
理念があるからこそ自分らしい成果が生まれますし、これが差別化ポイントになったりします。スモールビジネスだからこそブームに踊らされれず、自分自身の理念にしっかり向き合うことが大事なんですよね。
理念の軸になるのは
・誰の(何の)ための事業なのか
・事業を通じて何を実現させたいのか
といったところです。
自分の中で納得できるまで掘り下げれば、簡単にブレることはありませんし、あなたらしい「島」が出来上がります。
逆に、この部分を疎かにして同業他社との違いを作ることはできませんし、「あなただから買うんです」というお客様には出会えません。
自分と向き合い、誰かに話す
理念の基本部分は自分の過去や今の事業と向き合うことで見付かるんですが、パッと出てくるようなものではありません。
理念の作り方は
・自分と徹底的に向き合う
・誰かに話す
の繰り返しです。
まずは自分の頭の中を徹底的に洗い出すことからスタートします。
パッと思い付くものだけでなく、脳みそから「絞り出す」ぐらいの粘りは必要です。
次に、絞り出した自分の考えをまとめて、誰かに話すこともポイントです。
家族でも、ビジネスパートナーでも誰でも良いですが、
・きちんと伝わるか
・独りよがりの理念になっていないか
といったフィードバックをもらってください。
「自分では伝わると思っていても、他の人の捉え方は全然違った」ということもあり得ますから。
ビジネスって自分だけでするものではないですし、誰かを幸せにするためのものだと思うんですよね。
その「誰か」にしっかり伝わる理念を作れば、いつかは「あなたから買いたい」と選ばれる存在になるはずです。
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