スモールビジネスこそ「選ばれない」ことも大切〜価値観を明確にする意味〜
こんにちは、金子尚弘(@innovator_nao)です。
ビジネスをしているとどうしても失注することってありますよね。
「できれば失注したくない」って思っている人も多いかもしれませんが、失注にも良い失注と悪い失注があると思っていて。
良い失注でショックを受けるのも、悪い失注を気にしないのも問題なんですよね。
正しく「失注」のことを考えてますか?
スモールビジネスには「選ばれない」ことが必要な場面も
そもそもの誤解として
「成約率は高い方が良い」
というのがあるんですよね。
これも一定の条件の下では正しいんですが、成約率を追うことには意味がないと思っていて。
僕の場合、税理士としての仕事のルートは
・ブログやSNSなどweb経由
・クライアントからの紹介
・クライアント以外からの紹介
の大きく分けて3パターンです。
僕の場合、ブログでの自分の考え方などを正直に書いていますし、「気軽に問い合わせできない」ように設計しています。
「価値観が合わない人は問い合わせしないでね」ってところが狙いで、プロフィールや考え方を書いた記事を読んで共感してくださる方からの問い合わせが来るようにハードルを上げています。
次にクライアントからの紹介ですが、クライアントは当然ながら僕がどんなスタンスで仕事をしているかを知っています。
そうなると、紹介して頂ける場合も「税理士なら誰でも良い」ではなく「金子さんだから」という場合がほとんどなんですよね。
クライアントもある程度はマッチングを考えてくれているでしょうし、今のところ大きなミスマッチは起きていません。
最後に、クライアント以外からの紹介は入口でのスクリーニングをしにくいため、「成約してはいけない」層の方を紹介されることもあったりします。
紹介者がそこまで深い関係でないと、「名古屋の税理士さん」程度の認識しか持っていない場合もあったりするので。
僕が成約率を追わないのはこの「クライアント以外からの紹介」です。web経由やクライアントに比べると問い合わせの時点でスクリーニングされていないので、必然的に成約率は下がります。
ここで「失注したくないから」と成約率にこだわると自分に合わないクライアントと付き合うことになりますし、それでは幸せな選択にはならないんですよね。
どういう集客方法をしているかによりますが、入り口の時点で絞れないのであれば、成約率を追わずにマッチするクライアントとしか仕事をしないというスタンスも必要だな、と。
「選ばれない」ためには価値観を明確にする
もし僕が「普通の税理士です」みたいなことしか言えなかったとすると、逆に成約率は上がるのかもしれません。
別に価格が高い訳ではないですし、「近所の税理士さんなら」みたいな形で成約するパターンも増えるのかな、と。
ただ、僕の場合は
・子育て、家族との時間を大切にする
・対等な立場で仕事をする「パートナー型」
という価値観を明確に伝えています。
クライアント以外から紹介された方にもお会いする前に「ブログを読んで、共感して頂けるならお会いしましょう」と伝えています。
この段階で音信不通になる方もいますし、お会いして改めて説明した結果失注することも。
自分自身の価値観を曲げてまで無理に成約する必要はないですし、そうすればするほど自分の特徴がなくなって行くんですよね。
スモールビジネスが大手と真正面からガチンコ勝負しても負けるに決まってます。
とは言え、全く勝ち目がない訳ではなく。
スモールビジネスの
・売り手の顔が見える
・価値観を伝えやすい
という部分は大きなアドバンテージかな、と。
スモールビジネスをするのであれば、ここを徹底的に磨く必要があるんですよね。
価値観を磨き上げれば「あなたから買いたい」という人も増えますが、一方であなたを選ばない人も増えて行きます。
発信にエッジが効いている人にはアンチがいるように、価値観を明確化すればそれを受け入れられない人もいるもので。
ただ、それが大手との違いを作るポイントになったりするんですよね。
自分らしく働くためには、選ばれないことも必要なんじゃないかな、と。
「誰からも選ばれる」なんてそもそも不可能なんですから。
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