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試乗ノート#5 商用車を“あえて乗用車として乗る”スノビズムも3代目に。ルノー・カングー

・フルモデルチェンジして3代目に。

・1.3リッターガソリン「インテンス」(税込み395万円)と1.5リッターディーゼル「クレアティフ」(税込み419万円)

・一般道と千葉東金道路を併せて3時間試乗。

・全長が210ミリ伸び、全幅が30ミリ拡がって、ボディ大型化。荷室容量は旧型より115リッター増えて775リッターに。リアシートを倒すと、132リッター増加によって2800リッターも積める。

・ツインクラッチタイプのトランスミッションが6速から7速へ。

○トランスミッションは段数が増えただけでなく、賢く、洗練されている。特に、ツインクラッチタイプで苦手とする低速域での変速もギクシャクすることなく、スムーズかつ素早く変速する。

x最近のディーゼルエンジンとしては、ノイズは車外では目立っている。

○でも、最近のディーゼルらしく振動は皆無。

○ガソリンモデルも静かになった。エンジンそのものだけでなく、ボディとシャシーの遮音性も高まったのだろう。

○運転支援機能も一新された。アダプティブクルーズコントロールやレーンセンタリングアシストなどが、高速道路での走行を明確にサポートしてくれた。

○エマージェンシーレーンキープアシストやブラインドスポットインターベンションなどの運転支援機能は、ルノーの日本導入モデルでは初の装備となる。つまり、運転支援機能の装備に関してはカングーが最も進んでいるということになる。長距離走行を、より安全で負担の少ないものにしてくれるはずだ。この進化は大きい。

○594ミリと低い荷室床面の最低地上高と出っ張りのほとんどないトランクの空間、シンプルで畳みやすいリアシートなどが、積載量だけでなく大きな荷物の積み下ろしをやりやすくしている。カングーの真骨頂だ。商用車ユースを前提に造られていることを最大限に活かしている。

・ヨーロッパではすでに販売されているEV版カングーの日本発売を期待したい。

・アクセサリーのデジタルルームミラーは、ぜひ注文したい。大きな荷物を積み込んでも、後方視界を確保できるからだ。

・ヨーロッパでは商用ユースが主になるカングーは、日本では乗用ユースで乗られる場合がほとんどだ。商用車を“あえて、乗用車として使う”というスノビズムはカングーで始まったことではないけれども、同じようなクルマがありそうでない日本市場では、3代目も一定の支持を受けることになるだろう。

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