【一級建築士】イメージ図で解釈する!課題文から表現するイメージ図の描き方。
こんにちは、かねっつです。
本日もnoteをご覧いただきありがとうございます!
今回は、課題文から読み取った重要な条件をイメージ図にして整理することについてお話していきます。
課題文は、混乱するほどの情報量があります。
そういった情報の整理や読み落としを無くすためには、どうしたらよいでしょうか?
答えは、【絵、つまりイメージ図として頭にインプットすること】です。
人は文章で見るよりも、図や絵にして見た方が脳にインプットされやすく、記憶としても残る習性があります。その習性を活かすことで設計製図の試験で条件漏れが少なくなります。
この記事では、課題文を読みとった上で条件漏れのないイメージ図の描き方を紹介しています。
※この無料記事を読み終えるのに、約7分かかります。
※一部、有料記事があります。
■イメージ図で抜き出す、重要な条件
情報をイメージ化する…といっても全てではありません。課題文を読み取った上でイメージ化しなければならない重要な条件は大きく分けて2つです。
プランニングに著しく影響がある条件
指定する面積や階高などで、スパンや階高に影響がある条件
1.プランニングに著しく影響がある条件
条件の中でも、プランニングに大きく影響する条件は必ずイメージ化します。ここで代表的な例を紹介します。
〇〇室と〇〇(外部施設:庭園やテラス)は行き来できるようにする
吹き抜け(◯㎡以上や、どの室に吹き抜けか)を計画する
〇〇室(または外部施設)から見渡せる位置に計画する
日照に配慮する → 北面以外に向ける
天井高、階高の指定
大空間の要求がある室
屋上庭園や屋上テラスの断面計画 → 具体的な厚み寸法の指示
駐車場および駐輪場の台数 → ヘリアキ寸法の確認
紹介しきれないぐらい、他にもまだまだあります。
共通点はプランニングに支障があると感じる条件です。
2.指定する面積や階高などで、スパンや階高に影響がある条件
若干、前述の内容と似ていますが、スパンに関係する条件について触れています。
一級建築士の試験は、RC造6mスパンの均等スパンで計画するのが理想です。しかし、現実そう甘くはなく、難しい条件になると一部変則スパンを余儀無くされることもあります。
例えば、吹き抜けの条件で『40㎡以上とする』といった条件があるとします。X,Y方向を均等スパンの6m ×6mで計画すると36㎡なので、条件違反になってしまいます。一部を変則スパンの6m×7m(42㎡)で計画することで、条件の40㎡を満たすことができる、というイメージです。
同じく高さ関係も一緒で、天井高の指定がある場合は階高が変わります。
殆どの予備校では、4mの階高を基準としていますが、天井高の指定や採用する空調設備によっては4m以上にしなければなりません。そして階高が変わるということは、階段の段数が変わるということにもなります。階段の段数については別の記事で紹介しますが、ここでは階高が変わることも重要条件であるということを理解しておきましょう。
ごく稀に外部施設の条件で、直径の指定があります。出題例は『屋上庭園には直径7mの円が入るように計画する』といった条件です。この場合、スパンを7mで計画すると、柱型に直径7mの円が干渉してしまうので8mスパンで計画しなくてはなりません。ここでの条件整理は、最低でも短辺方向は8m必要であるということを押さえることです。
このように、スパン決めをするときに均等スパンとならない計画のときがあります。最初の条件整理で理解しておかないと条件違反に繋がり、ランクⅢになってしまうので注意が必要です。
■イメージ図で描く最低限の内容
イメージ図の意味は、どういった条件があるのか?をイメージ図で理解するが大事です。つまり、イメージ図と条件キーワードをリンクさせることができれば、条件の欠落はなくなるということです。
どの室が、どういった条件が付加されているか?
どの室に、どの程度の面積(或いは高さ)が必要か?
どのような条件があるから、どうなるのか?
最後の条件は、前述でお伝えしたスパンの話にも直結します。『直径7mの円が入るからスパンは8m必要』とか『駐車場が何台必要だからヘリアキ◯m必要』が代表例でしょう。
勘違いしないでほしいのは、イメージ図を描くことに時間を費やしてはいけません。むしろ時間を費やしてほしいのは、エスキスと条件漏れをしていないかのチェックです。
イメージ図は自分が見返したときに理解できるクオリティーにしておくことがポイントです。
有料記事では、過去問や予備校の課題からよく出る条件ごとに【押さえとくべき条件キーワードとイメージ図の描き方】についてご紹介いたします。
また購入特典もありますので、この機会にぜひご購入ください。
【注意とお願い】
通われている予備校や講師によってはイメージ図の指導が異なります。このnoteでは私個人の講師活動と現役時代の経験を基にお伝えしておりますので、予備校と似たような指導内容もあります。以上をご理解の上、ご購入くださいますようお願いいたします。
■どのタイミングでまとめるか?
例えば昨年(2022年まで)のことをお話しすると、某予備校では課題文を読み取った後、エスキス用紙左半分の冒頭からイメージ図をまとめるよう指導していました。
私自身も、やはりエスキス用紙の左上を使ってまとめるべきだと思います。理由として、
①ゾーニングをするために条件を整理する
②見返したときに再確認しやすい
この2つが挙げられます。
■イメージ図の条件整理
では早速、イメージ図の条件整理について分野ごとにまとめてみましょう。
1.基準階の条件整理
基準階の課題が出題された場合のイメージ図です。この段階では、基準階の検討は深くまで行いません。接道条件や周辺環境から、コアの位置と基準階の形状を想定し、向きや重要条件のイメージ化をしていきます。
必要面積【◯㎡以上】、必要天井高【CH=◯m以上】
方角(日照や公園への眺望)
屋上庭園や屋外テラスへの行き来
無柱空間の場合、×印 → PC梁(プレストレストコンクリート梁)
バルコニーの有無(特に住戸)
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