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シティライツ法律事務所の伊藤先生に聞いてみた(要約版)
シティライツ法律事務所の伊藤雅浩先生に対するインタビューを要約しました。
ぜひ動画もご覧ください。
1.対談形式の要約
北: 今日はよろしくお願いします!
伊藤: よろしくお願いします。
簡単に自己紹介をお願いできますか?
伊藤: シティライツ法律事務所の伊藤です。弁護士歴は15年目になります。もともとIT業界にいたので、現在の業務でもその経験を活かしている部分が多いです。よろしくお願いします。
北: IT業界での経験があると、やはり業務にも生きてきますよね。その15年の中で特に印象的だった案件や出来事はありますか?
伊藤: 印象的だったのは、やはりIT関連の紛争ですね。特に、大規模なシステム開発が途中で行き詰まり、最終的に裁判に至ったケースです。複雑な技術的背景を法律に落とし込む作業は大変でしたが、クライアントと二人三脚で問題を乗り越えた経験は忘れられません。
北: 技術と法律の融合ですね。現在の主な業務内容を教えていただけますか?
伊藤: 主にIT関連の業務が中心です。具体的には、半分がシステム開発に関する紛争案件で、残りの半分が中小企業やスタートアップのIT関係の法律相談や契約業務です。最近ではクラウドサービスに関する相談も増えています。技術の進化に伴い、新しい法律問題が出てくるので、その対応が求められています。
北: クライアントはシステム開発系の会社が多いのでしょうか?
伊藤: そうですね、ITサービス提供側の企業も多いですが、紛争案件に限るとユーザー側、つまりシステムを発注した企業からの相談が多い傾向があります。特に、発注したシステムが想定と違ったり、損害が発生した場合などですね。
北: 発注側とベンダー側、それぞれの視点で関わることがあるのですね。その中で、システム開発紛争ならではの特徴や難しさはありますか?
伊藤: 特徴的なのは、とにかく資料が膨大だという点です。契約書はもちろんですが、仕様書、設計書、会議の議事録、メールのやり取り、さらには最近ではスラックなどのコミュニケーションツールのログまで含まれます。それをすべて整理して「どの時点でどんな合意がなされたのか」を裁判所に分かりやすく説明する必要があります。
北: 資料が多い分、整理と分析が大変そうですね。
伊藤: そうですね。特に大規模な開発プロジェクトだと、合意内容が途中で変わることも多く、その変更が正式に記録されていない場合もあります。これを整理して法的に意味のある形にするのが弁護士の腕の見せ所です。また、技術的な内容を法的な文脈で説明するスキルも重要ですね。
北: 伊藤先生はもともとIT業界にいらっしゃったとお聞きしましたが、どのような経緯で弁護士を目指されたのでしょうか?
伊藤: IT業界では、プロジェクトマネージャーをしていました。その中で、大規模なシステム開発プロジェクトが裁判沙汰になることがあり、初めて弁護士に相談する場面に立ち会いました。その際、自分も法律を学んでこのような問題を解決する側になりたいと思ったのがきっかけです。
北: その決断をされてから、法科大学院に進まれたのですね。
伊藤: はい。ちょうど日本で法科大学院制度が始まった時期で、社会人経験者がチャレンジしやすい環境が整っていたのも後押しになりました。昼間は仕事を続けながら、夜や週末に勉強する生活でしたが、とても充実していました。
北: その後、シティライツ法律事務所に移られたのはどのような経緯だったのでしょうか?
伊藤: 独立を考えていた時期に、知り合いの弁護士と話す機会があり、一緒に事務所を運営しようという話になりました。それで2017年12月にシティライツに加わりました。当時は3人でしたが、今では10人以上に増えています。
北: シティライツ法律事務所はどんな特徴を持った事務所なのでしょうか?
伊藤: 自由度が高く、各弁護士がそれぞれの得意分野に注力しています。共通しているのは、テクノロジーやインターネット、カルチャー関連の案件を多く取り扱う点ですね。特定の分野に特化しつつ、広い視点で業務を進める雰囲気があります。
北: 各弁護士が独立している一方で、共通の方向性があるのは素敵ですね。現在、チームワークはどのように取られているのですか?
伊藤: 必要に応じてチームを組んで案件に取り組むこともありますが、基本的にはそれぞれが自分の案件を進めています。ただし、事務所内での情報共有や勉強会などを通じて、お互いに学び合う機会は設けています。
北: 最後に、これから弁護士を目指す方々へのメッセージをお願いします。
伊藤: 弁護士のキャリアは非常に多様化しています。自分に合った道を見つけ、チャレンジすることが大事です。また、法律以外の分野にも目を向けて広い視野を持つことが、これからの弁護士には求められると思います。ぜひ頑張ってください。
北: 伊藤先生、今日は貴重なお話をありがとうございました!
伊藤: こちらこそ、ありがとうございました。
2.より時間がない人のために
自己紹介
伊藤先生はシティライツ法律事務所所属の弁護士で、15年の経験。
元IT業界出身で、その経験を法律業務に活かしている。
主な業務内容
IT関連案件が中心。
システム開発に関する紛争(50%)。
中小企業やスタートアップのIT関連相談や契約業務(50%)。
最近はクラウドサービスに関する案件が増加。
クライアントの傾向
紛争案件はシステム発注側(ユーザー企業)が多い。
技術と法律を結びつける案件が特徴的。
システム開発紛争の特徴
資料量が膨大(契約書、仕様書、議事録、メール、スラックログなど)。
資料の整理と分析が重要で、裁判所への説明能力が求められる。
合意内容の変遷を明確にする必要がある。
弁護士を目指した経緯
IT業界でのプロジェクトマネジメント経験中に、システム開発紛争に直面。
初めて弁護士に相談した際、「自分が法律を学び問題を解決したい」と思い立つ。
法科大学院制度が始まり、社会人経験者として挑戦。
シティライツ法律事務所について
経緯: 2017年に独立を考え、知人弁護士と共同で運営を開始。
特徴: 自由度が高く、テクノロジーやカルチャーに関連した案件を重視。
運営体制: 弁護士それぞれが自分の案件を担当する一方、必要に応じてチームで対応。
メッセージ
弁護士のキャリアは多様化しており、自分に合った道を見つけることが重要。
法律以外の分野にも目を向け、広い視野を持つべき。
若い人たちに挑戦を勧め、期待を寄せる。
まとめ
伊藤先生はIT業界の経験を活かし、法律と技術を結びつけた独自の視点を提供。
シティライツは自由で革新的な事務所として、テクノロジーとカルチャー分野に注力している。