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グラディアトル法律事務所の若林先生に聞いてみた(要約版)
「キャバクラ・ホスト・風俗店等のナイトビジネスの法律業務」を中心業務のひとつに掲げる若林先生に対するインタビューの要約となります。
ぜひ動画もご覧ください。
1.対談形式の要約
北「皆さん、こんにちは。本日のゲストはグラディアトル法律事務所の若林先生です。よろしくお願いします。」
若林「よろしくお願いします。グラディアトル法律事務所の弁護士、若林です。今日はありがとうございます。」
北「若林先生は弁護士でありながら、YouTubeなどの活動もされていると伺っています。チャンネル登録者数はどのくらいいらっしゃるんですか?」
若林「一時期は3万人近くいったんですが、最近はちょっと減ったり増えたりで落ち着いている感じですね。YouTubeは本当に続けるのが大変です。」
北「私も少し拝見しましたが、ネタの用意や撮影は想像以上にエネルギーがいりますよね。ちなみに先生の法律事務所、グラディアトル法律事務所についてお聞きしたいのですが、現在はどこに拠点があって人数はどのくらいなんでしょう?」
若林「本店は新宿にありまして、大阪にも支店があります。今は弁護士が10名弱ですね。事務スタッフを含めるともう少し多いです。」
北「ずいぶん大所帯なんですね。事務所を立ち上げられたのはいつ頃なんですか?」
若林「設立自体は2013年で、私は2014年の4月に弁護士登録をして、そのタイミングで事務所に合流しました。最初は共同経営者が数名いて、計4人の弁護士で始めたんですよ。」
北「なるほど。そもそも弁護士になる前はどんなことをされていたんですか? どうやってグラディアトル法律事務所に入ろうと思われたんでしょう。」
若林「司法修習が終わったあとの数か月、警備員のバイトをしながら独立を考えていたんです。ちょうど知り合いが『新しい事務所を作るから一緒にやらないか』と声をかけてくれて、それがグラディアトルの立ち上げメンバーだったんです。」
北「なるほど。独立や開業はハードルが高いイメージがありますが、当時はそこまで深く悩まずに決断されたんですね。」
若林「そうですね。当時は弁護士ドットコムがまだ今より効果的だった時代でもあって、とりあえずやってみよう、という気持ちでした。」
北「2014年当初はどんな案件を多く扱われていたんですか?」
若林「最初は本当に雑多でした。離婚、男女トラブル、労働問題、詐欺被害の債権回収、刑事事件など、あらゆる相談が来ましたね。あと、テレビ番組に出る機会もあって、その影響で色々な相談が増えました。」
北「そうやって案件が増えてきて、人数も増やしていったわけですね。いつ頃から“夜の業界”に特化していかれたんでしょう?」
若林「風俗業界やキャバクラ、ホストクラブなど、いわゆる“夜の街”からの相談は最初は営業活動の延長で知り合った方がきっかけでした。経営コンサルタントの方や、関連する行政書士の方などと繋がるうちに、徐々に案件が増えた感じです。」
北「夜の業界特有の法律問題って、やはり独特ですよね。接待の定義とか、風営法の許可が必要かどうかとか。」
若林「そうなんです。キャバクラは風営法の許可が必要ですが、ガールズバーが許可を取っていないと風営法違反になるかどうかは“接待”の中身次第、とか。メンズエステの場合も、実質的に風俗的サービスだと見なされれば摘発される。この辺りの境界がかなりグレーで、警察がどう判断するかも重要なんですね。」
北「他の弁護士さんで、そこまで夜の業界に入っている人ってあまり聞かないです。若林先生はどうしてここまで深く関わろうと思われたんですか?」
若林「単純に面白かったからですね。法律的にもグレーゾーンが多く、学ぶことがたくさんありますし、業界の方もそれだけに悩みを抱えている。お役に立てる場面が多いんです。それに弁護士が少ないからか、夜の経営者の方々とのご縁が広がりやすかったんですよね。」
北「YouTubeチャンネルの方はどういう経緯で始められたんでしょう?」
若林「大学時代の知り合いでテレビ局のプロデューサーをやっている人がいて、その人が『YouTubeどう?』と誘ってくれたのがきっかけです。最初は頑張って撮影を重ねましたけど、ネタ作りや編集が本当に大変でしたね。」
北「再生数や登録者数を伸ばすのも一苦労ですよね。集客面ではYouTubeよりもSEOや広告に力を入れるほうが有効だと感じている事務所さんも多いですし。」
若林「そうですね。YouTubeでバズらせるより、リスティング広告やSEO対策の方が事務所経営には直結するというのが実感です。もちろんYouTubeは面白いんですが、手間やコストに対してリターンを得るのが難しいところがあります。」
北「ちなみに、今グラディアトル法律事務所としては、どんな案件が多いですか?」
若林「ネット誹謗中傷が最近は多いですね。それ以外は詐欺被害の債権回収、労働問題、離婚男女問題など。企業法務ではベンチャー企業やYouTuberの方が増えています。夜の業界以外も幅広くやっていますよ。」
北「これからも人材を増やして、大きくしていく構想はありますか?」
若林「そうですね。今後も採用は続けていく予定です。事務所をもっと拡大するなら、弁護士だけでなくスタッフも必要になりますし。ちょうどタイミングを見計らって求人を出していくつもりです。」
北「最後に、これから独立を目指す若手弁護士の方へのアドバイスはありますか? 昔と比べてポータルサイトなどの効果が落ちて、集客が難しくなっていると言われていますよね。」
若林「今は確かに簡単じゃないと思います。ですが、ニッチな分野を探してSEOでしっかり記事を作るとか、リアルな営業を地道に回るとか、自分に合った戦略を立てて根気よく続ければ道はあるはずです。結局、広報や宣伝は丸投げしてもうまくいきにくいので、代表の先生自身がアイデアを出し、検証するしかないですね。」
北「なるほど。結局はコツコツと努力するしかないんですね。若林先生、本日は貴重なお話をありがとうございました!」
若林「こちらこそ、ありがとうございました。もし興味を持ってくださる方がいれば、グラディアトル法律事務所の採用ページもご覧になってください。今後ともよろしくお願いします!」
2.より時間がない人のために
グラディアトル法律事務所の概要
設立は2013年頃。若林先生が2014年4月に弁護士登録と同時に合流。
新宿本店、大阪支店があり、弁護士は約10名。
若林先生の経歴・事務所立ち上げの経緯
司法修習後、独立を考えていたところを知人に誘われて共同で事務所設立に参加。
当時は弁護士ドットコムなどのポータルサイトが集客に効果的だった。
取り扱い案件の変遷
当初は離婚、男女トラブル、労働問題、詐欺被害の債権回収、刑事事件など雑多に対応。
テレビ出演のきっかけもあり、様々な相談が増加。
風俗業界や夜の街の法律問題に特化するきっかけは、コンサルタントや行政書士などとの繋がりから。
夜の業界における法律問題の特徴
ガールズバーやメンズエステが風営法に抵触するかどうかは、接待行為やサービス内容の線引き次第。
外国人の在留資格や職安法との関係など、グレーゾーンが多く、専門知識が必要。
夜の業界への理解や営業活動を通じて顧客や人脈が増えていった。
YouTubeの活用と課題
テレビ局関係者の誘いをきっかけに始める。
ネタ作りや編集が想像以上に大変で、継続が難しい。
直接的な集客効果よりも、SEOや広告の方が事務所経営には繋がりやすい。
現在の主な業務領域
ネット誹謗中傷関連、詐欺被害の債権回収、労働問題、離婚・男女問題などBtoC案件が幅広く来る。
ベンチャー企業やYouTuberの法務、夜の業界の案件も主要業務。
事務所経営・採用について
事務所拡大に伴い、弁護士やスタッフの採用を常に検討。
広報や集客は代表が主導し、SEOや広告を試行錯誤する必要がある。
代理店任せだけでは成果が上がりにくく、自分たちで戦略を組むのが大切。
若手弁護士へのアドバイス
ポータルサイトに頼るだけの時代は終わり、独立には厳しい面が増えている。
営業などの地道なリアル活動に加え、ニッチ分野を狙ったSEOなどの努力が必要。
戦略立案から運用まで自ら関与し、根気よく続けることが重要。