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弁護士YouTuberのビーノ先生に聞いてみた(要約版)

弁護士YouTuberとしてチャンネル登録者数7.7万人、tiktokでも登録者数4.27万人(23/11/16現在)を誇る弁護士ビーノ先生に対するインタビューを要約しました。

ぜひ動画もご覧ください。

1.対談形式の要約

【北】
みなさん、こんにちは。今日のゲストは弁護士の日比野先生です。今回は、先生がYouTubeやTikTokをはじめとするSNSを活用して、どのように情報発信や集客を行っているのかを伺っていきたいと思います。日比野先生、本日はよろしくお願いいたします。

【日比野】
よろしくお願いします。弁護士の日比野と申します。今日は何でも聞いてください。


【北】
早速ですが、先生は2019年頃からYouTubeを始められたと伺いました。弁護士の方がYouTubeをやるって、当時はまだ珍しかったんじゃないでしょうか?

【日比野】
そうですね。今ほどは多くなかったです。自分が始めた2019年の終わり頃は、弁護士がYouTubeチャンネルを持っている例はそこまで多くなかったと思います。

【北】
なぜYouTubeを始めようと? 動機は「集客のため」とか「ブランディングのため」といった感じだったのでしょうか?

【日比野】
大きく言えば、やはり「将来的な集客」と「知名度の向上」が狙いでした。実際、弁護士業界もどんどん競争が激しくなってきていますし、文字ベースのブログやホームページだけだとどうしても限界がある。そこに動画配信ならではの“顔が見える安心感”や“わかりやすさ”が生きてくるのではないかと思って始めました。

【北】
たしかに、法律相談って文章だけでは伝わりづらいことが多いですよね。言葉のニュアンスや表情を含めて説明されるとわかりやすい。特に借金問題など、デリケートで相談しづらいテーマの場合、動画を通して「この先生なら話しやすそう」という印象が与えられるのは大きいかもしれません。

【日比野】
そうなんです。実際、借金や相続といった個人向けの案件は、とにかく「誰に相談していいかわからない」状態の方が多いです。でも動画で私の人となりを見て、「じゃあ一回、事務所に相談してみようか」という流れにつながるケースが増えました。


【北】
最初は動画の再生回数や登録者数など、なかなか伸び悩む時期もあったんじゃないですか?

【日比野】
はい。始めてすぐは苦戦しました。2020年くらいまでは、登録者も数百人とか千人台で、いきなり数万、数十万という世界には程遠かったですね。

【北】
そこから、どのように伸びていったんでしょう? ショート動画(YouTube Shorts)を取り入れてから勢いがついたという話を聞きました。

【日比野】
そうなんです。YouTubeがショート動画の機能を正式に打ち出したのが、2021年の途中くらいだったと思うんですが、そこにいち早く飛び乗ったことで、短い動画を頻繁にアップするようになりました。それまでの長めの動画だけだと、やはり視聴維持率を高めるのが難しいんですね。でもショートなら一瞬で内容を伝えられるので、視聴者にとってのハードルが下がる。そこで一気に登録者数が伸びました。

【北】
なるほど。しかもショート動画をフックにして、先生のチャンネル本体への誘導も増えていくわけですね。「あ、こんな短い動画があるならもう一本見てみよう」→「チャンネルをチェックしてみよう」みたいに。

【日比野】
そうです。実際、ショート動画をきっかけに興味を持ってくれた方が、より詳しい長尺の動画も観てくださる。そこから問い合わせへつながる可能性も上がりますし、SNSのフォロワーも一緒に増える。いい循環が生まれてきました。


【北】
YouTubeだけでなく、TikTokにもチャレンジされているとか。しかもTikTokのフォロワーがかなり多いって噂ですよ。

【日比野】
TikTokもやっています。こちらはどちらかと言えば、より若い層へのリーチが大きい印象ですね。最初は「弁護士がTikTokなんて…」と思われるかもしれないですけど、今は30代40代の方も普通にTikTokを見ていますから、想像以上に広がりがあります。

【北】
TikTokで数十万のフォロワーを持つ弁護士さんがいるなんて、時代を感じます。YouTubeとの違いはどういう点ですか?

【日比野】
TikTokはより短い動画が中心なので、内容もパッと見で楽しめるものに絞っています。法律の細かい話を深堀りするよりも、例えば「これって法律的にアウト? セーフ?」みたいなクイズ感覚のものだったり、「意外に知らない○○の手続き」みたいに短時間で学べるものがウケやすいですね。

【北】
その感覚は確かにTikTokと相性良さそうです。


【北】
SNS全般、特に動画配信で成功するには「編集の仕方」や「話し方」、さらに「継続」が大切だと言われますが、先生はどう実践されていますか?

【日比野】
最初は自分で試行錯誤しながら編集していました。でも凝った編集が苦手で、時間もかかる。そこで途中から外部の編集者さんに手伝ってもらい始めたんです。カット割りやテロップ、BGMを入れるだけで、かなり視聴者の反応が変わります。

【北】
編集で工夫するだけでも、再生回数や離脱率が変わるという話はよく聞きますね。

【日比野】
ええ。さらに大事なのは「続けること」です。一度や二度投稿して伸びなくても、「毎日一本ショートを出す」などと決めてひたすら出し続ければ、どこかでバズる可能性が出てくる。実際、私も地道な継続で当たった動画がちらほら出てきて、それがきっかけでチャンネル全体の登録者数が増えたんです。


【北】
そうやってSNSを活かしていくと、やはり法律相談の依頼も増えましたか?

【日比野】
増えました。特にYouTubeで配信した動画のテーマに関連する問い合わせは多いですね。「先生の動画を観て、借金の整理を相談したくなりました」とか、「遺産分割の話が分かりやすかったのでうちの家族の件を聞いてほしい」とか。ありがたいことに、直接お客様につながることが増えました。

【北】
文字情報だけだったら埋もれがちでも、動画で顔出しして説明していると、「この先生に聞いてみたい」と思いやすいですものね。

【日比野】
まさにそこが大きいです。ネット検索も従来のGoogleだけじゃなくて、動画内で検索する時代が来ているので、YouTubeやTikTokに動画があるかどうかは今後さらに重要になってくると思います。


【北】
今後、先生としてはSNS活動をどのように広げていくご予定でしょうか?

【日比野】
今のところはYouTubeとTikTokを軸に、InstagramやTwitterも連動させていきます。将来的には、女性の士業の方とか、他の専門家との対談企画を考えていて、コラボ動画の可能性を探っています。例えば女性弁護士×女性税理士×女性社労士などで、視聴者が面白く学べる企画をやってみたいですね。

【北】
それは面白そうですね。異なる専門分野の専門家が一緒に話すと、普段聞けないリアルな業界事情も出てきそうですし、より多くの人に有益な情報が届きそうです。

【日比野】
そうなんです。さらに、SNSが苦手な方でも、自分の得意分野の知識を動画でわかりやすく伝えられれば、その人のブランディングになる。私もそういった方のサポートができればいいな、と考えていますね。


【北】
最後に、例えば「これから新人の弁護士として独立したい」「SNSやYouTubeを使って知名度を高めたい」という人に何かアドバイスがあればお願いします。

【日比野】
一番大事なのは「とりあえず撮って出してみる」ことかなと思います。最初から100点のクオリティを目指すと、永遠に動画を出せません。台本を軽く作って、スマホひとつでもいいので気楽に始めてみてほしいですね。で、出した後は視聴者の反応やコメントを見ながら、少しずつ改善する。これを繰り返していけば、必ず何かしらの反応が出てきます。

【北】
なるほど、行動第一というわけですね。

【日比野】
そうです。あとは話し方や見せ方に慣れてくると、自然と内容の質も上がりますから。SNSは今後もどんどん進化していくと思います。自分の名前や専門を多くの人に知ってもらう手段として、活用しない手はない。新人のうちから積極的に挑戦したほうがいいと感じています。

【北】
本当にそうですね。独立してからすぐに「どうやって仕事を取ればいいんだろう」と悩む方は少なくないですし、何より“顔が見える”という安心感は強力ですから。SNSや動画配信を上手く使って、弁護士業界全体がもっと身近になっていったらいいですよね。

【日比野】
はい、まさに私もそれを目指しています。法律は誰にとっても必要な知識ですし、「弁護士」って聞くと敷居が高そうに思われがちですが、こうやってネット上で発信していると、ちょっと友達感覚で相談していただけるようになるのが理想です。


【北】
今日は貴重なお話をありがとうございました。動画配信のノウハウから今後の展望まで、盛りだくさんでしたね。私も「まず撮る、まず出す」の精神は見習いたいと思いました。

【日比野】
こちらこそありがとうございます。SNSのおかげで、私自身も新しい可能性を見つけられましたし、もっとチャレンジを続けていきたいです。皆さんもぜひ、いろいろ試してみてください。

【北】
本日は弁護士の日比野先生をお迎えしました。SNSを駆使した法律相談の広め方、とても参考になるお話でした。

2.より時間がない人のために
YouTubeを始めた経緯

  • 弁護士としての競争が激しくなる中、ブログやHPだけでは限界があると感じた。

  • 「顔が見える安心感」「わかりやすさ」が強みになると考え、動画を使った発信を決意。

  • 初期の伸び悩みと転機

    • 開始直後は登録者数や再生回数が伸びず苦戦。

    • YouTubeのショート動画機能を積極的に活用し始めたことで、一気に登録者数が増加。

  • TikTokとの比較・使い分け

    • TikTokはより若年層向けのイメージが強いが、実際は30~40代も多数利用している。

    • 短時間でクイズ感覚で学べる内容や、日常的なネタがウケやすい。

    • YouTubeは詳細な解説や長尺動画との相性が良く、TikTokは短い動画で一気に拡散されやすい。

  • 編集・話し方の工夫

    • 編集者にカット割りやテロップなどを依頼し、視聴者が飽きない工夫を行う。

    • 反応が得られなくても継続的に動画を上げ続けることで、どこかで“バズ”を狙う。

  • 実際の依頼増加・集客効果

    • 動画を観た視聴者が「この先生に相談したい」と思い、問い合わせにつながる。

    • 特に借金整理や相続関連など、一般的に相談しづらい案件で効果を実感。

    • 動画検索やSNSが従来の検索方法に取って代わりつつあると感じている。

  • 今後の展望

    • 女性士業(税理士や社労士など)とのコラボ動画を企画し、相乗効果を狙う。

    • 新しいプラットフォームにも柔軟に対応しながら、ブランディングを継続する。

    • SNSを苦手とする専門家をサポートすることにも興味がある。

  • 新人弁護士・これから始める人へのアドバイス

    • 完璧を目指しすぎず、まずは「とりあえず撮って出してみる」こと。

    • 視聴者の反応を見ながら少しずつ改善し、継続するのが成功への近道。

    • 顔が見える安心感によって依頼につながりやすくなるので、SNS活用は有効。

  • まとめ

    • 弁護士業界においてもYouTubeやTikTokなどのSNS発信は大きな武器になる。

    • 短い動画コンテンツでの拡散力と、長尺動画での深い解説をうまく使い分ける。

    • SNSを通じて法律を身近なものにすることで、相談者へのハードルを下げる狙いがある。

    • 「継続」と「わかりやすさ」が鍵となり、今後も更なる展開を見据えている。


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