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2024/4 櫛形山ツーリングキャンプ登山

2024/4/11-12
天気:曇り

最近は忙しいのとあっちーのでバイクに乗れていないので、過去に行った記録を載せる。ここ二、三ヶ月は残業が40時間近くトホホといった感じである。

余談だが家のウォシュレットが止まらなくなって3分間ぐらい肛門を洗われ続けることがあった。余談である。さて、

櫛形山という山がある。


南アルプスエリアをヤる人がいればまあ一度くらいは耳にしたことがあると思う。しかし耳にするだけだ。山と高原地図を開いて、「へえー櫛形山ってあるんだ……で北岳はっと」そんな感じだろう。
南アルプスのメインの主稜線からは外れているし、標高もあるわけではない。山の形は何の捻りもない櫛の形をした潰れた台形。山頂どこ? まあ一言で言えば地味。白根三山の展望台。いや近くに鳳凰三山とかあるのにわざわざ行く意味ある? 真ん中で割れて中から科学特捜隊の戦闘機が出てきそうな山ランキング第一位って……

馬ッ鹿野郎ッッッッッッ!!!!!


そりゃ確かに櫛形山さんは他の白根三山の先輩たちに比べたら頼りねーかもしんねーっスけど!!標高低いかもしんねーっスけど!!でも俺信じてますから!!櫛形山さんには櫛形山さんにしかできないことがあるって!!!俺信じてますからッッッ!

申し訳程度のツーリング要素

という訳で来た。ちなみにバイク乗って山登ってキャンプしてだとクソ疲れるし荷物が嵩張るのでこのストロングスタイルは恐らく二度とすることはない。疲れたまま運転するなんて言語道断、横断歩道よ!(セーラームーン)

いつものように52号線を北上して到着。もはや通学路と言っても過言ではない。
キャンプ場にチェックインはまだ出来なさそうだったので、ガラガラの駐車場にデポして早速登山開始。この時点で既に運転で疲れている。助けてほしい。
ルートは中尾根を真っ直ぐ。

駐車場脇から登山口。トイレと水場あり。
8:10
長い樹林帯を登り、林道交錯地点
9:10
1800m 10:00
ほこら小屋 トイレあり

ここの避難小屋周辺は凄く良かった。小屋自体もとても綺麗だったけど、辺りが広々としていて日が当たり、気持ちよく鳥も鳴いていた。小屋の裏に小さな沢が流れていて、喉が渇いていたから冷たい天然水をガブガブ飲んだ。山の水が一番うまい。孔子もそう言っている。
本当にここで鹿とか獲りながら暮らしたい。

小屋には記録ノートがあって色々な人が想いを綴っている。こういうのを読むと地味な山でも愛されているか分かる。愛されている山とは良いものである。

櫛形山山頂
10:30

そんなこんなで登頂。スタートから二時間半あまり。上々。

あたしゃ富士山が好きだよ
登るのは嫌いだけどね

櫛形山山頂は展望ほとんどなし。辛うじて富士山が見える。
山頂には中年夫婦が一組先にいた。あんまり展望ないですねと言うと隣の裸山の行った方が白根三山が見えますよとのこと。
しゃーねー行きます、か。

裸山に向かって歩いていると目の前に急に柵が現れた。長い柵は登山道を真っ二つに遮っている。恐らく防鹿柵か何かなんだろうが、全く説明も何も書いてない。こんなの初見で分かるわけないだろ。回り込もうか迷ったが明らかに登山道はここしかない。結局恐る恐る柵についた扉を開けて進んだ。
入った瞬間、ヤバい敵が襲ってくるとかそういうエリアではなかった。後で調べたらやっぱり防鹿のものらしい。書いといて。

裸山山頂

んで隣りの裸山登頂。30分程度で行ける。道中平坦なのでちょっと走った。
軽くかすみ雲が掛かっているけどばっちり見える。

やっぱ白根三山って綺麗だよなっ!(櫛形山の肩をバンッと叩く)

北岳・間ノ・農鳥……昔部員と行ったなあと考える。何年か前、自分の体はあそこの巨大な背骨の上にちょこんと乗っていたんだと思うと、何だか不思議なものである。
また……行けるんですよね……

しばらく休憩しているとさっきの中年夫婦も来た。せっかくなのでお互いに写真を撮り合った。幸せそうな二人の山の写真が撮れた。ついでに疲れたオタクの孤独な写真も撮れた。別に……寂しくなんかねーし! 泣いてねーし!

恐ろしくデカイ木……
俺なら『ディアブロス・ツリー』って名前つけちゃうね

一休みして帰る。早くテント入りて~と足早に。

テント設営

やっとこ帰って来た。早速キャンプ場にチェックイン。この日はソロの本格キャンパーが一人だけいた。ちなみにキャンプ場周辺は結構キレイになっていて、案外平日なんかは穴場キャンプ場なんじゃないかと思う。

メルカリで買った2万円のテント(ニーモ・タニ2P)をこの日に初めて設営。ちょっと手こずった。夕飯はキムチ鍋。肉をたらふく食った。

南伊那ヶ湖

鍋を腹パンパンに食った後、コーヒーを淹れて一服すると、辺りはすでに薄ら暗くなってきている。
軽く寝る前に腹を落ち着かせるためにも辺りを散策することにした。キャンプサイトから少し駐車場の方に下った所に、湖がちょうど良くあった。
誰もいない湖の、木の桟橋に腰を下ろした。森に囲まれた人工湖はとても静かだった。

座っていると水面を遠くから滑ってくるものがある。大きな白鳥だった。頭の茶色く汚れた白鳥は、餌をくれると思っているらしく、桟橋に顔を突き出して餌を求めてくる。残念。手ぶらです。社会はそんなに甘かねぇんだよ。ちゃんとES書いて就活とかしろよな。
そう言うと白鳥はがっかりして戻っていった。白鳥は水面に浮かぶいるのかいないのか分からない虫などを啄み、その後は一緒の湖にいる二匹の鴨を悪戯に追いかけ回していた。自分は桟橋に座ったまま、ずっとその孤独で意地悪な白鳥の様子を夜が来るまでただ眺めていた。

僕はたまにこの白鳥のことを下界でふと思い出すことがある。この白鳥はあの静かな牢獄のような湖で、一匹でずっと暮らしているのだ。たまに来る観光客から餌をねだり、虫を啄み、二匹の鴨に猪っ介を出す。そうしていると真っ暗な夜が来る。その夜をただ端の方で明けるまでじっと眠るのである。
それを僕はとても寂しいものだと思う。しかしそれと同時に、どこか親近感にも似た、勇気のような、そんな心持ちが不思議と湧いてくるのである。

朝、日が差し込むと森が起き始める

夜は意外とあまりぐっすり眠れなかった。大学生の頃はちょっとぐらい地面がゴツゴツメットしていても寝れたのに……。マットを増強する必要がある。

キャンプ場にある展望台。夜景見れば良かった。

さて、帰ります、か。(こっからバイク乗って帰るのダリ~wwwwww)

温泉はこちら。シンプルで綺麗な大衆浴場。

総括

良かったです。が、やっぱりバイクと登山は分けるべきだと思った。車+登山か、バイク+ツーリング とするべきだと身に沁みて感じた。家に帰った頃には結構へとへとだった。

さて、櫛形山は静かな樹林帯の山。綺麗な鳥のさえずりが聞こえたり、木々が風に揺れたりするのをゆっくりと楽しむことが出来る。倒木の上をリスが走るのも見れた。危険箇所もないので、冬時期も楽しめそう。
意外と雨の降った時などに行ってみれば、濡れた淑やかで美しい山深さを堪能出来るのではないかと思う。そういった意味では、とても王道の『南アルプス域らしい』山なのかもしれない。

早く、普通のゆったりキャンプしたいなあ……
休みもないけどてか暑すぎませんか? 昔はもうちょい外で活動出来たはずなんだけど、最近は外=死の図式が成り立ちすぎる。なんとかしてくれ〜〜

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