経営計画ワークショップ発表会

つい「なんであいつはできないんだ」という押し付けをしてしまう方 No.305

あなたは自分の「当たり前」や「正しさ」の押し付けをしていませんか?

昨日は同じ学びをしている同志、河合通雄税理士行政書士事務所の河合基裕先生主催の経営計画発表会に来賓として参加させていただきました。河合先生が中心となり、クライアントの中の希望者と経営計画書作成のワークショップを行い、1年かけて作成した経営計画書の発表をされました。

私は今回初参加でしたが、今年で4年目となる経営計画発表会で、今回は新たな取り組みとして各社番頭さん(社内で右腕に当たる幹部)に同行していただき社長が来期の経営計画を発表し、発表後に番頭さんのコメントを頂くという流れで進行しました。

発表を聞いていて何より素晴らしかったのが、社長が発表の際に普段言えない感謝の気持ちを伝えるシーンが見られたことです。
もちろん普段から感謝の気持ちをしっかりと伝えているという社長もいらっしゃいましたが、なかなか普段から感謝の気持ちを伝えていないので、こんな時位はと、社長がが恥ずかしがりながら、照れながらも大勢の前で感謝の言葉を伝えるというのは見ていて微笑ましく私も嬉しく思いました。

社内でのコミュニケーションは出来ているようで、出来ていないこともありますし、社長は言っているつもりでも伝わっていない事もあります。
日ごろから感謝の気持ちは口に出して伝える必要がある事を私自身も再確認できました。

そんな中で、私も一番大きな気づきを頂いたのは、参加者の方が経営理念、ビジョン、行動指針を発表した際に行動指針の中に項目が13項目あり、どれも素晴らしい内容ですが、働いている側からすればそんなに言われると「詰められている」感じがするという話になりました。

行動指針を一部抜粋すると
・教えること、人の成長に喜びを感じる事ができる人材をめざします
・正しく・無駄なく時間を使える人材を目指します
・ルールを厳守し、ミスなく正確な処理を成し遂げます
・公正・公平に評価される、やりがいのある職場環境の整備に取り組みます
上記のような内容がありました。

どれも重要で職場にとって大切な事ばかりですが、13項目ありすべて出来るようにと言われると働いている皆さんにとってはかなり負担を感じるはずです。

河合先生が、自分の事務所のメンバーに「これ見てどう思う?」と投げかけると、3人のメンバーが口をそろえて「まるで河合さんが書いたようです。」と言われていましたが、実は私も私も同じことしそうだと「ドキッ」としました。

社長や経営者の方には自分を振り返っていただきたいのですが、自分が出来ることは「みんなも出来て当たり前」という意識ってありませんか?
また、自分が真剣に仕事に取り組んでいるように、「働いている皆さんも仕事に真剣に取り組んで当たり前」と思っていませんか?

社長の当たり前と働いている皆さんの当たり前が同じであれば問題は起こりませんが、概してこの「当たり前」にはギャップがあり、つい自分の感覚の「正しさ」を相手に押し付けてしまう事が相手の負担になります。

常に聞いている相手の立場に立てるかどうかがコミュニケーションをスムーズにしていく重要なポイントですが、社長という立場ではなかなか難しいのも事実だと思います。

一旦肩書を外して個人として考えてみる事や、冒頭で述べた感謝の気持ちをもって相手を見る事、さらには開き直って「出来なくて当たり前」という視点から相手を見れるようになると「当たり前」や「正しさ」の押し付けもなくなります。

という私もつい自分のレベルで仕事が出来ていない方を見ると「当たり前」を押し付けそうになるので、今回の学びを他山の石として相手の気持ちを理解した行動をしていきます。

今日の一言
「当たり前」や「正しさ」の押し付けになっていないか常に意識する


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二代目社長の伴走者 井上 剛典
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