No.72 効率の悪い2割を切り捨てるべきか? 切り捨てると結局その2割がまた生まれるのでは?
パレートの法則で知られる20対80の法則ですが、ビジネスでは色々な場面に当てはまるのは皆さんも経験則で分かっているかと思います。
また同じような例で、2-6-2の法則というのもよく聞かれるし、これも経験則でよくご存知の方も多いと思います。
社内で精鋭ばかりでチームを作ってもやはり上位2割と真ん中2割、下位2割がなぜかできてしまいます。
お客様の仕事でも同じことが起きるのでしょうか?
例えば社内に20%の労力で80%の売上を上げる仕事があるとして、その他の20%しか売り上げを上げない80%の仕事を全てカットすると超高収益な企業体質になりますが、その20%の中に効率の悪いものが生まれてくるのでしょうか?
さすがに効率の悪い8割をカットといかなくても、2-6-2の法則にのっとり下位2割の仕事をカットしたらどうなるでしょうか?
個人的な感覚ですが、やはりどこか効率の悪い2割が生まれてくるような気がします。
経営という観点からは外れるかもしれませんが、やはり仕事はお客様のお役に立つことが利益につながります。収益が良いからと言ってそういう仕事ばかり取りに行っているとそういう仕事が取れなくなってきたりするのではないでしょうか。
多少効率が悪くてもお客様の要望に応えている事が、結果として効率の良い仕事を取るきっかけになったりすることもあると思います。
多少効率が悪いがお客様が困っているので誠心誠意対応していたら、その仕事への対応を見て新しいお客様を紹介していただけた、という話はよく聞きます。また、最初は小さな仕事だったが一緒に取り組んでいく事で両社が共に成長しお互いに成長していくという事もあります。
仕事の幅を広げるという意味でも色々な仕事に取り組んでいる方が会社の魅力を高めていきます。
そして、経営努力で効率の悪い仕事の効率を上げていく事が、結果として会社の魅力も実力も上げていく事になると思います。
効率が悪いからと言って何もかも切り捨てず、小さな仕事でもお客様の困りごとに対応していきましょう。