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「THE FIRST TAKE」と「Clubhouse」に共通する大切なもの

音声SNS「Clubhouse」が異常な速さで広がっていますね。

みんなどんだけ人と会話したいの~と思ってしまうほどの過熱ぶり。

SNSの知り合いの皆さんも、かなりの割合で始めている様子で、あちこちで見かけます。

短期間で拡がった理由は、長引く自粛で人との会話に飢えていた人が多かったことや、招待性による希少価値やインフルエンサーや芸能人がいち早く利用したこととか、いくつかあるようだけれど、録音禁止の一期一会のライブ性にあるような気がします。

聞き逃すとアーカイブ配信はなしなので、ライブのみの視聴しかできないことによる刹那の魅力。

スピーカー側もその緊張感を同時に味わうことで醸し出されるライブ感は確かにあるのでしょうね。

このライブ感は、いま大ブレイクしている音楽配信YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の存在を、昨年初めて知った時に感じた驚きと感動に似ています。

ONE TAKE ONLY, ONE LIFE ONLY.

「THE FIRST TAKE」は、ONE TAKE ONLYということで、 一発撮りで音楽と向き合うアーティストたちの超集中状態(ゾーン)を引き出しています。

「Clubhouse」の場合は、さらにそれが音声だけのライブ配信ということで、スピーカーやリスナーが今その時のライブエネルギーを交流する感覚があるのかもしれないですね。

実際「Clubhouse」は、ほとんど音ずれがないライブ空間を生み出している凄い技術を使っているらしい。

これは、夢中になって自分の可処分時間(自由になる時間)のほとんど使ってハマってしまう人が増えてしまうのはわかる気がします。

もちろん新しいメディアは自由に使って楽しめればOKだけれど、時間配分の優先順位を持たないと、大切なことに使う時間がなくなってしまうリスクがありますので気を付けたいものです。

ということで、ライブ大好きな私はハマってしまう予感があるので、今の所誘われても近づかないことにしています(笑)

リアル体験に価値を置く私は、コロナ騒ぎごときで、社会システムやコミュニケーション、経済文化芸術活動がすべてデジタルになるとは思えないし、なるべきではないと思っています。

こんなことを言うと、時代の変化について行けない遅れている人と思われるかもしれないけれど、今だからこそ「不易流行(いつまでも変化しない本質的なものを忘れず新しい変化を取り入れていくという意味)」という言葉を噛みしめていたいと思います。

流行に飛びつくだけでなく、その中に変わらない本質的なものを見出し、さらに感動的な新しい価値を生み出す方が私は百倍楽しい。

ブームはやがて去るが、本質と本物は残る。

メルマガ「感動を生み出す表現力の魔法」にも書いたけれど、10年ほど前に「ツイッター」がブレイクしたとき、拡がるにつれて不用意な投稿をする人が増えはじめ「バカ発見機」などと呼ばれるようになりました。

デジタルコミュニケーションで可視化されるのは、結局のところ「人柄」だったりすることを、当時多くの人が学びました。

デジタルが発達すればするほど、アナログの人間性と個性が大切になるという壮大なパラドックスに、あの時多くの人が気づいたことを思い出します。

この原則は今も未来も変わらないはずで、今後もデジタルとリアルは相互補完しながら、調和した新しい価値を生み出して行く関係性にあるのだと思います。

目指すは、人を家に閉じ込める「ニューノーマル」ではなく、この一年で学習した効果的な感染防止対策をしながら、免疫力を落とさず当たり前の日常を取り戻す「ニューリアル」な世界。

祭りや修学旅行や甲子園、お花見や卒業式や入学式、日本文化が育まれる数々の感動を伴うリアルイベントが、一日も早く再開されることを心から祈っています。

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