10月6日 堺シュライクス 関口聡
緊急登板
堺シュライクスが3点を追いかける8回。マウンドには片岡篤志。二死を取ったところでバッターは山北耕平。しかし、投げたボールは頭部を直撃。危険球により退場となった。
そんな状況で登板することになったのが、関口聡。ストレートの球威が武器のピッチャーだ。調整が遅れ、今日が初めてのベンチ入りとなった。
関口はランナーに盗塁は許したものの、佐藤蓮をセカンドゴロに打ち取り、しっかり仕事を果たした。
そんなさなか、関口は昨年の初登板の事を思い出していた。
2019年9月16日。この日はアクシデントだらけだった。正捕手だった中道勝士が退場処分を受け、安積拓人が試合途中からマスクをかぶった。投手陣は吉田亘輝から崩れに崩れ、7回、怪我から復帰しシーズン初めてベンチ入りをした関口に登板機会が回ってきた。
そして今日、キャッチャーは安積、投手が大量失点、退場処分を受けた選手、シーズン初めてのベンチ入り、という場面でまたもや初登板を迎えることになった。
しかし「宇宙人」とチーム内で呼ばれるだけのメンタルの持ち主は動じなかった。去年も今年も、しっかり無失点で帰ってきた。
「調子は良かったです。最近は自分の課題をしっかり取り組めていて、ちょっとずつそれができてきています。出遅れた分1試合でも多く投げて頑張ります」
チームはマジック1。だが、この試合、4番打者の大橋諒介が走塁中に負傷退場するアクシデントもあった。
クライマックスでもありピンチでもある。そのピンチを切り抜けるべく、「宇宙人」は残り試合フル回転を誓う。
(文・写真 SAZZY 2020年10月6日)