8月27日 今井寿希也のアイブラック講座
日差しが強い日に
「今日やばいっすね」
8月27日、花園セントラルスタジアムでの試合前、シートノックに入った今井寿希也が話していた。日差しは強かったものの雲が出ており、目線の少し上の打球が全く見えないのだという。
しかし今井には秘密兵器があった。
アイブラック
アイブラックをご存じだろうか。外国人選手が目の下に貼ってる黒いやつ、と言えばわかりやすいだろうか。近年はNPBでも、デイゲームだけでなく、LED照明がまぶしいため、ナイターやドーム球場でも使用されることが多い。
もちろん貼るタイプもあるのだが、自分で塗るタイプもある。塗るタイプの使用者で思い浮かぶのは巨人のゼラス・ウィーラーだろうか。
今井は安積拓人をメイク担当に、目の下に塗り始めた。
(堺のウィーラーの製作工程)
「僕は、コルクを焼いて塗ってます」
ライターでコルクをあぶりながら、しっかり火が消えたのを確認してちょっとずつ炭を塗っていく。実はこれ、昔ながらの方法なのだという。
寮にコルクがあったため、使ってみることにしたという今井。
(割としっかり塗っていくのでちょっと痛そうな今井)
そして試合前のわずかな時間を使って完成。
(片側が完成…そしてカメラに割り込む佐野太河投手)
「やっぱり照り返しとか、ボールの見え方が全然違うんですよ。これやってるだけで全然違います!」という今井。
ほんの少しの工夫。それでも大きな違い。
この日今井は打席でしっかり四球を選び、出塁。ボールが見えている。なお、DHでの出場だったため、懸念していた守備には就かなかった。
(「でも試合に出てたら7回ぐらいで落ちちゃうんですよね」とは本人談)
いろんな日差し対策があるが、ライターとコルクで手軽にできる方法もある。野球選手の皆様、一度試してみてはいかがだろうか。
(昨年は貼るタイプを使っていた今井)
【注意】
ライターを使う方法のため、周りにガスが出ていないか、燃えやすいものがないかなどをしっかり確認し、安全な場所で行ってください。また、火も使いますのでやけどにもご注意ください。
(文・写真 SAZZY)