9月11日 堺シュライクス 川﨑宗則と全力疾走
試合前の円陣で
試合20分ほど前。円陣に入った。おおよそこういう時は各チームの試合の入り方の確認を行ったりするものだが、堺シュライクス大西監督がおもむろに口を開いた。
「俺の後輩で、川﨑宗則っていうのがおるんやけど」
つい最近、BCリーグ栃木に入団を発表した川﨑宗則。彼の事について話し始めた。
「あいつな、守備位置につく時、ベンチからいっつも全力疾走やねん。戻ってくるときもすごいダッシュをしてくる。それを今40歳手前になるところまでずっと続けてるねん。なんでかわかる?」
正解が出た。9回まで守備につけば行きと帰りで計18本のダッシュができる。
少しでもうまくなりたい。練習量を多くしたい…そうしてこの年までベンチと守備位置の間で全力疾走を続けているという。
「これをやろう。続けよう。新しいシュライクスのスタイルにしていこう」
この試合、シュライクスの守備が始まるたびに選手は勢いよくベンチから守備位置へ走っていった。そして3つ目のアウトを取ると、もう一度勢いよくベンチに向かって走っていった。
選抜試合を経て、練習量についても言及がされたが、大橋諒介は「(巨人)3軍の選手でも1日12時間の練習をしている。試合前の川﨑さんの話を聞いて、守備位置へのダッシュは大事だと思った。この積み重ねは差になってくる。怠っていたら(上のレベルの選手との)差が埋まらない」と語った。
大神康輔も「全力疾走など、当たり前のことを全力でやっていきたい」とコメント。
チームは13勝3敗。この18本のダッシュは、優勝を目指すチームの最後の追い込みとなる。そして上のレベルで活躍するための礎となっていく。
(文・写真 SAZZY)
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