9月24日　和歌山ファイティングバーズ　意地

川原監督の怒号から始まった

「お前らそんなんでいいと思ってるのか!」

和歌山ファイティングバーズの試合前の円陣、川原昭二監督が雷を落とした。
普段川原監督が大声で怒鳴るところをあまり見たことはない。もちろん怒るところは見たことはあるが、たくさんの選手の前で露骨に大声を出す、というのは見たことがなかった。

「試合前のシートノックでポロポロ落としてたからですね」と深谷力が試合後に話した。
なんとしても勝ちにいかないといけない。そのためには試合前のノックも無駄にできない。マジックが出ている相手に隙は見せられない。それをわかっているのか……。

それに選手は応えた。5回から登板した山川直人が無失点で抑え続けると、打線も8回に4点差を追いついた。相手投手陣をなかなか攻略できなかったが、川原監督はその間にも選手にアドバイスを送り続けた。

試合後、再び円陣。そこでは選手の良かったプレーを挙げて、一人一人称えていた川原監督がいた。

「大前（拓也）、（9回表、セカンドライナーを好捕した）ナイスプレーだった」
「山川、ナイスピッチング」
「藤田（紫曜）、よく盗塁を決めた」

試合結果は引き分け。チームは再び田辺で堺シュライクスと対戦する。
堺のマジックは2。25日の試合展開によっては目の前で胴上げを見る可能性がある。気を引き締めて次の戦いに臨む。

※記事執筆時点では25日の試合（堺シュライクス対06BULLS）展開により29日に優勝が決定する可能性がありましたが、雨天中止になったため、29日の優勝決定の可能性はなくなりました。

(文・写真…SAZZY)