むかし、むかし、あるところに・・
現在の気温は9度。11月に入り、随分寒くなってきました。
あれは、上の子がまだ幼稚園に通っていた時のこと。
寝る前に昔話や即興でつくったお話などを、いつも聞かせてあげてました。
あの子のお気に入りは「水一滴ちゃん」というオリジナルのお話で、一滴の水(雨)がぐるっと回って、私たちの口の中に入るまでの冒険のお話でした。
たまに、面白おかしく話してあげると、寝なければいけないのに逆に楽しくなってしまって、なかなか寝てくれない・・なんてこともありましたね(笑)
ただ、いつも残念だなぁと思っていたのは、そのお話の始まりには「むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。」というフレーズは、出てこなかったことなんです。
何でしょうか、これって?!
このワンフレーズに対する、何か特別な「愛着」のようなものが、あるんでしょうかね。(私だけかな?笑)
実は今回、日本語クラスのキムさん(70代)が、こんなお話をしてくれたんです。
「せんせ~!これ知ってますか?『むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは、山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。』なんですが・・・」
「えぇ~もちろんですよ!桃太郎さんですよね!!すごい~全部覚えてらっしゃるんですね。」
「はい!幼い時に、親が毎晩話してくれたので、覚えてるんですよ。」
「そうですか!日本語で、覚えてらっしゃるんですね。」
「はい!それでね、たまに孫が遊びに来た時に、寝る前その桃太郎さんの話をしてやるんです。そしたらね・・・」
「へ~!そういえばお孫さん、アメリカに住んでますよね。来られた時に、お話されてるんですね。ところで、韓国語でですか?英語でですか?いや、もしかして、日本語で・・・ってことはないですよね?!」
「まぁ~韓国語で何回か話してあげたんですが、今回その孫が、うちの妻にね『おばあちゃん、桃太郎さんのお話知ってる?ぼく知ってるから、お話してあげる!』といって、『むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは、山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。』って、ばあさんに桃太郎さんの話をしたっていうんですよ。もう~笑っちゃってねぇ。」
「へぇ~~、お孫さん、小学校の1年生でしたっけね。すごいですねえ、桃太郎さんを、覚えちゃったんですね!かわいい~!!」
ふふふっ、想像しただけでもかわいらしくて、思わず笑みがこぼれてしまいます。
もしかして、このアメリカに住んでいる、小学1年生の韓国の子が・・・
将来、大きくなって「桃太郎さん」のお話を・・・
自分の子どもさんに、する時が来るのかも知れないですよね~?!
こうして、日本の「桃太郎さん」は・・
時代を超えて、世界へ伝えられていくのかもしれません♡