全てが愛おしく感じる瞬間。⑩つくる
私は、日本が大嫌いでした。
しかし、韓国との新たな出会いを通して、「実は私は、日本を知らないかもしれない。」と思い、嫌っていた母国をもう一度見つめ直すことになったのです。
ちょうどその時、同僚に勧められて一緒に大阪・京都方面に行くことになりました。
歴史を辿っていくと古代、厳しい玄界灘を越えながら半島から来た渡来人や帰化人たちは、瀬戸内海を通って大阪・奈良方面と、敦賀湾から琵琶湖を通って琵琶湖周辺や京都方面などに定着しただろうといわれています。
結局、渡航技術などを向上させることよって、大陸や半島からの鉄や文物などが伝来され、日本の新しい時代が始まったことを考えると、その背後には路なき路にチャレンジし続け「海路」を制した、創造と挑戦の歴史があったといえるでしょう。
一方、近代においても明治維新後、東京奠都となった後の関西は・・
大阪を五代友厚などの活躍によって「東洋のマンチェスター」と呼ばれた大商業圏大阪の発展と成功や、当時京都市長であった北垣国道などの強いリーダーシップによって、難事業といわれた琵琶湖疏水事業にお雇い外国人を一切使わず、大学上がりの田辺朔郎を中心に新しい技術を投入しながら、市民と一緒に成功させた京都の再生復活などなど・・
あの時代を紐解いていくと、まさしく想像を絶するような・・・
国や地域づくりへの「強い意志」と、朽ちることのない「チャレンジ精神」と出会い、大変驚かされました。
「こんな日本があったんだ・・・」
まさしく大阪・京都は、時代によって「創られた」地域ではなくて・・
一人一人の「つくる」意志によって、「創り抜いた」地域だったのです。
こんな素敵な母国「日本」であったことを、初めて知ることになります。
そして「日本」のことが嫌いだった自分を反省し、もっともっと知らない日本を知りたい!!と思うようになり、それからも書籍や資料を読み漁るようになりました。
すると今度は、開拓の涙であった「北海道」に出会うことになります。
(次回につづく・・・)
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全てが愛おしく感じる瞬間。①母という存在
全てが愛おしく感じる瞬間。②国と国との間で
全てが愛おしく感じる瞬間。③見えない力
全てが愛おしく感じる瞬間。④人と人との出会い
全てが愛おしく感じる瞬間。⑤奇跡は起きる
全てが愛おしく感じる瞬間。⑥出会う
全てが愛おしく感じる瞬間。⑦書き続ける