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やっぱり気になる「習近平の中国」。
宮本雄二著
この国にいると、文政権が親北・親中の方向性に煽動したいがゆえに、お得意の反日カードを振りかざしているのでは?ということを、感じます。
だから今、半島にとって「中国の、どこがそんなにいいの??」と思い・・
以前買って読んでなかった「習近平の中国」という、2006~2010年まで駐中国大使をされていた、宮本雄二氏の本を読むことにしました。
中国社会の関心や利益は、いっそう複雑になり、多様化している。それを効果的に吸い上げ、不満を解消するメカニズムを、共産党は作り上げることができないでいる。腐敗がこれほどまでにひどいのも共産党が権力を独占しているからだが、その権力を制限することにも成功していない。(「はじめに」より)
共産党の「一党独裁」というのは、客観的に考えてみれば、「共産党の下に『国』がある」ことなんですよね。すごい話です・・
そういえば、息子の友達が中学・高校と中国で暮らしていますが、その子のお母さんが「子どもたちが小学校・中学・高校に入学するときには、必ず『共産党入党書』を全員書かせられるのよ。」と言っていたことや、「中国では誰も、習近平の悪口を言えないの。言ったら怖いからね・・」と言っていたことが、とてもリアルに感じたことを思い出しました。
中国共産党の「隠したがり体質」は、彼らの持つ国内外の”敵”、つまり共産党の組織以外のものに対する抜きがたい不信によって強められている。(略)共産党はいつも強者に立ち向かう弱者だったのだ。共産党には、このように”弱者メンタリティー”があることを常に念頭に置いておく必要がある。(「第1章 共産党の『隠したがり体質』が陰謀論を生む」から)
まぁねぇ、そもそも蒋介石の国民党が力を持っていた時、ソ連の力を得て毛沢東が貧しい地方の農民など煽動してできたのが、中国共産党ですからね。弱者の味方そのものの、「弱者メンタリティー」ってことですよね・・・。
国民党が共産党に倒されたのも腐敗のせいだし、天安門事件も腐敗を憤る気持ちが人々をデモに駆り立てた。腐敗とそれがもたらす貧富の格差の拡大は、共産党に対して国民が最も不満をつのらせていた事柄であり、反腐敗はある意味で国民対策でもある。(「第5章『トラ退治』はどこまで進むか」から)
(ちなみに、中国はこの「国民党」と「共産党」がややっこしいのですが、以前の記事をご参考に。)
環境の悪化は、今や経済問題以上の大問題になってしまった。中国の人たちは、環境の悪化と食の安全の悪化に本当に怒ってる。(「第6章『みんなの党』になった共産党の矛盾」から)
腐敗からの貧富の格差、PM2.5の環境汚染などや、食の安全への不安などなど、中国国民は本当に怒っていると、元大使さんは申しております・・・。
私自身、ここ10年近く、中国が真の世界大国になったら何をするつもりなのかを自問自答し続けてきた。私は、中国がやみくもに歴史のトラウマに突き動かされているわけではないと思っている。「中国は弱かったから、世界に冠たる大帝国の地位を追い落とされた。列強から領土を蚕食され、中国人の誇りはズタズタにされた。だから強国になりたい」という気持ちはわ分かる。だが強国になった途端に、今度は弱小国に自国の意思を押し付けているのでは、中国が批判してきた帝国主義列強とどこが違うのか、ということになる。(「第9章 中国の未来と日中関係の行く末」から)
現在、中国がアメリカに貿易戦争で頑張っちゃっているのは、やっぱり「弱かったから」であり「誇りがズタズタにされたから」なんでしょうね・・。
私は、中国の将来は、すべてうまくいってアメリカをいずれ追い抜くベストのシナリオから、すべてがうまくいかず中国共産党の統治が崩壊し中国が大混乱におちいる最悪のシナリオまでの間をさまようものになるだろうと思っている。私個人の皮膚感覚としては、ベストのシナリオよりもワーストのシナリオの方が可能性は高いとも思っている。(同上)
いやぁ~言い切っちゃってますね、元大使さん・・・
最後には・・・
日本がさらに日本らしく、中国がさらに中国らしくなることでもある。つまり日中両国が「自分探しの旅」を終え、自分が何者であるかを見つけ出し、自身に対し誇りを持つことができるようになったとき、はじめて冷静に相手を眺めることができるであろう。相互位相を探す旅もここでようやく終わる。そこには「明るい」未来が待っているであろう。そうであることを切に望む。(同上)
で、終わってます。
本文には、他にも習近平さんの細かい政策なども、あります。
この本は2015年5月発行なので少し古いですが、とても参考になりますよね。
どうなんでしょうね、文さん・・・
いつまで中国や北朝鮮に、ラブコールを送り続けるのでしょうか~??
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