息子の思ひ出の場所。
こちらの中学・高校では、ボランティア活動が内申の成績に含まれるので、学年ごとにこなさなければならない日数があります。
先日、息子がボランティア活動で清掃に行った場所は、以前私が日本語を教えていた生涯学習センターでした。
「送っていくよ~、行こっ!!」
「うん。」
「いや~この道、久しぶりだなぁ!7年ぐらい、通ったもんなぁ~!!」
「・・・・」
「そういえば、○○もここで、いろいろ習ったよね?!幼稚園の時からだっけ。お母さんが授業している時、レゴの教室から始まって、いろいろやったよねぇ~♪なんか地図作ったりするのとか、粘土で何か作るのとか・・・・サッカーとか、バスケットもしたねっ!!!懐かしいなぁ~~♡♡♡」
「・・・・」
「土曜日は、午前・午後で来た時もあったし。火曜日や水曜日とかは学校終わってからも、お母さんがよく送り迎えしてあげて行ったよねぇ。お姉ちゃんもカヤグム(韓国の琴)を、一生懸命習ったっけねぇ。」
「・・・・」
「え~○○は、何がいちばん楽しかったの?なに覚えている~??」
「覚えてることは・・・
終わっても、お母さんが迎えに来なくて・・・
大泣きしながら、あの辺うろうろしてたら・・・・
どっかのおばさんが、一緒に探してくれて・・・」
「えっ?そんなこと、あったっけ???(☜息子の冷たい視線を感じ・・)
あぁ~~思い出したっ!!!(急遽、思い出しつつ・・・)
あれは、お姉ちゃんが何か用事があって、遅くなったんだっけな・・・
えぇ~~!!もしかして、覚えていることって・・・
お母さんが、迎えに来なくて泣いたことだけ、だったりするの???」
「うん・・・」
きた~~~~!!うっそ~~~~そんなぁ!!!!このお兄さん、泣いたことしか覚えてないんだ~~??!!あんなに一生懸命、通ったのに・・・・その一つのことで、他の思い出なんか、全部ぶっ飛んでんだ~~~~(@_@;)
待てよ・・・子供なんて、そんなもんなのかも知れないなぁ・・・
「じゃ~今日こうして行くのも、嫌だろうねぇ。嫌な思い出がある場所に、なっちゃったんだねぇ・・・」
「うん・・・あ~この場所。ここで泣いたから、悲しくなるなぁ・・・」
「えぇ~~!!!ごめんねぇ。お母さん、あの時早く行ってあげたくても、行けなくて・・・お母さんも、きっと泣いてるだろうなぁ~と思って、急いでいったんだけど・・・ごめんねぇ。○○の人生の中で、嫌いな場所ができちゃったんだねぇ・・・本当にごめんね・・・」
「うん・・・」
うわ~~マジで悲しんでるし・・・・
そっか、そんなもんなんだろうなぁ・・・・
待てよ・・・実は、私の親も・・・・
本当に一生懸命、何かしてくれたことでも・・・
ちょっとしたことで、全部ぶっ飛んじゃって・・
嫌な思い出しか、覚えてないのかも知れないなぁ・・・
そういえばあの時、母親に「どうせ、親子なんて血がつながってるだけじゃん!!」って言いながら、母親を無視して泣かせたこともあったしなぁ・・
離婚していなくなった父親に、久しぶりに会った時「お前の写真をいつも、肌身離さず持ってたんだぞ。」って言いながら、私の写真を見せてくれた時、心底「うっざ~~!!!」って思って、嫌ったこともあったっけなぁ・・・
いやぁ~~
親の心、子知らずだ・・・・
ごめんねぇ~お母さん。
私が娘に言われたとしても、同じように泣くだろうな・・・
あの時、うざがっちゃって、ごめんねぇ~お父さん。
きっと私の小さい時のこと思い出しながら、写真を見ていたんだろうね・・
こんな年になって、ほんの少し、わかったようです・・・