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音のある世界って。

風がある日は 部屋の空気も 落ち着いている

エアコンを付けずに 窓を全開にする

外から入ってくる 風と共に ピアノ音楽を かけてみる

すると 指揮者のピアノ氏が 見えない棒を 振り出した


ピアノ氏が 小さな音で タクト(棒)を振ると 

遠くの山から聞こえる セミ合唱団と 手前のセミ3匹が 歌う

そこに 娘が幼い時に買った ベランダの風鈴が チリリンと鳴る

すると 宅配の車の バックする音が ピッピと 一定の間隔で 鳴った


今度は ピアノ氏が 大きな音で タクトを振ると

あらゆる方向から セミ合唱団が ここぞとばかりに 歌い出す

常にベースには 連続的に続く 扇風機の音

そこに コーヒーポットが ポコポコ ポコポコと 鳴り出した

風が強くなってきた

ほらまた 風鈴の音が 連続的に 鳴り出した

そろそろ クライマックスかな

目をつぶって 全身で この演奏会を聴く 



音のない世界が あるとすれば

この状況は なんて贅沢で 奇跡的なことだろう


耳をすませば 聞くことができる 演奏会

これらの 音の中に 包まれて 

もしかして いつも 守られているのかもしれない

そして ひとりじゃないのかもしれないなと 思ったりする



少しの間 その余韻に 浸りつつ 

そろそろ カタッと ペンを置いた


素敵な演奏会を ありがとう

さぁ 美味しいコーヒーが はいったよ






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白滝みえ
拙い文章を読んで頂いて、ありがとうございました。 できればいつか、各国・各地域の地理を中心とした歴史をわかりやすく「絵本」に表現したい!と思ってます。皆さんのご支援は、絵本のステキな1ページとなるでしょう。ありがとうございます♡