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大好きな池に浮かぶ、アヒルの船。
今朝、家の掃除をしていたら、外から声が聞こえてきた。
「わ~い、わ~い!やっと、アヒルの船に乗れるぞ~!!」
近所の男の子の喜ぶ声が、マンション一帯に響いた。
家の近くの壽城(スソン)池は市民の憩いの場で、アヒルの船もある。たぶんこの子は今までずっと乗りたくても、乗れる環境ではなかったのだろう。
そういえば引っ越ししてきた時、5年生だった娘もそんな感じだった。
初めてアヒルの船を見た時「乗りたい~!」と言ったのだが、なんせペダルで漕がなければならないので、人数と体力が必要だ。
結局娘はしばらくたってから、義理のお兄さんと甥と姪と小さい弟と一緒に、その夢は実現したと思う。
今、外ではしゃいでいる男の子は、その夢が今日実現できるらしい~(笑)
「あらまぁ~そんなに乗りたかったの~?!」と、お母さんらしき声。
「うん、本当に乗りたかったの!やった~アヒルの船だ~!」と、男の子。
私は掃除をしながら、そのやり取りを聞いていた。
きっと軽快に駆け出す男の子の後ろを、お母さんとお父さんが付いて行き、転ばないか心配しながらも、一緒に喜んでいるのだろう。
今日はお父さん!家族サービスのため一肌脱いで、必死にペダルを漕ぎましょう!!
この子が大きくなった時、今日が忘れられない日になるかも知れないのだから。
ところで、水崎林太郎おじいちゃん!!この光景は、見えますか~?
今から100年前、朝鮮総督府に直談判して資金を集め、自分の私財を投げ打って、この土地の農民達と一緒に、この池を造った甲斐があるというものですよね!!
いつかこの子が水崎林太郎おじいちゃんのことを知ることになった時、違和感なく受け入れることができる環境であることを願いながら・・・
私はせっせと、棚を拭いた。
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