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旧筐体コンパネの覚え書き その3 Arduinoで入力を取れるようにする回路(制御レス編)

発端

以前書いた(そして、直近も回路検証でアップデートをしている)当該記事の最後に、「制御が要らないならこういう回路もあるよ」と紹介頂いた。
で、検証して動作確認が取れたので記録として残すことにした。

おことわり

この記事を見て真似してみようって人がもしいたら、あくまで自己責任でやってください。でも壊れたりうまく動かなかった場合は、教えてくれると嬉しいです。

やったこと

鍵盤パネル用LEDとエフェクターパネルLEDを駆動する回路(制御レス)を作って、机上検証した。その結果、後述の回路で、LED駆動とマイコン入力が同時に動作することを確認できた。
"発端"の記事でも紹介した通り、鍵盤パネルとエフェクターパネルはボタンやLEDの回路が異なるため、今回机上検証した回路も、両者で異なるものになっている。

※ここで「駆動」とは、単にボタン(マイクロスイッチ)でLEDを点灯/消灯させることを指す。一方「制御」とは、マイコン側で指令を行い、ボタンの押下状態と関係なくLEDを点灯/消灯させることを指す。

鍵盤パネル用LED 駆動回路

机上検証で作成した回路(鍵盤パネル用)

【机上確認結果】
上記回路にて、想定通りボタンを押すとLEDが光る回路になった。
スイッチOFF時にArduino(5V駆動)の端子は0Vとなり、入力も「0」で安定した。スイッチON時はArduinoの端子が5V程度となり、入力は「1」で安定した。※Arduino(もしくはAVRマイコン)の仕様に規定されていない入力を行っている可能性が高いので、真似する場合は原理を理解してやってください。

【注意事項1: 12V入力について】
12Vを接続していない状態だと入力が「0」で固定されちゃったので、今後基板頒布時には注意が必要だなぁ。大雑把に対処するにはCOM端子にダイオード経由で5V掛けとけば、入力自体は取れるだろうけども。

【注意事項2: 電流と消費電力の定格について】
スイッチオン時にR18を通ってArduinoに流入する電流は0.7mA。R18の消費電力は4.9mW。Arduinoの定格は10mAで、チップ抵抗1608の定格電力は0.05W-0.1Wといわれているので、問題ないでしょう。
R16の方もスイッチオン時に1.2mA 14.4mWとなるが、こっちも十分許容範囲と思われ。

※最初はArduinoのすぐ横にある抵抗(R18)を1k抵抗として確認した。10kΩの時と同じく、マイクロスイッチON時にArduinoの端子電圧が5Vとなったので、R18からArduinoに流れる電流が7mAで、消費電力は49mWとなる。定格を考えると、ギリギリ設計でしたね…。
AVRマイコンの「ハイインピーダンス端子」は100MΩ程度と言われているから、抵抗値10kΩ程度のスケールであれば十分なのかな。

エフェクターパネル用LED 駆動回路

机上検証で作成した回路(エフェクターパネル用)
ダイオードはその辺にあったのを使用

【机上検証結果】
上記回路にて、想定通りボタンを押すとLEDが光る回路になった。
スイッチOFF時にArduino(5V駆動)の端子は5Vとなり、入力も「1」で安定した。スイッチON時はArduinoの端子が0V程度となり、入力は「0」で安定した。こっちは12Vが繋がっていない状態でも動作する。

注意事項についても、特段無いかなぁと。

あとがき

とりあえず動いたので基板起こして発注します。年内にboothに出せればいいなぁ(12月は毎週末予定があって立て込んでそう)

あとこれは単なるメモだけど、12V電源の消費電流をモニタできるようにしておきたいな…と思った。12V端子の上の方に0.1Ω抵抗でも付けて端子間電圧をDA変換すればいいんだろうけど、Arduinoは5V駆動だからなぁ…AVRのAD変換の仕様上、端子間電圧も見れるらしいけど直接12Vに触るのは流石にマズい気がする。

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