「年内入試」か「一般選抜」か?関大入試の特徴って?
こんにちは。関西大学入試センターです。
今回は、関西大学の入試について知っておいてほしいポイントを紹介します!
今どきは、年内に合格を決めちゃう受験生が多いって聞きました。
そうですね。年内に行う入試で、たくさん合格者を出す大学もあります。
一方、関西大学は年明けに実施する一般選抜を重視しているんです。
募集人員を比べると一目瞭然ですよ。
それって、何か理由があるんですか?
はい、それは入学後の学びに必要な学力をしっかり身に付けてほしいからなんです。もう少しくわしくお話ししますね。
2人に1人は「年内入試」で大学に入学する
以前の大学入試は、1月に行われる大学入試センター試験(現在の大学入学共通テスト)ののちに、各大学が個別の一般入試(一般選抜)を実施する形が大半でした。しかし、下の図は、2022年度の全国の大学全体のデータですが、年内に行われる学校推薦型選抜(旧推薦入試)での入学者が31.0%、同じく年内に行われる総合型選抜(旧AO入試)が19.3%と合わせて50.3%となり、一般選抜に合格して入学する人数を上回っています。その背景には、高大接続改革等の入試政策により、入学者の多面的な評価を行う必要性が広まったことに加えて、少子化傾向を受けて、早い時期にできるだけ多くの入学者を確保したいという、大学側の事情も関係しています。
一方、関西大学の入試制度は?
近年は、年内に合格者を多く出す大学が増えているのですが、実は関西大学の入試制度は異なっています。年内に実施する入試の募集人員はあまり多くなく、教科の学力試験を行う「一般選抜」に募集人員の大半を割り当てています。この規模の違いを見れば、関西大学の入試においては「年内の推薦入試の方が合格しやすい」「一般選抜で合格をつかむのは難しい」とは言えないことが、お分かりいただけるかと思います。
関西大学が一般選抜を重視する理由
その理由は、大学入学後に学んでいくための基礎学力を、受験を通して高めきってほしいからです。高校卒業までに学習して身に付ける知識や考え方などの基礎学力は、大学で学ぶ際の土台となる、欠かせないものです。しかし、基礎学力というものは短期間で成果が出るものではなく、受験勉強を始めてから一定の期間が経って、ようやく成果や手応えが出てくるものです。よって、年内入試では、まだ本当の実力を出せていない可能性があるのです。
ここで見ていただきたいのが下のグラフです。関西大学に入学した学生を対象に、アンケートを実施したところ、合格の手ごたえを感じた時期が「一般選抜の直前」、年明けの1〜2月だったと答えた学生が6割以上にのぼりました。彼らは入試直前まで努力を重ね、やりきったという自信をつけて、大学生活をスタートさせています。
努力が結果につながるという成功体験を
初めて大学受験を経験するお子さまにとって、受験勉強には不安が付きものです。時には成績が上がらず勉強を投げ出したい気持ちになったり、とにかく合格を手に入れたくなったりする時期があるかもしれません。保護者の方には、お子さまが大学入学後、また卒業してから後悔しないためにも、大人の目線から支えてあげていただければと思います。そして、長期間にわたって努力を続け、望む結果を自分で手に入れるという成功体験を共有していただければと思います。
合格をめざすお子さまが「まずは年内に合格をつかんで安心したい」と考えることを否定はしません。でも、そこで安心して学びを止めるのではなく、本来の目標に向かって進み続けるように、ぜひ応援してあげてください。
今回の記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました!