山田大記 背番号10の帰還
「山田大記がいるだけで、ここまでチームは変わるのか。」
ジュビロ磐田の背番号10、山田大記。
9月17日、J1リーグ第32節セレッソ大阪戦で遂に復帰を果たした。
長いリハビリを経て、チーム練習に復帰したのが8月26日。それから約1か月で実戦復帰。
正直言って、まだ復帰まで時間がかかると思っていた。
それだけに残留争いするジュビロに帰還できたことはこれ以上ない喜びだった。
復帰したセレッソ大阪戦。スタメン発表を観た時の驚きと歓喜。スタメン、更にキャプテンとして帰還したことには感慨無量だった。
帰還したセレッソ大阪戦は、2-2のドロー決着。
残留争いしているジュビロにとって決して満足できる結果では無かった。
山田大記も失点の起点になったプレーがあった。しかし、決定機を演出し、自らもシュートを放ち十分に存在感を見せた。
10月7日には「JUBILO TV SPECIAL EDITION」として山田大記のインタビューがジュビロ磐田の公式YouTubeチャンネルに公開された。
山田大記は長期離脱するにあたって、5月29日にnoteに記事を残しており、YouTubeでも語っているように保存療法に至った経緯が記されている。
笑いながら「放っておく」と称していた保存療法。
やはり一か八かという判断でもあったようだ。
その決断と厳しいリハビリを経て、終盤に試合復帰を果たした山田大記。アスリートは本当に尊敬する。素人の私には想像を絶する世界だ。
更には、チームを外から見ていた期間にリーダーシップをとるための勉強をしていたというのが山田大記らしいところだ。その詳細までは明かしていないが、現役選手としてできるリーダーシップ、更には、選手生活を終えてからのことも想定しているのではないかと推測する。
山田大記が帰還してからのジュビロは、冒頭に記載したように「ここまでかわるのか」というくらい変化を見せ、セレッソ大阪、鹿島アントラーズと強敵にいずれもドローで負けなかった。惜しむらくは、これが終盤戦でなければ良かったのだが。
山田大記が入ることの影響力が大きいことは、チームメイトのコメントからも明確だった。約半年ぶりに鹿島戦でゴールを決めた鈴木雄斗は、試合後のインタビューで以下のように話している。
強敵のセレッソ大阪、鹿島アントラーズと互角に渡り合えたのは、その相手に合わせ、チーム内をコミュニケーションでまとめ上げ、正にピッチ上での監督を務めあげたと言える。
たらればを言っても仕方ないのだが、山田大記の負傷が無ければ、今季のジュビロが見える景色もまた違っていたのかもしれない。伊藤彰監督の更迭も無かったかもしれない。そう思うと山田大記の長期離脱は悔やまれてならない。
しかし、敢えて苦言を呈すならば、山田大記が不在ても中堅・若手の選手がその役目を奪うような台頭が必要だった。
山田大記も33歳。ベテランの域だ。現在のジュビロ磐田の中では、遠藤保仁(42歳)、大井健太郎(38歳)、八田直樹(36歳)に次いで年齢的には上から4番目。
今季何度もゲームキャプテンを務めた上原力也あたりの世代が、これからのジュビロを牽引して欲しいと期待している。
残り4試合で未だJ1最下位に沈むジュビロ。
もうかげっぷちどころか、片足が落ちているような状況だ。
次節の相手は最強の横浜F・マリノス。
しかもアウェイ日産スタジアムでの試合。
ここで勝ち点3を奪うことは至難の業だ。
しかし山田大記の存在は大きい。ジュビロの一致団結を見せる時だ。最後まで諦めず戦おう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田、そして山田大記のファンサポーターに歓喜が訪れることを願って。