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ダイナミックタッチの知覚とは?

ダイナミックタッチについてのお話の続きを書いていきたいと思います。

その前にイチロー選手のお話を少しだけ。

イチロー選手は、グローブをはめた時に実際に感覚はないがグローブの先まで自分の手のような感覚があるとの事で画像のようにグローブ自体が手の延長になりやすいとの事でした。

まさに習熟された運動がもたらすダイナミックタッチを体現しており、言葉で言い表す事が難しい事を動作の専門家として理解しておく事は非常に重要だと再認識出来ました。

さて、先日のブログで

ダイナミックタッチは何を知覚しているのか??

という話をしました。

ギブソン氏は著書の中でダイナミックタッチによる知覚を「筋と腱への変化する刺激流動の中の不変項」に基づくものであると考えています。 

つまり、ダイナミックタッチは不変項としての情報をピックアップする事で対象を特定(重さや長さなど)する事を意味しています。

急に不変項って言われてもなに??って感じですよね…(・・;)

ここでいう不変項とは、刺激流動の中で安定しているパターンの事であり"重さ”や"長さ"などではありません。

臨床事例からの検討では、頸髄損傷により感覚・運動麻痺を呈した上肢を対象にダイナミックタッチの能力を調べた所、対象物の長さの知覚が把持した対象物の慣性モーメントと線形関係にある事を見出しています。

つまり、ダイナミックタッチによって知覚しているのは対象とするものは不変項である慣性モーメントであり、それにより長さや重さを知覚しているとも考える事が出来ると思います。

難しいですが、ともに考えていくきっかけになればいいなと思います。

次回は

・能動的探索活動とダイナミックタッチについて

考えていきたいと思います。

能動的を自ら動かすと捉えたら、他人に動かされている時にはダイナミックタッチによる知覚は伴わないのか?

そんな疑問について考えていきましょう。

お気軽に質問、コメントよろしくお願いします🤲

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