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漢文石碑巡り vol6「通天閣の名付け親が遺した勧善の歌」その4(第九善~締め)
※訓読、字解、訳はすべて藤澤章次郎『藤澤南岳先生勸善歌略解』(泊園書院.1923年)を参考に、一部現代風にアレンジした。
第九の善
【原文&訓読】
海内衆美實煒然
群物如花人如仙
正氣鍾集百和應
庶績雍熙德化宣
保内即是第九善
勸君勿汚洞中天
【訳&字解】
【お堅い訳】
我が国の國體といい道徳といい人情風俗といい、その他すべての事までみな煒然として立派な光輝あるものである。
数多の品物は花のごとく美しく、人は仙人のごとく清らかな平和な心である。
この国土は天地の正気の集まっているところで百の和気がこれに応じて至り、すべての政事も和らぎ平らかであって、聖天子の御徳は四方に布き遍い。
このような有難い結構な国柄であるこの神国を保つこと即ちこれ第九の善である。
君に勧むらくは、この神聖な仙洞ともうべき楽しい天地をば、良くない風俗や教えでけがすことなかれと。
【ギャルによる訳】
ぶっちゃけ日本が一番ってマジそれなー。ウチら最強じゃね?天皇神〜。
洞中天:1923年に出版された『略解』には、「開国以来欠けたることなく、世界の弱肉強食の争いの外にあって、太平の楽に満ちてある我が国を褒め称えた言葉」
参考:「愛国行進曲」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9B%E5%9B%BD%E8%A1%8C%E9%80%B2%E6%9B%B2
第十の善
【原文&訓読】
閉居安知天下大
雄飛應遍探海外
可察群邦立國源
可察群邦致隆勢
一物之韙亦可傚
只有尺進無寸退
取長即是第十善
勸君駸駸進可鋭
【訳&字解】
門を閉じて家にばかり居っては、どうして天下の大きいことが知れようか。
大いに志を起こして遍く海外の国を尋ね探るべきである。
各国が国を立てた源、各国の隆盛になった勢いなど、みなこれを研究せねばならぬ。
一物の微なるものでもその美いものはこれに傚ぶがよい。
ただ一尺を進むことをせよ、一寸をも退いてはならぬ。
他の長を取ることこれ即第十の善である。
君に勧むらくは、駸々として進むこと鋭くあれ。
【ギャルによる訳】
ウチさーガチで男運ないじゃん。もうさ、1−2年海外行ってこようかと思ってるんよね。ワンチャン海外ギャルのモテテクも研究したいし。鬼アプデして帰ってくるわー。
締め
【原文&訓読】
數至十善歌將終
歌將終兮意不窮
再勸三勸君聽取
孜孜要學君子風
一善易修何不企
一善纔成已足美
爲善最樂漢東平
一語千歳存良揆
君聽此歌誦此歌
實践躬行致中和
上天有心必保佑
福多禄多子孫多
【訳&字解】
今や数えて十善にまでなって、歌はまさに終わろうとしている。
歌は終わろうとしているが、わが意は尽きぬ。
くりかえしくりかえし之を勧めるから君もよくこれをききわけて貰いたい。
どうか勉めて君子の風を学んでほしいものである。
一つばかりの善は修めやすいものである、なぜこれを修めようと思わぬか。
わずかに一の善を成しても、ほめるに足るのである。
昔の漢の東平王が「善を為すこと最も楽し」といわれた一語は千年の後まで良い手本を残している。
君今この歌を聴き又この歌をよみ覚えて、さらにこれをその身に践み行って中和の徳を尽くしたならば、
上天も心があるから必ず君を保じ幸いして福も多く禄も多く子孫も多く、一身一家の栄を得させて下されるに違いない。
【ギャルによる訳】
みゆゆ、みゆゆー。いきなり10個完コピはキツイて。とりま1個やってTikTokあげてみー?みゆゆなら絶対バズるから。