学歴への投資について
第1 はじめに
この文章は、子供に学歴をつけさせるべきかお悩みの方に読んでいただきたいと思います。
第2 JALの新社長
日本航空の新社長に鳥取三津子専務が就任されるそうです。
プレスリリース「2024年4月1日以降の社長の交代等について」
鳥取新社長は、長崎県の短大を卒業後、1985年4月に客室乗務員として東亜国内航空(2006年に日本航空と合併)に入社されました。以来客室乗務員畑でキャリアを積まれ、このたび日本航空を率いることになった訳です。
1985年4月入社ということは1981年4月に大学に入学した方々と同期です。3年B組金八先生の第1シリーズで浅井雪乃の兄が東大を受験したのが1979年2月。命懸けで大学を受験した時代です。あれから約40年。
第3 命懸けの受験は今
令和の時代になっても東大京大早慶をトップとするヒエラルキーは健在です。しかしながら、JALの社長に限らず、将来の社会的地位と大学の偏差値との間に齟齬がある事案は多々あるように思います。例えば過去40年の首相のなかには東大京大早慶以外の大学の出身者もいます。菅前首相のような苦労人も健在です。ちなみに先日東証プライム上場企業の社長さんとお会いする機会がありましたが、調べたら東大卒でした。そういうこともあります。
実際の親御さんの言葉を聞くと(私も数年前まで受験生の親でした)、ハードな受験戦争に子供を連れていくまでには色々な迷いがあるなと感じます。進学塾の前へ子供を迎えに来る親御さんは葛藤の末あそこにいるのですね。受験という選択肢を選ばない場合も葛藤を経てそうしているように思います。でも、その葛藤にはどれほどの「読み」があってのことでしょうか。
第4 田舎の進学
息子たちは現在大学生です。彼らの同級生の出身地を聞くといわゆる地方出身者が少なくありません。その一方で都市圏以外の場所では専門学校を出たら社会人になる人や高校を出たらすぐ社会人になる人も数多くいます。
調べてみるとそうした専門学校を出るとその地ではまずまずの待遇で働けるようです。地縁と合わせればまずまずの人生が送れそうに思います。いわゆるツブシの効かない大学に行くよりそちらの方が合理的なのでしょう。
都会の場合なら親が一財産築いていてそちらの収入がある程度あれば本人が東大を出ていなくても差し支えありません。子孫に美田を残さずと言いますが並田位は残す方が下手に学歴を付けさせるより良さそうに思います。塾代にお金を使う位なら長くインデックス型信託をやった方が良いということですね。親はよく考えないとダメだと感じます。
第5 そもそも
ところで田舎でも都会でも同じですが、上述のような様々な資産は維持できなければなりません。資産を食い潰せば次代は路頭に迷うことになるのです。それを防ぐにはどうすれば良いか。
それは経済学や経営学や農学を身に付けることではないかと思います。農家の跡取りが農業大学校に行くという話を目にするのはそういう意図があるのでしょう。
家業のある家ではこういう発想に至る傾向が強いように思います。これからはサラリーマンの家庭でも同じ着想で学びを考えないといけないのかも知れません。
親は手堅い株をコツコツ買って、子供には財務諸表の見方をマスターさせる。塾代よりコスパが高いような気がします。
第6 まとめ
塾代にお金をかけずに手堅い株を買って配当金を貰えるようにして、子供には財務諸表の読み方をマスターさせましょう…