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葉桜とセレナーデ
ようやく演劇シーズンのトリが登場しました。
のと⭐︎えれきの登場です。
この演劇はのとえれきがごまのはえさんに書き下ろしてもらった脚本。ごまのはえさんが彼らの今までの舞台を観て書き下ろしたと言うのも一つのポイントかもしれません。
演劇ユニットのと⭐︎えれき。
二人の(いつも)ガチンコのお芝居。
迫力がありすぎて、今回は小林エレキさんの自分で自分のほおを殴る芝居があまりにも強くて音も凄くて実際に赤くなっていたので本気で心配になっちゃいました。1秒足りとも目の離せないお芝居でした。
能登英輔さんが子なし役で小林エレキさんがお父さんと言う現実とは逆の設定も肝だと思います。
能登英輔さんが子どもを扱った事が無いはずなのに、子どもの扱う仕草にリアル感があるのは、ポコ太ちゃんをYouTubeで見ていたりするからでしょうか?抱っこする仕草がとてもお父さんしてて子供がいない設定のはずなのにと心で突っ込んでしまいました。
病院の駐車場で出産を待ち続ける二人男。
チンピラ風なシャツで父らしき男とここで待っているのか何故かわからない男とのお芝居。
何故か力み、叫び、走り回る。
本人たちは真剣なのだが、滑稽だ。
役者のステージからのまっすぐな客席への瞳がその真剣さを強固なものにする。
瞳の向こうには草野球をしている少年がいるらしい。
音響もライティングもさすがだなあ。
横尾さんの演出の力も加わって、普段ののとえれきよりのとえれきしていたように思えましたが、20年一緒に演じてて馴れ合いの部分があったからそこを直されたとアフタートークでおっしゃってました。
葉桜の頃にしては桜が舞っていたような気がしますが、出産のイメージから桜が舞っていたのかもしれません。
初演より書き直されて、今回はニューバージョンです。
何回か「のとえれき」を踏まえている方が楽しめるのかもなと感じます。
二人の熱いパッションをぶつけ合うシーン。
劇中何度もあってはらはらするのものとえれき舞台の鉄板部分なんだよね。
産婦人科の看護師役でナガムツさんが出てらっしゃったので味わいが深い声で良かった。
ダブルキャストで看護師役は福地美乃さんは能登英輔さんの奥さん。
福地美乃さんの看護師回も見たいなあと思いました。
演劇シーズンがこれで今年は終わりなのですが、色々な劇団があって演技がうまいってどこからであって、演劇の構成要素も歌やダンスが混ざっているものもあれば、このように二人の演技だけで面白いのもあり、面白い演劇を作り上げるのって何なんだろうと思わせるラインナップだったと思います。
最後に会話劇で凄い面白いって古典的だけど役者の力量に頼る部分で全てそこに掛かってくるので、そこを乗り越えていく「のと☆えれき」はやっぱりすごいなあと感じました。
ごまのはえさんも脚本を書いている最中にコロナ下、二人目のお子さんが生まれた事でこんな「男性から見た出産」と言うお芝居が生まれたのですが、股に子供が挟まっているというのは男には衝撃を感じますよね。
追記ですが、のとえれきさんはファンと飲む企画もやってらっしゃって一瞬参加を迷ったのですが、俳優さんを目の前にすると「舞台の上の俳優さん」に何を話して良いのかわからず、結局参加は止めたのですが、いつかは参加したいと思わせてしまう俳優力のあるお二人です。
2024年8月24日から31日まで。
演劇シーズンの鑑賞した券があると当日券扱いにはなりますが500円割引になります。
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