《アンダースロー考察》シリーズまえがき
はい。こんにちは。
野球についての不定期シリーズ開始です。
アンダースローについて、僕の感覚を文章にしてまとめておきたいと思いまして。需要がないものを書く遊びも僕はしたいわけで。
いや、ごくごく一部の人には需要があるのかもしれませんけど。アンダースローの投手の人口は本当に少ないですからね。
まあ、とにかく、アンダースローについての文章を書きます。
僕は小学校から野球をしていて、中学で投手を始めました。
「お前、横から投げたらどうだ?」という中学野球部の監督の一言で、僕の野球人生は上からボールを投げない道を辿ることになりました。
まず、中学の時点ではサイドスローだったんです。
あ、思えば、小学生でグローブを買って貰ったときから、遊びでやってたんですよ。サイドスロー。だから、違和感なくサイドスローの投手として、マウンドに立つまでには至りました。
高校の野球部に入って、監督から次の一言が僕に届けられます。
「お前、もっと腕を下げて投げたらどうだ?」
この一言で、僕はアンダースローに転向しました。
しかしね、ここで大問題です。
アンダースローの指導者って、本当に少ないんですよ。長年のアンダースロー経験者として指導ができる人は、近隣の高校含めても本当に皆無でした。
ネット文化の発達していなかった当時は、そこいらの本を買うしかなかったわけですけども、投手理論について書かれた本を買っても、アンダースローに関する記述はほんの十数ページあれば万々歳です。それに、考えて実践してみて、辿り着ける範疇の記載ばかりなんですよ。
正直言いますが、読んでて「一回考えたことあるんだよなあ、それ」となってしまいまして、再確認として読んだ部分がほとんどです。
結局、僕は一人で研究するしかなかった。
今でこそネットの文化が発達し、野球に関する動画や情報は溢れるほど生産され、「ああ、これ現役の時に知りたかったなあ」と思う理論に出会える確率は増えました。
しかしながら、しかしながら、です。
どうでしょう。試しにYoutubeで「アンダースロー」と検索してみましょう。いや、してみました。
『アンダースローのすげえ変化球!』的な動画はよく出てくるんですよ。あとは、『このアンダースローはすげえ綺麗だぜ!』みたいな動画。
困りました。
詳細な理論がありません。
アンダースローに関する詳細な考察がありません。
あと、見受けられるのは『アンダースローのススメ』みたいなやつです。アンダースローとはなんぞや、アンダースローの利点欠点ってなに? みたいなやつです。利点欠点が大まかにまとめてある類の記載です。
そして、結論は「ほんじゃ、アンダースローやってみようぜ!」で終わるんです。いや、それでいいんですよ、投球の全ては定式化されてないわけですし、人間がやることですし、進化しますし。
あ、もちろん、多少その先をかじったのもあります。けれども、実践──リアルタイムの試合で使えるものかと言われると、例示が少なかったりします。それに、中高生のアンダースロー投手が葛藤する内容にあまり触れられていないのが、僕の悩みでした。
じゃあ、書きましょう。
僕の見聞きし、体験した範疇に限られますが、アンダースローについてまとめた記事をごっそり書いてやろうと、そう思った次第です。
どこかの誰かが、奇跡的に僕の記事まで辿り着いて、「アンダースローを始めたんだけど、どうしたらええねん!」って憤慨や葛藤に対して、僕の文章と一緒に考えてくれたら嬉しいなと思います。
もちろんですが、僕はプロでも無いし、有名高校のエースだったわけでも、何でもありません。
ただ、アンダースローで15年以上、投げただけの人です。
期待に添えるような内容が書けるかは、なんとも言い切ることができませんが、僕の見聞きし体験した精一杯の内容を詰め込んで、誰かのアンダースローから放たれた変化球が、打者を討ち取ることにほんの少しでも関与できれば、最高に満足です。
僕はその現象を観測することができませんが、それでも、僕は書いておこうと。
(ちなみに渡辺俊介さんの本は、アンダースローについてかなり詳しく書かれた本です。まずはこちらを読むことをオススメします。)
それに僕が中高生の頃に当たった葛藤についてを記事にすることが多いと思いますから、当たり前のこともたくさん書きます。
とにかく僕がやりたいのは、個別具体的な例示です。アンダースローについての一般論の確認から、その次のステップ──個別具体的な例を挙げて考えること──が、アンダースロー理論を誰か偉い人がまとめてくれるための第一歩だと思っているので。
ちなみに、各回の主題等は事前に全く決めていません。
思いつく順に、一つ一つの事実を整理しながら記載したいと思っています。本来であれば、体系的にまとめてある方が良いのかも知れませんが、「思いつく順」って、それはそれで当てになるときもあるなあと僕は思っているので。
前書きで1記事使ってしまいました。すみません。
それでは、アンダースロー考察シリーズ第1回『加速度0を操る(仮)』でお会いしましょう。
おしまい。またね。
僕の書いた文章を少しでも追っていただけたのなら、僕は嬉しいです。