一生実家暮らしかもしれない その13

初診からは処方された薬の効果を確かめるために1週間に1回通院していた。

当時の私は人間関係に悩み苛立っていて、診察の度にその人の愚痴を言っていた。

学生生活も終わり、仲間はそれぞれの道へ進んでいき、私は話し相手というものを失いつつあった。

だから診察で先生にばかり愚痴をこぼしていたのかも知れない。

この頃は同時に「働いてお金を稼がなきゃいけない」という焦燥感に駆られていた。

家に毎日いて休むということができなかった。

だが働く気力も体力もなく、時間だけが過ぎていった。

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