かわいくない私も抱きしめてあげたい
こんにちは!SOGI研メンバーのあやかです。
もう7月!とにかく暑い!湿気!日焼け!虫!
夏の嫌いなところをあげたらキリがないのですが,(夏LOVE♡な人がいたらすみません)今年も夏と健気に付き合っていこうと思います。
昔は夏が好きだった気がするけど,
なんで今こんなに夏を恨んでいるんだろう?
ちょっと真剣に考えてみました。
暑いから半袖を着る。でも半袖から見える自分の太い腕が嫌い。
毛を剃るのが面倒くさい。
湿気で髪型が崩れる。
汗で化粧が崩れる。ベタベタする。臭いケアだるい。
元々地黒なのに,これ以上日焼けしたくない。
などなど…
こうやって挙げてみると,見た目に関係することばっかり。
私だって見た目なんて気にせず,🌻HAPPY🌺で☀️HOT🏝️な夏を思いっきり🌟ENJOY🎶したいのに!!!!
ということで前置きが長くなってしまいましたが,「容姿」に関するテーマとして、ルッキズムについて書いていきたいと思います。
ルッキズムってなんぞや?
ルッキズムとは,人の価値を外見だけで測ろうとする差別的な考え方や言動のことで,外見至上主義ともいいます。
1960年代にアメリカで始まった肥満を理由とする差別への抗議運動「ファット・アクセプタンス運動」の中で使われたのが始まりと言われています。
その後,外見を理由とする差別などをなくすための運動や研究,メディアなどで広く使われるようになりました。
しかし,日本で頻繁に使われるようになったのは比較的最近のことです。「ルッキズム」は2022 ユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされるなど,急速に広がっています。
しんどいぞ,ルッキズム
私がはっきりとルッキズムを意識するようになったのは中学3年生のときでした。
ふくよかな体型の子に対し,とある同級生が陰で
「デブじゃん!醜い!恥ずかしくないのかな」
と言っていたのを聞いたのがきっかけでした。
私自身が元々体型にコンプレックスを抱いていたこともあり,その言葉はグサリと心に刺さりました。直接自分に言われたわけではないけれど,私が自分の容姿を嫌いになるには十分すぎるほど鋭利な言葉でした。
そんなこんなでルッキズムと付き合い始めて6年目ですが,私の場合,「対自分」のルッキズムが激しい。
家族や友達,パートナーの容姿はあまり気にしていない。その人の優しいところ,一緒にいて楽しいところ,頑張り屋なところ,雰囲気など,内面が好きだと胸を張って言える。
だけど,自分にはそう思えない。
見た目が全てじゃないってわかってるけど、自分が許容できる基準を満たしていないと怖くて仕方がない。前髪が崩れていないか,今日の服はダサくないか,しょっ中気にしてしまう。
高校の卒業アルバムの写真写りが最悪だった時は,鏡を見ては泣いてを一晩中繰り返し,容姿を理由に当時付き合っていた人に振られるんじゃないかと不安になり(そんな人ではないのに),次の日友達の前でも大泣きするくらい,私は私の価値を容姿だけで決めようとしている。
私の周りにいてくれる人はきっと,見た目で判断するような人じゃないのにね。
そういう時代?
少し話は戻ってしまうけれど,ルッキズムが流行語になるって結構歪んでる時代だなと思います。元々は見た目による差別を批判するための言葉だったのに,今ではそれが「見た目が大事ですよ」「美しさは正義ですよ」なんて顔して世の中を漂っている。なんという皮肉。
SNSは特にルッキズムを加速させているように感じます。
TikTokでは美しくて華奢な女の子がかわいいダンスを踊っていて,韓国アイドルのような体型になるための筋トレやサプリメントが紹介されている。
Instagramではインフルエンサーの投稿が「美男美女カップル✨羨ましい!」なんて称賛されて,「垢抜けるためにやるべき事」「-●●kgして人生変わりました」なんて投稿にたくさんのいいねがついている。
Xでは芸能人のビジュアルが常に批判されていて,「整形」「不細工」「太った?」なんて声が飛び交っている。ついにはAI美女が誕生してしまった。
そんな言葉たちに常に曝されていたら,ルッキズムに陥ってしまうのも仕方ないように感じてしまう。ルッキズムを肯定するわけではないけど,見た目でしか評価されない,美しく在る事が1番重要と考えてしまうのも無理はない。SNSで聞こえてくる声たちは,私たちの価値観を広げているようで ずっと狭い型に押し込んでるんじゃないかな,なんて思ったり。
私たちに必要なのは,一旦「それってあなたの感想ですよね」って冷静になってみることなのかもしれない。
味方はいる,きっと。
ここまで ルッキズムがしんどい!という私の鬱憤をばーーーーーーーっと書いてきました。
ラジオじゃないけれど,ここで1曲紹介させてください。
(G)I-DLE "Allergy"
初めてこの曲を聴いた時,すごく衝撃を受けました。韓国語はわからなかったけれど,サビの「どうして私はかわいくないの?」「あの子はかわいくて,なんでも持っている。どうして私はあの子じゃないの?」という歌詞が,まるでかわいいあの子を羨んでいる自分のようで一瞬で心を奪われました。
「正面で見ても 横から見ても 下から見てもいい女で困っちゃう」なんて思えたことは一度もない。
でも,そんな私の味方になってくれる音楽があった。その事実がすごく嬉しかったし,すごく救われた。
良かったらYouTubeで「Allergy 日本語字幕」で検索して聴いてみてください。
ルッキズムはつらいし,しんどいけれど,そんな私たちに寄り添ってくれる音楽や作品,文学はあります。もちろん,見た目に関係なく優しく接してくれる人も。
私がルッキズムに対する愚痴を2000字以上書いても,多分ルッキズムはまだなくならないし,今日も「痩せるためにやめた10の事」は投稿される。
それでも,ちょっとずつルッキズムが本来の目的で使われるようになっていけばいいな,と思います💫
30℃越えの日々が続きますが,
夏の暑さにもルッキズムにも負けず元気に過ごしていきましょーう!☀️💪