#StayHome with Lecture on Aerospace Eng.

オンライン座学(非公式)のご案内

講義担当者

東京都立大学システムデザイン学部航空宇宙システム工学科 教授

宇宙航空研究開発機構 客員研究員

金崎雅博

本(非公式)講義の終に変えて

本レクチャーシリーズは,6月19日を最終回として,一旦終了といたします.受講生には,全回分のコメント,質問へのフィードバックをメール等で配信しました.無事に9回分,お話し出来ました.受講生の各位にも御礼申し上げます.

卒論・修論・博論での研究に向けて:この状況下でも年月は経ち,卒論などの論文に臨むことになります.まず,入試などのように「正解」がある課題が与えられるのは,B3くらいまでで,卒論,修論,博論での研究題材は,指導教官も解決法,答えは分からないことが殆どであることを知っておくと良いでしょう.指導教員は,課題へのアプローチや結果の纏め方,結果からの普遍的心理の発見への助言をしてくれるsupervisorと思うと良いでしょう.
 大学の卒論,修論で問題も答えを与えてくれると思うとがっかりするかも知れません.「エサを持ってきてもらえるヒナ」,的な立場から徐々に卒業となります.卒論,修論に臨む学生さんは,少なくとも僕は,同じ研究課題を一緒にクリアする同僚に少し近づいている存在と思っていますし,この業界に役に立つ結果やツールを発信して巣立つ先輩方も多くいました.
 「研究」においては,結果の良否や充足度合いはテーマによってそれぞれ違いますが,それをどのように説明するかが重要です.プレゼンテーションにおける量的なことの統計的な説明は重要なところですが,なかなか慣れないところかとも思います.無事,卒業に向けて,色々な体験をしておきましょう.

この状況を踏まえて:ピンチを少しでもチャンスにできるよう,無理のない範囲でできることを想像してみましょう.僕も,講義を始められない,学会にも行けず,予定していた火星探査航空機の飛行試験,企業との共同研究も始められず,など色々ピンチだなとは思いました.講義については,お陰様で以前よりオンライン会議はよくやったことから,システムについては相応の知識があったので,後は含めて思った通りの講義をオンライン講義でできるかどうか,でした.今回参加してくださった皆さんには感謝です.お蔭で担当の科目で,課題の量は例年通りで良いかなと言う結論になり,実際にもストレスなく,講義に入ることができました.
 研究活動が始められない点についても,これまでの計算,実験について,丁寧に纏めておく間に当てています.研究で作ったものに拙いところを見つけたり,論文書いたり,研究費獲得のプロポーザルを書いたりしています.本lectureの初めにも話しましたが,何度でも繰り返し同じことでも行うことができる,と言うのは一つの才能ですし,学問を志すなら,自分が凡人であると思うならば特に,身に着けたい能力ですね.

 一方で,あまりに無理をしないことも大切です.本来の活動機会(学業,課外)の喪失は大きいと思われます.僕も予定していた学会で議論ができない,学生さんや研究仲間に合うことができない,と言う点で結構ストレスを受けています.誰が悪いわけでも無い何かが起こってしまう可能性は常にあります.東日本大震災などの際も,しばらく活動の制限がありましたが,それだけでなく人生奪われた方も多くいらっしゃいます.生き延びている以上,是非とも航空宇宙工学はじめ,我が国の産業に貢献できる人材になりたいですね!,少しゆっくりやって行きましょう.一部,課題が多い科目については,内容にもよりますので,頑張ってください.後は,自身でやれることを探してみることもお勧めします.英語の勉強(←おすすめ)は良いですね.後は,最近だとプログラミングの勉強もやりやすくなってきました.他,卒業研究に向けて,論文とか読んでみる,後は筋トレなど体力作りも大事です. 

終りに:それでは,今回の御参加(一部でも)どうもありがとうございました.「#StayHomeだとか,Social Distancingと言うフレーズ,令和の初めの方にあったよね,懐かしい」と将来なると良いですね.今回の件で,実験などでなければ,オンラインででも学生さんと話をしたりすることに大きな支障はないことが分かってきました.これは,夏休みに帰省しても,旅先でも,前後の予定がタイトでも,状況に応じたスタイルで少し教員の話を聞くことができるということを意味しています.状況に応じて,何か企画するかもしれませんが,理由は今回とは違う方が良いですね.まずは心身ともに健康第一で,感染症の他,熱中症だとかも当面気を付けましょう.

概要(終了)

*当日朝までに,講義用ZOOMのURLが届いていない方,連絡ください.

*継続のご要望を頂きましたので,まずは自宅で連休を過ごす方向けに,5月4日月曜15時~より開催いたします.

*自宅からの接続を基本とします.それ以外の場所からは繋がないでください.また,複数人数での端末共有による履修も禁じます.

4月中非公式オンライン講義(座学)" #StayHome with Lecture on Aerospace Eng."を実施しようと思います.

目的は,

「金崎が実施するオンライン講義の方針の予告・4月~5月大学に来られない学生さんの知的好奇心を満足するような,今後の学習モチベーションにつながるような,かつそれなりに役に立つ,普段の講義では話さない内容の提供」

です.COVID-19による教育に関するピンチをチャンスに変えるべく,”オンラインならではできる講義”を研究したいとも思っています.例えばチャット機能を使って,双方向性を高められることなどを期待しています.

 履修対象者は,東京都立大システムデザイン学部航空宇宙システム工学科および,その卒業生,研究科在籍者,もしくはこれに該当する方の紹介者,のうち履修を認めた方とします.(広くZOOMのURLは配布しません.)

 履修方法は,tmu.ac.jpのメールアドレス(フリーアドレス不可)で希望を金崎に送ってください.(研究室学生はいつもの連絡手段で結構です.)反映できるか分かりませんが,「この日程なら」と言うことを書いてくださっても構いません.名簿等で,在籍が確認できれば,ZOOMアドレスを渡します.

 日程は,5/4(月)15:00-から,Q&Aの時間含めて90分程度を予定しています.

教科書的な話はせず,僕が日頃考えていることや,研究の中での経験を雑多にお話しします.チャット機能で,双方向的にコミュニケーションがはかどればと思います.

(*ZOOMで悪意の第3者が乱入してくるような場合は,即時講義を打ち切りますので,URLは他の人に漏らさないようお願いします.)

(*万一の通信などのトラブルについてはご寛容ください.次に活かします.)

(*緊急時の座学機会の提供と言う位置づけですので,正課の講義に対して,きっちり整理した内容でないことはご理解ください.ぐだぐだになる可能性が0とは言い切れないかも?)

講義内容(終了)

4/27(月)15:00-「①自己紹介」「②オンライン講義の説明」「③研究活動の話」「④惑星圏探査ドローン検討プログラムのご案内」「⑨研究者とは?種類・なり方,研究者の日常(1)」

4/28(火)16:00-「②オンライン講義の説明」「⑤航空宇宙関連クイズ」「⑥航空宇宙の研究とは?」「⑦発想の転換」

4/30(木)15:00-「②オンライン講義の説明」「⑧火星で無人機?ドローン?」「社会人からのメッセージ⑩」「⑨研究者とは?種類・なり方,研究者の日常(2)」

5/4(月)15:00-16:30「⑪データ分析(データマイニングとは?)」「⑫レポートなどであんまり怒られないグラフ作成」「⑬多目的最適化結果に対するデータ分析例」

5/22(金)17:30-18:30「⑭多目的最適化と航空宇宙工学への応用」

5/29(金)17:30-18:30「⑮近似最適化と,空力制御デバイスへの適用」(内容変更となることがあります.)

6/5(金)17:30-18:30「⑯有翼式の宇宙機(火星探査航空機,有翼式ロケット)」(内容変更となることがあります.)

6/12(金)17:30-18:30「⑰巡回セールスマン問題とスペースデブリ投棄衛星の会合軌道最適化」(内容変更となることがあります.)

6/19(金)17:30-18:30「⑰なるべく怒られない論文の書き方・プレゼンの作り方(高揚力翼やハイブリッドロケットなどに関する実際の論文,プレゼン例から)」(内容変更となることがあります.)


*「②オンライン講義の説明」は毎回同じです.なお,金崎のやり方ですので,他の講義についてはその担当の先生の指示に従ってください.

*「③研究活動の話」では金崎のInstagram投稿を眺めつつ,国際会議の様子,JAXAやNASAでの話を雑多にします.

*⑨⑰は金崎の体験に基づきますので,主観的な話も入っています.あくまで参考に.

成績など

正課科目の単位にはなりません.また,エアフレームデザイン概論などでの加点にもしません.

Q&Aコーナーを設けます.簡単な感想文をお願いしたいと思います.

履修上の注意

履修者は注意点などをご理解いただき,kana[-at-]tmu.ac.jpまでtmu.ac.jpなどの組織メールアドレス(フリーアドレス・商用アドレス不可)で希望を送ってください.日程的な意見も書いて頂いて結構です.

全ての回に参加されなくても結構です.

5月4日の回より,Kibacoへの自己登録は不要です.

履修前に,配布するURLから資料をダウンロードしておいてください.

ZOOMアドレスはメールでアナウンスします.ZOOMの使い方などを検索して,予習しておいてください.

正課内での講義は,通信容量セーブのため,皆さんからの画像は求めませんが,今回は息抜きを兼ねての座学にしますので,是非皆さんもwebカメラをご用意ください.(ご自宅の生活が映るなど,プライバシーに注意.カメラの利用は任意です.)

ただし,講義中60分程度は,チャットのみで学生さんには発言等して頂きます.全体にチャットをしずらい方は,「送り先」を金崎に指定して送って頂いても結構です.

その他,口頭での質問などある方は,その模擬の前後でお話しください.(正課の講義では,事前の相談の無い口頭での質問は聞き漏らす可能性があるので,行わない予定です.金崎に何か聞くなら今?)

人数は20人程度を上限とします.上手くいって,正課のオンライン講義開始後もご要望と僕の時間があれば,この座学に関しては正課の講義とは別に延長など計画します.

研究室ゼミもZOOMで行っていますので,申請の上聴講いただけます.





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