僕の実現できなった夢は「パパとお酒を呑むこと」「高校球児になること」です。
今日は特別な日なので、僕が死ぬほど後悔している実現できなかった夢の2つ、「高校球児になること」、「パパとお酒を呑むこと」について書きます。
野球少年時代
僕の両親は僕が生まれてすぐに離婚している。母、父、兄、僕の全員で暮らしことは記憶にない。野球の町であることと、大好きだった父の影響で、兄が野球をはじめ、兄の後ろをついていくような形で4歳ころから僕は野球を始めた。小学校入学と同時に、少年野球団に入部し、野球ばかりしてた。父は地元では少し名の知れた野球人だったため、熱心に指導してくれ、小学4年でレギュラーになり、小学5年のころには上級生8人+自分の9人で県大会ベスト4を達成した。
当時から父との関わりは野球のみ。父が少年野球のコーチをしていたこともあり、平日の練習では自分だけ厳しいノックが行われ、休みの日には父の家に行き、野球を教えてもらった。
野球少年として育ち、小学校を卒業した。小さいころから海外留学経験のある叔母の元で英会話に通ったり、公文式を学んだりしていたため、周りの子よりは頭がよかった。大分市内の中学校に中学受験しては?と母親から助言された。けど自分は地元のメンバーで野球すること以外考えられず、地元のメンバーであれば県内トップクラスも狙えると思い、そのまま地元の中学校に進学した。
父が癌になった
中2の秋、1つ上の先輩の最後の試合が行われ、自分たちが最高学年となった。その頃、父親が癌で入院した。
正直入院したのがいつだったかとか時系列は覚えていない。覚えているのは休日になると電車で30分、徒歩10分くらいかけて市外の病院にお見舞いに行っていたことだ。日に日にやせていく父を見ながらも、感動ノンフィクションドラマとか医療ドラマとかが好きだった僕は、癌なんてどうせ直るだろうと思っていた。
中2の3月、父が重態だという知らせを受け、夜病院に向かった。意識がもうろうとしている中、自分が声を掛けたらかろうじて返答があった。最後の会話が何だったかは覚えていない。どうせ野球の話だろう。
父が他界した。40歳くらいかな。年齢は知らない。
父が他界して3日後、中学校の県大会があった。父の葬式に来てくれた優しいチームメイトとともに試合に出た。相手は格下であまり名前の聞いたことのないチーム。全く打てなかった。負けた。試合が終わって号泣してた。試合中から泣いてた。打てなかったらピンポイントでダメ出ししてくれる父がいない。虚無感。
父の影響で野球を始めたものの、いつの間にか野球が大好きだったので、野球で活躍しているところを見せるのが亡くなった父への恩返しだと思った。
その後中三になり、甲子園経験者の地元では有名な指導者がコーチに就任し、大分県大会では優勝した。そして引退した。
父の癌は末期だったため、新薬投与などの可能性の少ない治療法しかなかった。僕はその状況が嫌だったため、医者になることを決意し、野球部引退後猛勉強し、県内ナンバーワンかつ、医学部進学率が高い高校に入学した。
高校に入学し、もちろん野球部の見学に行った。県内でも少し有名だった同期もいたため、魅力的に感じたが、ここで僕は医学部進学と野球部入部を天秤にかけた。野球部に入部すれば忙しさから医学部に入れないと思っていた。また、高校の受験勉強で野球と少し離れ、父に見てもらうために今まで野球をしていたのだと認識してしまっていた。天秤にかけて野球部に入部することやめた。これが人生最大の間違いであり後悔となった。
高2の夏、医学部進学をあきらめた。学力が低いこともあったが、目の前で救えない命が一定数あることを踏まえ、医者という職業に就く勇気がなくなった。その頃、甲子園予選があった。母校は強豪だったため、大分県ベスト4にまで進出した。野球を楽しんでいる同期の応援をした。地元の友達もベスト8まで残っていて、球場で出会う。野球を楽しんでいる友達がくそうらやましかった。
僕の実現できなかった夢は、「パパとお酒を呑むこと」と「高校球児なること」だ。
自戒
後悔は一生残る。今でも夏が来るたび、高校球児がうらやましく思う。中2のとき、もっと頻繁にお見舞い行けばよかったなとか、定期試験前も勉強さぼって会いに行ったらよかったとか。成人式の袴姿も父に見せたかったし、一緒に缶ビールを呑みたかった。
もう人生で後悔はしたくない。大学生のうちにどうしても留学したかったから、学園祭実行委員会で忙しい中でもバイト頑張ってお金貯めて短期留学した。たった1ヶ月そこらやけどめちゃめちゃ楽しかった。
就職だってそう。研究職に就くビジョンややりがいが見えなくて、大学院進学率95%の学部から、学部には関係ない業界の企業に就職を決めた。
ここまで読んでくれた方へ
伝えたいことは1つ。後悔ない選択をすること。23歳の若造がうるさいって思うかもしれませんが、後悔って一生残ります。一生消えません。
優柔不断であることが自分の中で少しコンプレックスですが、今は何か岐路に立たされたり、選択をする場面では、後悔するか/しないかを基準にして選んでいます。よく言われてるけど、「やらない後悔よりやる後悔」。これ本当です。
最後に
自伝みたいになりましたが、自戒の念を込めて後悔ない人生を送りたいと思っています。たぶんこれはめちゃくちゃ難しい。
今日が父の命日(9回忌)であり、また大学を卒業し、社会人になるというターニングポイントで、自分の人生の最大の後悔を振り返りました。「なぜ高校野球やらなかったの?」と今でも聞かれることはありますが、こういった理由です。あの頃は強がって「坊主にするのが嫌やったわー」とか言ってたな。
現在の夢は、「パパになり、こどもとお酒を呑むこと」。
そのために健康に過ごします。
野球大好きなんでみんな誘ってください。
みなさん親は大切にねっ。