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三国志、孔明の一生を見届けた。
※ネタバレ有り
『パリピ孔明』のアニメを見、漫画を買い、挙句の果てには図書館に通い、本家三国志(演義)の本を手にとった。
私の中で、孔明ブームが巻き起こっていた。
孔明めあてで読んだから、範囲は、三顧の礼のところから、五丈原のところまで。それでも、長く、大ボリュームだった。
『パリピ孔明』でも、本家の方でも、孔明は面白い。思わず笑ってしまうところもちらほらあった。
まさか、三国志のような、いかにも堅そうな歴史物語に、笑ってしまうような面白い場面があるとは、意外だった。
孔明が軍師デビューを果たして、赤壁の戦いの前に孫権らのところに赴いた時、魏に攻め入るべきか否かの議論の中、孔明が場を弁えない、奔放な言動を取る。
敵陣の武将たちの怒りをのらりくらりと交わして、真理を付く。
これには、いろんな意味で「すげぇ」と思う。
ある戦で、敵を欺くため、あちらこちらで、太鼓を鳴らしたり、音を出したりして、敵を困惑させる。そして、山の方から音がしたかと、見上げれば、そこには、劉備と孔明が酒を酌み交わしていた。
これに、敵将は大激怒。
戦というのは、緊張感を持って行われるという認識があったが、上の場面には、それがまるで無く、呆気にとられてしまった。
孟獲とのやりとりも面白かった。孟獲は、七度に渡って、孔明たちのところへ攻めて行った。
あの手この手で、攻めていくが、立てた策は読まれ、妙な武器や猛獣たちを使っても、それを跳ね返され、結局負けて、孟獲は捉えられる。
中でも面白かったのは、孟獲軍が蜀軍の陣地へ赴き、罵詈雑言を浴びせたり、腹踊りをしたりと、蜀軍を煽りまくる。それが何日も続き、趙雲ら諸将は怒って、出陣を願いでるが、孔明は首を横に振る。その最中も、孟獲軍の煽りは続く……。
やがて、相手に疲れが見えたとGOサインが出ると、将達は大歓喜で、蜀軍の指揮はぐんとアップした。
何だか、馬鹿らしく思い、笑えてくる。
そして、捕らえられた孟獲と、孔明のやりとりも、ジワリとくる。
「これで×度目だ。いい加減、諦めたらどうだ」
「今回は、私の失敗ではない。次こそは、必ず蜀を取ってやるぞ!」
こんな感じの会話が、七度と続いた。
孟獲は、何だか間抜けだが、七度も攻めてきた孟獲を殺さず、しかも兵たちとともに、酒や料理でもてなした孔明の度量の大きさが窺える。
孔明推しの私だから、司馬懿が出てくると、滅入ってしまった。
劉備、関羽、張飛ら有力な武将が次々に亡くなっていく中で、劉備の想いを受け継ぎ、六度に渡って魏を攻めていった。
涙を流す場面が多く、それでも指揮官としての業務をこなし、最後の最後まで、その責務を全うした。
度重なる悲しみや、激務によるストレスによって、病に伏してしまった。
死にゆく時でも、部下たちに今後の行動などを伝えた。
これは、演技の話だが、孔明はまさに天才で、カッコいい人だ。
(五丈原で亡くなった後、渋谷に転生してパリピになるのは、また別の話)