THE FIRST SLAM DUNKを見てきました(若干ネタバレあり)
新型コロナウイルスでの規制が解除され、どこを行っても人、人、人!!の2年目のゴールデンウィークも、昨日で終わり。
終盤戦辺りで天候が怪しく、そして、北陸で震度6強の地震が起きたり、最終日の昨日は(全国的に)大雨でプロ野球も中止になったりしましたが、いかがお過ごしでしょうか。セキモトカナタです。
さて、私の今年のゴールデンウィークは、カラオケから始まり、久々にボウリングをし、国道163号線を制覇したり……と、楽しかったのですが
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今から見に行った映画(=声優陣が総入れ替えで賛否両論が出まくった『あの』映画)の感想を書くんだけども、この作品のファンの人はもちろん、新しい声優陣に対して文句がない人、ネタバレしたくない人は、ここで回れ右して帰ってください。そして、(うっかり)この感想を読んでしまった人は、
『まぁ、そういう意見もあるんだなぁ』
と、思って頂けると嬉しいです。
あと、この事でやり合いたい人は他所でやって下さい……ええ、本当にこの件に関しては賛否両論あるので、どっちも正しいんですよ……
約30年振りの新作だと、やっぱり期待はするよね
皆様は、『スラムダンク』というマンガをご存知でしょうか。
『スラムダンク』というマンガは、『週刊少年ジャンプ』に連載されていた井上雄彦先生の作品で、バスケットマンガの最高峰とも言われる作品です。
そのマンガがアニメ化されたのは今から30年前の1993年。そのアニメが約30年振りに新作劇場版アニメとして制作される─────と聞いたのは、今から約3年前の2020年の冬。
しかし、原作者である井上雄彦先生のこだわりなのか、制作側の東映アニメーションが仕掛けたプロモーションなのかわからないが、制作に関する情報がこれでもか!!という位出てこず、また、スラムダンクの主要キャラクター5人の声優はもちろん、今回の作品に関する声優陣が公表されずのまま、映画の公開1ヶ月前、東映の公式YouTube上で発表された情報で、ネット上では大炎上騒ぎとなった。その騒ぎを見た私は、
(´-`).。oO(これ、やり方間違えたな……
と、思った。
というのは、スラムダンク自体、前回のアニメ化より約30年経っての新作。それも映画。当時の声優陣はバリバリ活躍中の人もいれば、引退したり、亡くなられた人もいる。それらのメンバーを集めようとしても出来ることは限られているので、これは声優陣は総入れ替えだろうな……とファンは覚悟はしていたと思う。
おまけに、映画の興行的なことを考えれば、ある程度情報公開を絞っておきたかった、という製作者側の思惑もあったのだろうが、
それだけ作品に関する情報が少ない、
ということは、(当然)当時の声優陣で
アフレコをしている
とファンが思うのは、至極当たり前の話だろう。
あと、映画の前売り券の売り上げも上々だった所を見ても、
スラムダンクの新作が映画になる!!
しかも、当時の声優陣で!!
という期待値が高かったんだと思う。
が、蓋を開けてみたら、
主要キャラクター5人の声優陣総入れ替え。
(※この段階でも映画のストーリーは明かされず)
おいおい。ファンは新しい声優陣になる事はある程度覚悟していたけど、
あの『スラムダンク』の新作が
当時の声優陣で制作されていると
期待してたんだぞ。
なのに、公開直前1ヶ月前になって、
『声優陣総入れ替えです!!』
って言われて、『はぁ?!』となるのは
当たり前の話じゃないのか??
この作品に思い入れがある人はもちろんのこと、約30年前のアニメを知っている私からしても、今回の件だけは無いと思いました……ええ、ファンに不信感を抱かせるプロモーションはやっちゃダメだよ……
で、肝心の映画はどうだったの??
そんな暗雲立ち込める中、2022年の12月に無事に映画が公開され、その映画を見てきた人達から『とても良かった!!』という声が届き、肝心のストーリーも少しずつ明らかになってきた頃。
原作を全部読んでて、アニメも見ていた主人と共に行ってきました。
今回の話のメインは、原作屈指の人気の話であるインターハイの山王戦。そこに作品のメインキャラクターである宮城リョータの過去の話を絡めながら話が進んで行くのだが、全体的に重くもなく、軽くもなく、劇中のBGMも流行りだからといって変に人気アーティストを使うことをせず、結構ゴリゴリのロック系。映画としての完成度は高く、とくに試合の終盤の追い上げ、逆転、再逆転、ここ!!というタイミングで、映画のメインテーマ曲である『第ゼロ感』がかかる演出。
本当に作者である井上雄彦先生のやりたいことが出来ていて、『もうひとつのスラムダンク』として見る分には、このエピソードはありだな、と思ったし、(私の中で)懸念材料だった声優陣も、『それ』だけがピッタリ当てはまれば問題なしだった。
へ??声優陣総入れ替えしたのは年月が経ってるからしゃーない、と思ってたんじゃなかったのか??
ええ、映画を見る前は私もそう思ってましたよ。
この『スラムダンク』という『作品』の
本当の主人公である
『桜木花道』の声を聞くまでは。
『スラムダンク』という『作品』の主人公は、やっぱりアイツなのよ
さて、今回の映画の主人公は『宮城リョータ』
キャラクター的には、チャラいけどもチームを引っ張っていくタイプで、ポジションはポイントガードです。
そのリョータを中心に話が回っていくのだけども、本来は『桜木花道』という『オレサマ』タイプのふてぶてしい奴が主人公であり、その桜木花道の『成長物語』なのが『スラムダンク』の『キモ』なのです。もちろん、この映画の中でもその部分は描かれてます。
しかし、いざ映画を見て、
桜木花道のセリフを聞いた瞬間
(´-`).。oO(この演技で、原作者も制作陣もよくOK出したなぁ……
と映画の上映中、彼──桜木花道が喋る度に
私の頭の中では、
『本来の』桜木花道の声優の声で
ずーっと再生されてました。
そう、今回の桜木花道の声は、木村昴さん。
しかし、私の知っている桜木花道の声は、
30年前のアニメ化の時の草尾毅さんです。
この作品の『キモ』は
桜木花道の自信過剰な言動である訳で、
たとえ今回の映画の主人公が
宮城リョータであったとしても、
やっぱりこいつが
主人公な訳ですよ(ノシ 'ω')ノシ バンバン!!
もちろん木村昴さんが、凄い声優である事も知ってますし、国民的アニメの主要キャラクターを演じていることも知ってます。
けれど、木村昴さんの『桜木花道』というキャラクターに対する解釈違いの声を聞いたら、
(´-`).。oO(これ……制作陣は作者と喧嘩してもいいから、草尾毅さんに頭下げて頼みに行った方が良かったで(ポツリ)
と、本気で思った。いや、マジで。
(´-`).。oO(だってさー、花道の声が聞こえる度に、草尾毅さんの声で脳内再生よゆー!!よゆー!!だったんだぜ??恐らくこの作品に思い入れがキツい人なら、私と同じ状態になった人は、多いかもしれないなぁ……
作品自体は本当に良かったけど
もうね、『スラムダンク』という作品を解っているはずの井上雄彦先生や、制作した東映アニメーションが、
ファンがどんな思いで
この作品を待ちわびていたか、
をわかってなかった。
その一言につきます。
そりゃー、アニメ化されて30年も経っているのだから、声優陣が総入れ替えになるのはファンだってわかっているし、井上雄彦先生が作りたい様に作った作品だから、クオリティが高いのは当たり前なんだけど、例え新作映画だろうがなんだろうが、根幹の部分を間違えるとこうなるという悪い見本になってしまったのが悔しい。
とはいえ、作品自体は本当に良かったので、声優陣総入れ替えがちょっとなぁ、と仰る方もいるでしょうけども、この感想だけを読んで判断するのではなく、1度見るだけでも見てください。
それでどう思うかはあなた次第ですが。