
【エリア代表決定戦ベスト4】トリーヴァゼニス【調整録】
カナタです。
今回はエリア代表決定戦で使用した【トリーヴァゼニス】の解説とその調整録を残そうと考え、記事の投稿をしました。
最近デッキを考えてもあまり記事を投稿したりはしてなかったのですが、今回のデッキは「現状の2ブロック環境を大きく変える」デッキであると考えているので投稿に至っています。
【赤青マジック】微有利
【青緑ジャイアント】有利
【ターボマジック】有利
【黒緑アビス】微有利
【ドロマーコンプレックス】微有利
【黒緑ゼニス】不利
【黒緑ゼニス】のみに不利がつくのものの、それ以外の対面には高水準で戦えるデッキとなっていますので、次週開催される東海エリアと北陸エリアでの調整の参考にしていただければ幸いです。
大型大会は団体戦
今回調整するにあたり、デッキ選択とは別に調整の土台をしっかりしようと考えました。
単刀直入に言うと「団体戦でエリアに臨む」ということです。
まあこんなのは競技シーンでデュエルマスターズをしていれば当たり前のことではあるんですけどこの、当たり前ができていなかったが宮城県です。
宮城県は東北6県のなかでは毎週土日にはどこかしらでCSは開催されているものの、参加人数自体はすごく多いわけではなく、2.4倍以上のCSが開催されることはありません。
それ故にコミュニティ自体は小規模であります。
しかし宮城県のなかでのトップ層のプレイヤーは「我」が強いプレイヤーが多く、小規模なコミュニティの中で各々がバラバラの調整グループに所属しているというのが現状です。
ただ、これ自体は悪いことではなく、お互いに良い刺激になっているのでかなり楽しくCSに参加させてもらってます。
「我」が強いといっても決して仲の悪いわけではなく、良好な友人関係ではあります。
互いに実力を認め合っており、お互いを尊重しているので仲は良いです。(少なくとも筆者はそう思ってる)
CS自体は楽しい。
友人関係は良好。
だから問題はない。
そう考えていたんですけど、大型大会での上位勢の取り組み方や結果の現れかたを見ていて、やっぱり切り替えるべきだなと感じました。
実力が伴っているプレイヤーが人数と試行回数で構築とプレイを最適化していく。
当たり前だけど圧倒的な効率性。
普段のCSは今の関係性で良いけど、大型大会くらいは一致団結しても良いと思いました。
権利戦はだるいと言って参加しなかったプレイヤーもいたなか、今回権利戦から逃げなかった人たちは少なからず全国大会への執着はあるわけです。
皆目標が同じならやれるはず。
そう考えて今回は総勢13人に声をかけてエリア代表決定戦への調整グループを作成しました。
13人、多くはないですけどできるかぎりの人数を集めたつもりです。
「人を集めて大型大会に向けて調整する」
すごく当たり前なんですけど宮城ではあまりやってこなかったことです。
ようやくスタートラインに立てた気はします。
今回一緒に調整したメンバーもここに記しておきます。有意義な調整だったのでまた機会があれば取り組みたいですね。
権利獲得者
Leo(宮城)
カナタ(宮城)
キズナ(宮城)
あべこ(宮城)
はたなか(宮城)
あーしぇ(福島)
しろ(福島)
ぜーた(神奈川)
権利はないけど調整に付き合ってくれたメンバー
かいろはす(宮城)
りお(宮城)
roi(青森)
あららぎ(福島)
調整録1 10月末~11月1週目時点
2ブロックを調整するにあたり、絶対にメタゲームの中心となるデッキがいます。
【青緑ジャイアント】です。

順張りするなら【青緑ジャイアント】は圧倒的なデッキパワーを誇っています。
このデッキに立ち向かえるデッキ自体が【赤青マジック】くらいなもので、まあ参加者は概ねこの二つを使用することが予想できます。
関東で開催ている2ブロックの入賞リストを見ても、
【青緑ジャイアント】>【赤青マジック】>その他
となっており、概ね環境予想としては間違ってないことを確信します。
なのでこちらの選択肢として
順張り
【青緑ジャイアント】
【赤青マジック】
逆張り
【青緑ジャイアント】【赤青マジック】のどちらかに有利でどちらかには5割以上のデッキを作る
というのが選択肢でした。
ただ一発勝負のエリア代表選においては所見殺しによるミスを拾って勝つのがハマりやすいということにまとまり、調整方針は決まりました。
そのため逆張りの選択肢である、【青緑ジャイアント】【赤青マジック】のどちらかに有利でどちらかには5割以上のデッキを作ることを目標に着手しました。
【青緑ジャイアント】に勝つためには・・・①
【青緑ジャイアント】の本質的な強さは、「盤面を取りながらアドバンテージを取り続ける」ということにあります。
こちらとの圧倒的なリソース差を開きながら《同期の妖精》や《アシステスト・シネラリア》で《超重龍 ゴルファンタジスタ》を守って、盤石ながら盤面を作っていきます。
《超重龍 ゴルファンタジスタ》は特に厄介で《蒼き団長 ドギラゴン剣》並みの展開力に加えて、残りさえすれば手札とマナがジャブジャブになってゲームエンド。
また、2コストジャイアント→《チアスペース・アカネ》→2種の《ゴルファンタジスタ》の成長プランでの押しつけもできます。
【ゼニス系統】の盤面を展開しないデッキに対しても、この動きで対応可能となります。
それに加えてアグロ耐性も高く、質の高い受け受け札と《竹刀の超人》による序盤の盤面処理まで可能で、中途半端なアグロデッキでは勝つことはできません。
【赤青マジック】だけは《ボンキゴ・マイム》で盤面処理には抗うことはできるものの、受け札の質が高くて踏んで負けることもザラにあります。
まあこんな感じで隙が無い【青緑ジャイアント】なんですけど、微かな攻略法はありました。
それは「ハンデス」が刺さることです。
こちらが盤面にクリーチャーを置かずに、ハンデスだけしていればアドバンテージ差は開きにくく、「革命チェンジ」による展開を狙うデッキである以上は手札を全て枯らすというアプローチ自体が有効です。
こちらのハンデスが間に合わない序盤の成長プランだけが懸念点であるものの、そこさえクリアできれば勝てる見込みはあるだろうと仮説を立てます。
そこで調整メンバーのあららぎから考案されたのが《ティンパニ=シンバリー》を採用した【黒緑アビス】です。


《ティンパニ=シンバリー》で《悪魔妖精ベラドンナ》をリクルートすることで、盤面残さずハンデスしつつ《絶望と反魂と滅殺の決断》に繋げることができます。
この動きは【青緑ジャイアント】の「成長プラン」を潰しつつ、《絶望と反魂と滅殺の決断》で確実にランダムハンデスを行うことできるので、優位にゲームを進めやすいです。
また、《フットレス=トレース》と合わせることで永久的に《絶望と反魂と滅殺の決断》や《深淵の逆転劇》を打ち続けることができるのでコントロール性能も抜群。
【赤青マジック】に対しても、《ティンパニ=シンバリー》が刺さり《アビスベル=デスロード》という明確なゴールがあるため5割以上の勝負はできました。
【青緑ジャイアント】には有利。
【赤青マジック】には5割。
「【青緑ジャイアント】【赤青マジック】のどちらかに有利でどちらかには5割以上のデッキを作る」という条件も満たせています。
《DARK MATERIAL COMPLEX》が採用されたデッキには不利がついていましたが、それ以外のデッキにはハンデス自体は刺さりやすく環境的な通りも良く、一旦【黒緑アビス】の使用を仮決定として調整を進めました。
調整録2 11月2週目~11月15日(北海道エリア戦前日まで)
ここで環境に大きな変化が訪れます。
【青緑ジャイアント】の構築が変わり始めました。

【青緑ジャイアント】が最強であることは全員の共通認識。
そこでミラーマッチを想定した後ろ寄せの構築に変化していきました。
この構築が変化した【青緑ジャイアント】に【黒緑アビス】をぶつけた結果、苦しい戦いを強いられることになります。
《豊潤フォージュン》→《五番龍 レイクポーチャー ParZero》の動きでこちらの盤面に依存することなくリソースを稼げるようになってしまったのです。
「こちらが盤面を作らなければリソースは稼げない」という前提条件は覆されてしまい、《ティンパニ=シンバリー》のテンポロスも狙いにくくなってしまいました。
《五番龍 レイクポーチャー ParZero》によって手札の質までも保証されてしまった以上、ハンデスは刺さりません。
【青緑ジャイアント】に有利がつかなくなってしまった以上、調整は振り出しに戻ることになりました。
【青緑ジャイアント】に勝つためには・・・②
【青緑ジャイアント】がリソースゲームで有利になってしまった結果、まず誰もがたどり着く結論があります。
一気にリソースを刈り取れば良い。


この結論にたどり着いた人は多かったと思います。
実際今回の東北エリアで【黒緑ゼニス】を使用した人はぼちぼちいた印象です。
実際【青緑ジャイアント】に対してはかなり優位に立ち回ることができ、それだけでこのデッキを選択する理由になっています。
しかし同時に、このデッキを使用することを断念した人も多くいたはずです。
東北エリアで【黒緑ゼニス】の使用者が爆発的に増えなかった大きな懸念点が2つあります。
①【赤青マジック】に不利
まず速度が圧倒的に間に合ってません。普通にひき殺されます。
《死神XENARCH・ハンド》を採用すれば多少はマシになるものの、逆にこれ以外に有効トリガーになり得るものがない。
踏んだとしてもゼニスが出るマナ域に達していないというのも多々あります。
②再現性にブレがある
基本的にゼニスが着地する平均ターンは4.5ターンでくらいです。
《呪怨の頂点 サスペンス》を最速4ターンで出すために必要なマナは、裏向き3枚+黒含む単色マナ1枚となります。
このマナを生み出すためには
《Dの寺院 タブラサ・チャンタラム》or《「この私のために華を咲かすのだ!」》
《シャングリラ・クリスタル》
となるので、そう簡単に毎回揃うわけではないのが分かります。
この組み合わせを同時に引いてるときは強いものの、それ以外のマナブーストの組み合わせではブースト速度が大幅に落ちがちです。
「ブースト速度が遅かったがために相手に動かれて負ける」というのはこのデッキのよくある負けパターンとなっています。
これは前述した【赤青マジック】に不利がついてしまう理由にも直結していて、「速度が間に合っていない」「踏んでも勝っていない」という状況を作り出しています。
そんなわけで僕らの結論として【黒緑ゼニス】を使用するのは厳しいといった結論にはなりました。
しかし、「基盤が全く違う新しいゼニスを作り出すことはできないか?」という考えも生まれます。
ゼニスという基盤が【青緑ジャイアント】に有利がつきやすいのであれば、その基盤を生かしつつ形を変えることで【赤青マジック】とも渡り合えるようにする。
そこでまず着目したのは「2ブロックで使える5000VT」の存在でした。

ロック効果すらないものの、バウンス効果と「ジャストダイバー」は【飛翔龍 5000VT】を彷彿させます。
そして【飛翔龍 5000VT】に欠かせない軽減効果もこいつはしっかり持っています。
コストが10で水晶ソウルなのがミソでマナブーストの要求がとても低いです。
このカードを4ターン目にプレイする場合に必要なマナは、裏向きマナ2枚+青含む単色マナ4枚。
《Dの寺院 タブラサ・チャンタラム》or《「この私のために華を咲かすのだ!」》をプレイしたあとにに裏向きでマナを増やせるカードを使うことができれば達成することができます。
《シャングリラ・クリスタル》に依存することなく4ターン目には出すことができるのです。
ブーストの要求が下がったことで、問題点だった再現性のブレも解決することに繋がりました。
そしてこのカードが出るだけで【青緑ジャイアント】に対して優位にゲームを進めることが可能です。
「ジャストダイバー」持ちで召喚時3バウンスすることで《同期の妖精》をケアしながら多面除去ができます。
しかも、その後相手が再展開しようものなら展開した分だけ手札が増えます。
さらに「ジャストダイバー」終了後も1300という高いパワーラインと「エターナル・K」で処理に困る。
【青緑ジャイアント】側からしたら厄介な要素しか持ち合わせていません。
そもそも3バウンスの耐性もち置きドロソが弱いわけないので他多面でも腐りにくいです。
「黒緑アビス」に至ってはこいつが出たら勝ちます。
ただし、このカードを採用するだけでは【赤青マジック】に勝つことができるようにはなりません。
しかし、青を採用することで【赤青マジック】に対して強いチャージャーを採用することができるようになりました。

アシスター・Mogi林檎は除去できないものの、それ以外の2コストスタートにはテンポを取ることができます。
上面も余ったマナで出しておけば多少の時間稼ぎはできます。
いけるかもしれない・・・
そうして【青緑ゼニス】の制作に取り掛かりました。

結論から言うと【赤青マジック】にが微不利~5割、【青緑ジャイアント】には有利という、なんとか使用できるレベルのデッキには仕上がりました。
デッキのコンセプトとしては、《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》と《哀しみの夜 シンベロム・カタルシス》で超えられない盤面を作りつつ、最終的に《 ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》でフィニッシュするといったものです。
【赤青マジック】【青緑ジャイアント】ともに《哀しみの夜 シンベロム・カタルシス》を超えることがかなり難しいので、フィニッシャーとしては十分なカードとなっています。

【赤青マジック】には《ニアピン・モスキート》や《蒼神龍トライクラブ・トライショット》といった質の高い受け札で受けつつ、《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》の着地を目指し、【青緑ジャイアント】には《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》でコントロールしつつ、詰め盤面を目指していく。
環境2トップへのアプローチは悪くはないものとなっていました。
しかし、環境2トップとある程度戦えるデッキを組むことには成功したもののの、【黒緑ゼニス】ほどのパワー出てないことや、雑多耐性がやや低いなのどの課題も残っていました。
このデッキを組み上げることができたのが11月15日の夜、本番のエリア東北の11月23日まで約一週間、さらに翌日の11月16日にはエリア北海道が控えていました。
調整録3 11月16日(エリア北海道当日)
導き出された結論
「ベスト4は【青緑ジャイアント】か【赤青マジック】だろう」
そう予想していたのですが、大きな誤算でした。
全国大会2024北海道予選 準優勝🥈😭🌵
— セキボン🌵@YouTube (@sekibon281) November 16, 2024
使用 ターボマジック
システイス採用で、グレート流星弾込みで「受けて返す」ゲームを作りやすく。4マナで素出し3体止めもそこそこやる
デッキ選択はかなり満足、ただちょっと無理してでもアメイジン3採るべきだったかも
応援ありがとうございました!😭 pic.twitter.com/06wD28JWSH
【ターボマジック】の準優勝。
一発目のエリア代表決定戦ということもあり、次週のエリア東北で【ターボマジック】増加する可能性は否めません。
早速【青緑ゼニス】とぶつけるものの、【ターボマジック】が圧倒的に優位という結果に終わりました。
「また振り出しに戻ったか・・・」と意気消沈していた夜、調整メンバーとの調整を兼ねた通話でふと出た一言で運命の歯車が動き出します。
「なんかベスト16にトリーヴァいますね。」
エリア予選の予選全勝。本線1没のトリーヴァゼニス。
— 大谷 (@sh_run_int1) November 16, 2024
ソリューションをあなたに。 pic.twitter.com/DSJEpxckcE
このリストに感銘を受けると同時に新たな仮説が生まれます。
「【青緑ゼニス】に《聖霊超王 H・アルカディアス》と《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》を入れるだけで全てが解決するんじゃ・・・」
今までやってきた自分のDMに対しての勘が囁いていました。
この仮説は答えであると・・・

・《蒼神龍トライクラブ・トライショット》と《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》の両刀による対【赤青マジック】への圧倒的な受け性能。
・《聖霊超王 H・アルカディアス》採用による【ターボマジック】【赤青マジック】の両種への対応力及び雑多耐性の向上。
・《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》+《聖霊超王 H・アルカディアス》のよる全体面共通の明確なフィニッシュ。
【青緑ゼニス】の時に抱えていた問題を全て解決するデッキが爆誕しました。
色バランスの関係で《Dの寺院 タブラサ・チャンタラム》を不採用にして、《「いいダシがとれそうだ」》を採用することになったのですがこれに関しても良い方向に働きました。
《シャングリラ・クリスタル》を掘りにいきながら裏マナを作れるので、再現性が向上したのです。
これによりゼニス系統の不安要素である再現性の低さまでも解決することができました。
また、受け札の質が上がったことや《聖霊超王 H・アルカディアス》の採用で【赤青マジック】への勝率も向上。
これで調整グループの意向は固まり、残りの時間はすべて【トリーヴァゼニス】に費やすことが決定します。
そして11月21日(本番2日前)、最終的な構築にたどり着きました。

各種カード解説
足回り
「この私のために華を咲かすのだ!」4枚
《戦攻のシダン アカダシ / 「いいダシがとれそうだ」》4枚
《シャングリラ・クリスタル》4枚
《Dの寺院 タブラサ・チャンタラム》1枚
《清浄のカルマ インカ / オキヨメ・水晶チャージャー》2枚
ゼニス系統の最大の課題は「足回りの弱さ」と考えているのでいかにその部分を改善できるか?に焦点を当ててデッキを構築しました。
筆者や調整メンバーのキズナは当日、不利対面の【黒緑ゼニス】と対面して3回勝利を修めていますが、「足回りの差」が大きく出る結果となっていて、先にゼニスが着地したことが勝敗を決することになりました。
大型大会においては「上振れ前提」よりは「事故が起きにくい」ということのほうが長く勝ち続けるためには大切だと考えています。

《「いいダシがとれそうだ」》
ゼニス系統の課題である「足回り」の解決に最も貢献している1枚。
【ターボマジック】の基盤で使用されている《「いいダシがとれそうだ」》+《シャングリラ・クリスタル》ですでに再現性が担保されていることからこのカードの採用に至ってます。
《Dの寺院 タブラサ・チャンタラム》や《「この私のために華を咲かすのだ!」》と違っていつ引いても強いというのが特徴で、中盤以降も手札を回してリソース管理ができたり、《 ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》でのフィニッシュを速めてくれるので腐りにくいカードとなっています。
《戦攻のシダン アカダシ》
【赤青マジック】の先行《歌舞乙女 ヒメカット》スタートに対しては上面でプレイして時間を稼ぐといったプレイも存在しています。
《聖霊超王 H・アルカディアス》と一緒に出してすぐに「ハイパーモード」を起動できたりするのもできるので、それなりにプレイするカードとなっています。

《「この私のために華を咲かすのだ!」》
ゼニス系統をくみ上げるに至って絶対に外せないカード。
《シャングリラ・クリスタル》に繋げることで最速での《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》の着地を可能としています。
多色カードが8枚採用されているこのデッキにおいて、確実に単色マナが落ちるブーストという点も大きく、他カードとくっつきやすいのも特徴です。

《Dの寺院 タブラサ・チャンタラム》
他のゼニス系統とのデッキと全く違うのはこのカードの採用が1枚に留まっていることです。
理由は2つ。
① 3色基盤において無色カードを多量に採用できない。
トリーヴァというデッキの性質上マナ色の管理がとにかくピーキーなんですよね。
そのため、できるだけ無色カードはマナに埋めたくないので、このカードの採用枚数は減ることになります。
②《「いいダシがとれそうだ」》から動くほうが再現性が高い。
結局《シャングリラ・クリスタル》をしっかり打てるかどうかかデッキの強さに直接起因するんですよね。
だから《Dの寺院 タブラサ・チャンタラム》だけを引いても意味がない。
《シャングリラ・クリスタル》をしっかり引き込める《「いいダシがとれそうだ」》に軍配が上がるので、そちらに枠を譲っています。
ただしこのカードにはも唯一無二の強みがあり、裏向きマナの枚数を実質2倍にすることができます。
この能力自体は強力ではあるものの、中盤~終盤に使用するものであって初動で貼る必要はない。
ゲーム中1回、最悪使わなくても勝つこと可能です。
1枚さえいれておけば9枚目の初動になりえますし、ゲームに絡めば強いが必須ではない点を鑑みて1枚のみの採用となっています。

ゼニスを構築するにあたり外せない1枚。
2ブロック唯一の《メンデルスゾーン》で、ブーストカードとしては圧倒的なパワーカード。
このカードを3ターン目にしっかり使えるどうかがゲーム全体に大きく影響してくるので、その辺りの再現性を上げれるようにデッキを構築しています。
「G・ストライク」なので最低限の受けになってるのも強いです。

《清浄のカルマ インカ / オキヨメ・水晶チャージャー》
《オキヨメ・水晶チャージャー》
《「この私のために華を咲かすのだ!」》からこのカードに繋げば《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》にはアクセスできるので2枚はいれています。
山回復効果は《 ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》の使いまわしによって複数ターン2ターン以上ETをとることでフィニッシュを確実にできます。
また、【ターボマジック】に対してある程度山を掘り切ってる状態で使うことで相手の《 ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》を打つターンを遅らせることができるので、タイミングを見計らって使うようにしましょう。
《リリーフ・水晶チャージャー》よりも優先して採用されている理由に関しては、受け札の質が向上したことで十分【赤青マジック】に勝てるようになったことが起因しており、《オキヨメ・水晶チャージャー》のほうが汎用性が高いと判断しました。
《清浄のカルマ インカ》
《DARK MATERIAL COMPLEX》系統に対しての勝率を上げることに貢献しています。
《聖霊超王 H・アルカディアス》と合わせて使うことで除去から守ることで《DARK MATERIAL COMPLEX》の起動を大幅に遅らせることができます。
受け札
《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》4枚
《蒼神龍トライクラブ・トライショット》3枚
《ニアピン・モスキート》3枚
《光牙忍ハヤブサマル》1枚
【青緑ジャイアント】の構築が後ろに寄ってきた点や北海道エリア戦での【ターボマジック】の活躍から、それらに勝ち越せる【赤青マジック】は通りがよく、絶対に避けては通れない対面だと考えていました。
質の高い受け札で【赤青マジック】を絶対に受けきるという強い意志を込めて、3面以上止められる受け札は10枚採用。ダメ押しの《光牙忍ハヤブサマル》まで投入しています。
特に《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》と《蒼神龍トライクラブ・トライショット》は相手の《ボンキゴ・マイム》を処理しつつ耐えれる受け札なので、《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》の着地をより確実なものにしてくれます。
また、呪文による受け札を採用せず、すべてクリーチャーの受け札にすることによって、すぐに《聖霊超王 H・アルカディアス》の「ハイパーモード」を起動させることができるのも【赤青マジック】に対しての勝率を上げている要因でもあります。

色基盤兼2ブロック最強の「S・トリガー」
驚異の3面除去により、踏ませさえすればほぼ確実にターンが帰ってきます。
初手で置けばその後のマナ色管理が楽になるのも〇。
《死神覇王 ブラックXENARCH》に対しても1体だけを対象に取ることで確実実に盾送りにできるので覚えておきましょう。

《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》ほどのパワーはないにしろこちらも「ブロッカー」と2バウンスにより3面止めるカードとなっています。
「ブロッカー」持ちである点は優秀で踏ませたあとも壁としての役割を担ってくれます。
【赤青マジック】に対してはこの「ブロッカー」が活きる場面が多く《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》よりも有効な場面も多々あります。
ただし、一点目で踏むと自壊する弱さもあるので4枚目までの採用には至っていません。

マナ回収兼受け札。
このカードのおかげでマナ落ちを気にせず《シャングリラ・クリスタル》を打ちまくれます。
除去こそないものの、きっちり3面止めれてマナ回収まで担ってくれるので、受けの質を落とさずに動きの幅を広げてくれています。
《蒼神龍トライクラブ・トライショット》と違って一点で踏んでも自壊しなので、《芸魔陰古 カラクリバーシ》や《チアスペース・アカネ》の一点にもしっかり殴り返してくれます。

《光牙忍ハヤブサマル》
最強のシノビ。
手札に抱えていれば確実に《芸魔王将 カクメイジン》を受けきれるので採用。
《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》と相性が良く、相手が展開するたびにこのカードを引く期待値が上がっていきます。
《芸魔龍王 アメイジン》等で《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》がフリーズしてしまった際にもこのカードで凌げることがあるのでやはりダメ押しで入れておきたいカードです。
このデッキ唯一の白単色のカードであり腐る対面にも色基盤となってくれる点も優秀です。
デッキの核
《聖霊超王 H・アルカディアス》4枚
《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》4枚
《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》4枚
他に採用されているカードは、これらのカードを着地させるためのカードといっても過言ではありません。
とにかく制圧力に長けるカードを軸に採用しており、「相手を詰ませて勝つ」がコンセプト。
「ジャストダイバー」持ちや「エターナル・K」による場持ちの良いカードたちなのでそこもこのデッキの「詰ませる」というコンセプトを大きく引き立てています。

このカードは書いてることが全部が強いですね。
「ジャストダイバー」+出たときの3ドローということで場持ちの良さに加えて、このデッキのリソース源にもなってくれます。
4ターン目には6マナに到達しやすい構築になっているので、いったん《聖霊超王 H・アルカディアス》を立ててリソースを稼ぐといった動きも多いです。
特に《聖霊超王 H・アルカディアス》→《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》と動くことで、盤面を処理しつつ呪文を封じて「ジャストダイバー」持ちを寝かせることになるので、「ハイパーモード」のデメリットであるタップ効果を実質無効化できています。
「ハイパー化」時のパワーが12500なのも強く、《超重龍 ゴルファンタジスタ》のパワーを上回っているのも強いです。
「ジャストダイバー」とも相まって場持ちがとても良く、【青緑ジャイアント】に対してもプレイしやすいです。
また、2ブロック環境のおいての呪文を封じる効果の刺さりがかなり良いのもこのカードの強みとなっています。
【赤青マジック】【ターボマジック】へのゴールになることは勿論、2ブロックの受け札は呪文主体となっていることが多く、多くの「s・トリガー」や「逆転劇」をケアできます。
実際に予選の【黒緑ゼニス】対面においては2戦ともに、《聖霊超王 H・アルカディアス》による呪文封じこみでのジャスキルよって勝利しており、無理やり不利対面を捲る力もそなえています。

2ブロック環境における《飛翔龍 5000VT》。
「ジャストダイバー」とパワー13000の場持ちの良さから、殆ど離れることなくリソースとなってくれます。
10コストいう手軽さから4ターン目には大体着地するので、どの対面にも雑に出して良いカードです。
特に「革命チェンジ」を多用する「青緑ジャイアント」にとっては鬱陶しいことこの上ないです。
除去とリソースの役割を一人で担ってくれるので、こいつ1枚で「青緑ジャイアント」に匹敵する行為をしているといっても過言ではありません。

ゼニス系統を組み上げるうえで絶対に外せないカード。
リソースと制圧力を兼ね備えたカードで出せば確実に1ターン貰えるカードです。
19000というパワーラインは2ブロック環境においては最大値であり、こえるのは難しい大きな壁となっています。
得に《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》+《聖霊超王 H・アルカディアス》の布陣は強力でこの盤面さえ作れば勝てる対面も多々存在します。
特に【赤青マジック】や【ターボマジック】にはこの盤面を作れることをゴールにするとよいでしょう。
フィニッシュ
《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》 2枚

《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》
このデッキは詰み盤面こそ作れるものの、フィニッシュするための打点が微妙に足りないので、そこを補うためのフィニッシュとして採用。
《「いいダシがとれそうだ」》や《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》によって山札が減る速度自体は早いのでこの呪文は相性が良いです。
むしろ山札が減りすぎてLOすることも珍しくないのでこのカードは必然的に採用されています。
総括
戦績
予選
【黒緑アビス】〇
【ドロマーコンプレックス】×(両者敗北)
【黒緑ゼニス】〇
【青緑ジャイアント】〇
【黒緑ゼニス】〇
予選突破
本戦
【ターボマジック】〇
【赤青マジック】〇
【赤青マジック】×
ベスト4
デッキ分布
25 水自然ジャイアント
11 闇自然ゼニス
10 火水マジック
7 光水自然ゼニス
5 ターボマジック
4 火自然ゼニス
4 光闇メカ
3以下 13デッキタイプが18人
合計 84人
当初の予想通り【青緑ジャイアント】が最大母数で、【赤青マジック】も母数3番目に多い結果となりました。
ただ想定外だったのは【黒緑ゼニス】の母数。再現性のブレから母数が増えないと考えていたものの、使用者が2番手となる結果になりました。
ただし、前述した通り【黒緑ゼニス】は再現性にブレがあり、そこに付けこんで予選では勝つことができたので運は良かったなと思います。
デッキ選択も後悔はないし、相当強いリストを持ち込めたと考えている反面、やはり優勝できなかったのが悔やまれます。
悔しいです。本当に。まじで。
エリア戦、地方勢からした全国へ行くための微かな希望なんですよね。
GPや超CSはあるんですけどやはり狭き門です。
一方で今回のエリア東北は1/84。
もう最大のチャンスなわけです。
今回の調整グループとは別の調整グループなんですけど、一緒に調整している人が2名前期ランキングで全国決めていて、現在後期ランキングで全国狙っている人もいます。
そんな人たちが身近にいるなかで自分も全国に行きたいという感情が芽生えないわけがないんですよ。
だから今回のエリア、できること全部やろうって決めてました。
調整メンバーを募ったのもそうだし、エリアの一週間前までは仕事の関係で結構忙しかったんですけど、できる限り時間を割いて調整しました。
でも負けました。
準決勝の【赤青マジック】、6点のジャスキルになんにも有効トリガーがありませんでした。
あと2回足りませんでした。
デュエルマスターズは残酷です。
でもそんな残酷なゲームが僕は好きです。
文句はいっぱいでるけど、やめれずにこんな記事を書いてるわけで。
この悔しさはまた来年、全部ぶつけます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
構築に関する質問はXでDMくれれば答えますの気軽に質問してください。
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